もの憂げな表情のトップ画像は、主役のジーナ(ブレイク・ライヴリー)。
彼女のキレイな顔の中央、ちょうど鼻の上あたりに何か手術跡のような筋がうっすらあるのがわかるでしょうか。
もちろん役の上でのことです。
さて、彼女が演じるジーナは、子どもの頃事故に合い、両目と周辺を負傷しほぼ視力をなくしてしまいます。
見えないまま大人になり、結婚した相手は優しい男性ジェームズ(ジェイソン・クラーク)。
ジーンのことを心から愛しており、目が見えないという彼女のハンデキャップをいつも気遣ってあげ、仲良く暮らしていました…。
(冒頭画像:引用https://www.facebook.com/AISIYmovie)
心理サスペンス映画、幸せな二人に忍び寄る影
さて、この映画は典型的な心理サスペンス映画です。
冒頭から流れる二人のベッドシーン、愛し合う様子から不穏な気配は一切感じられません。
唯一、ジーナがなにも見えていないということを除いて…。
しかし、このジーナの「見えてない」という前提が崩れ始めた時、二人の心のバランスに少しずつ変化が起こり出します。
舞台は、タイ・バンコク。
ジェームズは、仕事で妻ジーンと一緒に赴任していました。
二人は子どもを望んでいるのですが、なかなか恵まれません。
●ブレイク・ライヴリー(Blake Lively)
誕生日:1987年8月25日生まれ
星座:おとめ座
身長:178㎝
出身:アメリカ・カリフォルニア
▶おすすめの代表作品
※う~ん!と、最後まで唸らせてくれるサスペンス映画です。
参考記事:『シンプル・フェイバー』意味に仕込んだ、計算づくめのミステリー!
※こんな汚れ役のブレイク・ライヴリーを見るの、初めて!
視力回復に望みを託し、角膜移植手術を決心…
ピントの合わない、ぼやけた映像は?
映画の中では、しばしばボヤけた映像が挿入されます。
これは、光は通しても、ものがハッキリと見えないジーンから見た映像です。
時によってこの映像は、彼女がこころの中で想像しているものかもしれません。
そんなジーナに、ある時、朗報が舞い込みます。
それは、左目だけ角膜移植の手術をすれば、なんとか視力を取り戻すかもしれないという病院の診断でした。
不安がるジーナでしたが、優しい夫に励まされ手術を決意、結果、手術はなんとか成功します。
あとは、処方された点眼液を指示通り使い、ゆっくり時間をかけて視力の回復を待つばかりでした。
●ジェイソン・クラーク(Jason Clarke)
誕生日:1969年7月17日生まれ
星座:かに座
身長:185㎝
出身:オーストラリア
▶おすすめの代表作品
※「悪魔」の半生が明らかになっていきます。ジェイソン・クラークが好演!
※「犯人」に繫がる男を追い詰めていく姿は鬼気迫るものがあります。
新しい世界の出現に喜ぶも、想像とは違う夫…
次第に見え出すジーナの新しい世界。
夫ジェームズから、久々に見える世界の印象を尋ねられます。
小さい頃に記憶していたイメージとは、どこか違っていると語るジーナ。
実は、夫ジェームズの顔も初めて見ることになります。
ジェームズから自分の印象を尋ねられ、自分が想像していた夫とはちょっと違うことを正直に話します。
しかし、見えたことの喜びは大きく、ジーナの生活は一変することに。
開放的な生活を楽しむ一方で、妻の変化に戸惑う夫…
ジーナにはスペインに住む姉夫婦がいました。
視力が回復したのを機に、二人はスペインへ旅行します。
ジーナは、姉夫婦の開放的な夫婦関係を見たり、案内された歓楽街で初めての体験などジーナには刺激的な経験ばかり。
タイに戻ってからも、派手なドレスや化粧などが目につきます。
そんなジーナを一番気にし、戸惑い出したのは夫のジェームズ。
目が見えずひっそりとした生活をし、なにかあればジェームズだけを頼りにしていたジーナは、もうそこにはいません。
見えていた視力を、再び失いかける時…
なぜかジーナとのセックスもうまく行かず、ハッキリ言えば、新しい男ができたのではと疑心暗鬼になるジェームズがいました。
そんなある日、ジーナは回復したと思っていたはずの目に、何か違和感があるのを感じます。
再び、視界がボヤけ出したのです。
病院で処方してもらっていた点眼液を指示通り使っていたはずなのに。
悲しみにくれながら相談に訪れた病院。
使っていた点眼液を検査してもらった結果、ジーナは驚くべき結果を医者から聞くことになったのです…。
まとめ~原題「All I See Is You」の意味~
(最後のネタバレなし)
心理サスペンス映画の結末は、意外なところにありました。
原題の「All I See Is You」。「私がずっと見ていたのはあなた」といったところでしょうか。
見えていないはずのジーナは、見えている夫以上に「あなた」のことをよく知っていたのでした。
サスペンスとはいえ、アクションやホラーのように直接恐怖心をあおる要素はなにもありません。
あるのは、「目」というデリケートな感覚器官をもつ人間の微妙な感性。
ブレイク・ライヴリーとジェイソン・クラーク演じる心理描写がこの映画の見どころです。
二人の好演をぜひ、楽しんで下さい。
特に、エンディング近いシーンのブレイク・ライヴリー。
彼女の目の動きを見れば、サスペンスの謎が解けます。
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■合わせて観たい、『ザ・リズム・セクション(原題)』映像
ミステリ&アクション、ブレイク・ライブリーの新たな新境地。アクション女優誕生の予感がする映画です。
なお、この映画は マーク・バーネルの小説『堕天使の報復』が原作です。
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