スピリチュアル映画『虹蛇と眠る女』、オーストラリアのアボリジニ伝説「虹蛇信仰」の読み方

ストレンジャーランド
『虹蛇と眠る女』ニコール・キッドマン

オーストラリア、砂漠近くに引っ越した家族

ニコール・キッドマン、そしてスピリチュアルな映画が好きならぜひ、観てほしい映画です。

『虹蛇と眠る女』というタイトルを見るだけで、なになら怪しいムードが伝わってきますよね。

でも、もともとの原題はそれほどでもなく、『Strangerland(見知らぬ土地)』

映画を観終われば、見知らぬ土地とはそういうことかとある程度理解できますが、観る前だとこの原題ではスピリチュアル感なんて皆目わかりません。

『虹蛇と眠る女』とタイトル付けされたのは、舞台となるオーストラリアの先住民アボリジニの「虹蛇信仰」が背景にあったのです。

理由ありの夫婦と子供二人の家族が引っ越してきたのは、オーストラリアの砂漠に近いまさに「見知らぬ土地」。

引越して間もなくのこと、二人の子どもが突然失踪するという不思議な事件が起こります。

●ニコール・キッドマン(Nicole Kidman)

誕生日:1967年6月20日生まれ(ふたご座)

身長:180㎝

出身:ハワイ~オーストラリア

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悩み深そうな四人家族、そして子供が続いて失踪

引っ越してきたのはパーカー家。

キャサリン(ニコール・キッドマン)、夫マシュー(ジョセフ・ファインズ)、そして二人の子供。

なんとなくギクシャク感のある夫婦に加え、思春期の長女リリー(マディソン・ブラウン)と、夜な夜な出歩く癖のある弟トムといったように、悩み深そうな家族でした。

その家族に、ある日、子どもが二人とも行方不明になるという事件が起きます。

15歳になるリリーは、その挙動から町では「ふしだら娘」と噂される存在。

リリーをモノにしようとする男も多く、街の若者との関係が疑われます。

また、トムの彷徨グセも行方不明の原因かもしれません。

●ジョセフ・ファインズ(Joseph Fiennes)

誕生日:1970年5月27日(ふたご座)

身長:183cm

出身:イギリス・イングランド

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※ケイト・ブランシェットが演じた「エリザベス」の最愛の男性を演じます。存在感のある脇役として印象に残ります。

先住民アボリジニの、虹蛇伝説とは?

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◇必死の捜索の中で耳にしたことは?

キャサリンとマシュー夫婦は、狂ったように二人を探します。

彼ら家族が引っ越してきた家の周辺は、少し離れると広大な砂漠が広がる地域。

突如として襲ってくる砂嵐に巻き込まれながら必死に捜索するのですが、一向に見つけられません。

地元の警察に相談するも、捜索主任のレイ(ヒューゴ・ウィービング)から言われたのは水なしで出たとしてせいぜい2~3日の命だと。

時間が迫る中で、焦るキャサリン夫婦。

そんな時、キャサリンがふと耳にしたのは、地元の先住民である「アボリジニ」に古くから伝えられる「虹蛇伝説」でした。

●ヒューゴ・ウィーヴィング (Hugo Weaving)

誕生日:1960年4月4日(おひつじ座)

身長:188㎝

出身:ナイジェリア~オーストラリア

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※ちょっと不思議な警察官で登場!50年代のファッションが楽しめる面白い映画です。

◇砂漠地帯の山と、川の名残は虹蛇の這った跡?

ストレンジャーランド
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ストーリーの合間、合間に映し出されるオーストラリアの息をのむような大自然。

地平線まで続く砂漠と赤茶けたハゲ山が織りなす景色は、伝説で語られるような、夜毎に虹蛇が這った名残なのでしょうか。

二人は、この大地を支配している巨大な虹蛇に呑み込まれたのかもしれません。

地元民曰く、彼らが戻ってくるためには言い伝えの歌を歌えばいいと。

現実的には、この自然の中でさまようことは帰れなくなることを言っているのかもしれません。

映画は次第にスピリチュアルな様相を呈してきます。

◇次第に、追い詰められていくキャサリン

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https://www.facebook.com/StrangerlandMovie/  【YouTube:予告編】

捜索担当官のレイに相談しながら、娘リリーの交際範囲を辿っていくキャサリンですが次第に追い詰められていく様子が見て取れます。

リリーの日記を見つけてからというもの、キャサリン自体がなにやら妖しい雰囲気を持ち始めたのです。

レイは、滅入っていくキャサリンのことを何かと気にかけてあげます。

しかし、キャサリンは何かが乗り移ったかのようにレイに必要以上に接近をするのです。

それは、リリーが「ふしだら」と言われたような行動でした。

まさか、虹蛇がもたらしたもの?

まるで、彼女が虹蛇の化身のようにすら感じてしまいます…。

「虹蛇と眠る女」とは、誰のこと?

実は、この映画のエンディングでは失踪の謎が謎のまま残されてしまいます。

ミステリーやサスペンスとして観た場合、結末の「オチ」に大きな期待を寄せますがハッキリ言って期待を裏切られます。

むしろ、「虹蛇と眠る女」とは誰だったのかという一点に集中したほうが良さそうです。

次第に正常ではなくなっていく主人公キャサリンのこと?

あるいは、行方不明となった娘リリーが虹蛇に呑まれて眠っていることなの?

家族や周辺の人たちに起こることと、伝説が何を意図しているのかにリンクさせながら観た方が楽しめる映画ではないでしょうか。

まとめ~里帰りしたニコール・キッドマン~

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ニコール・キッドマンが、オーストラリア出身というのはよく知られています。

そのため、彼女が登場するオーストラリアゆかりの映画はたくさんあります。

たとえば、『オーストラリア』『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』など。

今回の映画にも並々ならぬ意気込みを示し、エンディングでは全裸となるなど話題を呼んだ映画です。

そんな視点で見ると、きっとまた違った鑑賞ができるはずです。

参考記事:注目度上昇中、オーストラリア出身の女優・俳優、出演映画も一挙に紹介!

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