シビレル映画『裏切りのサーカス』、二重女スパイを闇に葬ったソ連情報部!

ゲイリー・オールドマン,裏切りのサーカス,スマイリー
■ゲイリー・オールドマン《裏切りのサーカス》

スパイ小説と言えば、彼。

イギリスのジョン・ル・カレ『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』が原作です。

ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ新訳版 (ハヤカワ文庫) [ ジョン・ル・カレ ]

感想(1件)

彼自身が、元秘密諜報部所属のスパイだったこともあり、原作の臨場感は迫るものがありますが、映画も実に素晴らしい出来映え。

舞台は、東西冷戦下のイギリス諜報部(通称「サーカス」)

旧ソ連情報部とのし烈なダマしあいで、旧ソ連が自国の二重女スパイを闇に葬ってまで守ろうとしたものは?

奇妙なタイトルは、サーカスに所属した幹部のコードネームに由来します。

ティンカー(鍛冶屋)、テイラー(仕立て屋)、ソルジャー(兵士)、ベガーマン(乞食)、プアマン(貧乏人)。

「コントロール」(ジョン・ハート)と言われた、サーカスの前長官がある目的で名付けたものでした。

東西冷戦時代、MI6・イギリス諜報部にいた「もぐら」

実は、この中に一人、当時のソ連情報部に20年近く内通している、いわゆる二重スパイ「もぐら」がいると疑っていたのが前長官のコントロールでした。

ある事件をきっかけに彼が責任を取り失墜した後、英政府の高官は、元幹部のベガーマンこと、ジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に接触。

スマイリーはすでに退官していましたが、引き続き「もぐら」のあぶり出しを依頼されます。

コントロールから、自分も疑われていたことに驚くスマイリーですが、かつての経験と情報網を辿り、依頼を引き受けることに。

ソ連情報部の黒幕に操られる、二重女スパイ

裏切りのサーカス,女スパイ,イリーナ,東西冷戦
■スヴェトラーナ・コドチェンコワ 《裏切りのサーカス》https://www.facebook.com/TinkerTailorMovie

「もぐら」の存在を察知したサーカスの海外工作員

サーカス内の「もぐら」に関する情報は、サーカスからイスタンブール派遣されていた工作員リッキー・ター(トム・ハーディ)からもたらせられます。

ターが、現地で接触を図っていたのは、ソ連情報部のイリーナ(スベトラーナ・コドチェンコフ)という女スパイ。

彼女と恋仲となったターは、彼女の亡命希望と引き換えにサーカス内の「もぐら」の存在を知らされます。

さっそくロンドンのサーカス本部に情報を上げるのですが、絶妙のタイミングでその翌日、イリーナは港で何者かによって暗殺されてしまうことに。

裏切りのサーカス,トム・ハーディ,スパイ
裏切りのサーカス/トム・ハーディhttps://www.facebook.com/TinkerTailorMovie

「ウィッチクラフト作戦」仕掛けた人間と、仕掛けられた罠

一方、コントロールの後任となった現長官アレリン(トビー・ジョーンズ)が進めていたのが「ウィッチクラフト作戦」。

ちなみにアレリンは、コントロールが「ティンカー」と名付け疑っていた人物。

この作戦は、英国駐在のソ連大使館員ポリヤコフに偽情報を渡すという作戦。

しかしこの作戦、スマイリーの調べでわかるのが、仕掛けたのはアレリンではなかったのです。

仕掛けたのは、ポリヤノフの背後、つまり彼の本国であるソ連情報部の幹部「カーラ」という人物だったのです。

裏切りのサーカス,トビー・ジョーンズ,ウィッチクラフト作戦
裏切りのサーカス/トビー・ジョーンズhttps://www.facebook.com/TinkerTailorMovie

ニセ情報だと承知の上で、騙される理由とは?

カーラこそ、サーカス内の「もぐら」を操る影の上司として存在。

「もぐら」を通じて、あえてニセ情報作戦を展開するように仕掛けたわけです。

ソ連側は、いかにもだまされたようなフリをしてイギリスの出方を見る。

そして、イギリスの情報提携先であるアメリカ情報局の動きさえつかもうとしていたのです。

いかにサーカスそしてイギリスは、「もぐら」を使ったソ連によって愚弄されていたのか、次第に明らかになってきます。

「もぐら」探しの『裏切りのサーカス』、クライマックス

さて、スマイリーはサーカス内で信頼できる男ピーター・ギラム(ベネディクト・カンバーバッチ)を使って内部調査をすすめ、次第に「もぐら」が誰かを絞り込んでいきます。

コントロールの残した情報から見えてくる実体、現長官はアレリンだが実は後ろで操っているのはテイラーことビル・ヘイドン(コリン・ファース)か。

愚直なソルジャーこと、ロイ・ブランド。日和見的なプアマンこと、トビー・エスタヘイス…と、それぞれ分析。

スマイリーは仮説を立て、「もぐら」をあぶり出すため、ある仕掛けを実行するのでした。

裏切りのサーカス,コリン・ファース,もぐら
■コリン・ファース《裏切りのサーカス》https://www.facebook.com/TinkerTailorMovie

まとめ~闇に生きるスパイ映画の真骨頂~

(最後のネタバレなし)

最後のネタバレ、つまり「もぐら」が誰だったかはおいておきましょう。

しかし、この映画の面白いのは、もぐらが誰かを知った上でもう一度見た時の方がずっと面白い映画だと言われること。

どちらかと言えば登場人物の地味な人間模様と、ひたすら感情を抑えた描写こそ、まさに闇に生きるスパイ映画の真骨頂かもしれません。

参考:「スパイ映画おすすめ3選」(洋画のレタス炒め)



▶『裏切りのサーカス』(見放題対象)

■TSUTAYA:オンラインでDVDが買える■

ブログ統計情報

  • 68,218 アクセス