『ファーザー マザー シスター ブラザー』公開記念!女優ヴィッキー・クリープスとは?名作5選

ヴィッキー・クリープス
「MOTHER」篇:左ヴィッキークリープス、右ケイト・ブランシェット

ジム・ジャームッシュ監督の最新作『ファーザー マザー シスター ブラザー』が、ついに2026年11月20日に日本公開!

今作は、2025年の第82回ヴェネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞した作品で、久々のジャームッシュ監督作品とあって話題になっています。

有名キャストが多く登場する中、本作においてひときわ異彩を放っているのが、自由奔放な次女を演じた女優ヴィッキー・クリープスです。

知る人ぞ知る!今記事では根強いファンの多いヴィッキー・クリープスを取り上げ、彼女が出演した魅力的な作品を取り上げてみました。

(冒頭画像:引用https://gaga.ne.jp/FMSB_NOROSHI/)

『ファーザー マザー シスター ブラザー』はどんな映画?

ファーザー・マザー
https://x.com/gagamovie/

まず先に、直近の話題作『ファーザー マザー シスター ブラザー』を紹介しておきましょう。

前段述べたように、独特の世界観をもつジム・ジャームッシュ監督は今作でも、オフビートで愛すべき何気ない日常を描いています。

タイトル通り、親子3代「父、母、姉妹、兄弟」が織りなす家族の会話劇で、ニュージャージー、ダブリン、パリを舞台にした3部構成となっています。

ヴィッキー・クリープスは、その中でケイト・ブランシェットらとともに「MOTHER」篇に出演しています。

今篇は、ダブリンを舞台に、自由奔放に生きる現代的な妹(リリス役=ヴィッキー・クリープス)、しっかり者の姉ティモシーア(ケイト・ブランシェット)、そして人気作家である厳格な母親(シャーロット・ランプリング)が出会います。

名優たちが揃い演じる、絶妙な距離感の関係性

ヴィッキー・クリープス
https://gaga.ne.jp/FMSB_NOROSHI/about/

ご覧のように、名前を聞いただけでわかる、いずれも実力派の女優3人がそろい踏みしています。

「年に一度のアフタヌーンティー」で出会った元家族3人が、丸テーブルを囲んで交わす会話劇が大きな見どころとひとつになっています。

何か起きそうで何も起きない?たとえば、監督の代表作のひとつ『パターソン』のような世界観かもしれません。

ヴィッキー・クリープスはじめとする名優たちだからこそできる、セリフ以上の絶妙な目線の動きや独特の間に注目したいところです。

ヴィッキー・クリープス、厳選おすすめ出演作品5選

ヴィッキー・クリープス
https://japan.unifrance.org/

ヴィッキー・クリープスの出身はルクセンブルクですが、出演した作品はアメリカ他、母国、ドイツ、フランス、日本など多岐にわたります。

ハリウッドの大作から作家性の強いヨーロッパ映画まで、作中で見せる唯一無二の存在感はファンから深く広く支持され続けています。

その中で、何より衝撃を与えたのは、ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ファントム・スレッド』でした。

第90回アカデミー賞(17)では、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、作曲賞、衣装デザイン賞(受賞)の6部門にノミネートされた名作です。

以下では、ヴィッキー・クリープスが出演する作品から、見てほしい魅力的な名作を紹介しています。

➊『ファントム・スレッド』:女優クリープスの最高傑作!

ファントムスレッド
https://www.facebook.com/PhantomThread/

1950年代のロンドン、オートクチュール(高級な縫製服)の仕立て屋レイノルズ(ダニエル・デイ=ルイス)と、モデルとして雇ったアルマ(ヴィッキー・クリープス)の物語です。

天才肌で神経質な仕立て屋レイノルズに対して、なんとか彼の気に召すように尽くすモデルのアルマ。

しかし、その関係は映画タイトルの「ファントム・スレッド=見えない糸」に手繰り寄せられるかのように、妙な関係へと進んでいきます。

見どころ:変質していくアルマ、静かに演技が衝撃へと…!

アルマは、仕事にのみ執着し自分に無頓着なレイノルズに対して、なんとか自分に気を向かせようとします。

気持ちを無視しいつまでも冷徹な態度を続けるレイノルズに、次第に不満を募らせたアルマがとったその方法が異常でした。

アルマの情熱的な愛情は、なんと支配欲へと変質していき、そんなアルマを静かに演じるヴィッキー・クリープスが秀逸です。

ファントム・スレッド
https://www.facebook.com/PhantomThread/

やがて、アルマは愛を手に入れるため、レイノルズの築き上げてきた全てを崩壊させていきます…。

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➋『彼女のいない部屋』:「記憶」を行き来する主人公

ヴィッキー・クリープス
https://www.unifrance.org/film/49938/serre-moi-fort

「記憶」をテーマにした映画はいくつもありますが、今作はちょっとミステリアスで、主演したヴィッキー・クリープスは不思議な主人公クラリスを演じ切っています。

映画は、これまで一緒に暮らしてきた夫、息子、娘たちには何も告げずに突然、家を出たことから始まります。

車を運転しながら、家族たちとの思い出を辿っていきますが、その記憶は繋がりのないモンタージュのように断片的で時間軸もバラバラです。

見どころ:結末にしかわからない「記憶」の意味…

実はクラリスのこれらの記憶は、実際に彼女が経験したものかどうかも定かではありません。

いわば彼女の脳が勝手に作り出したものを記憶として映像化されているとしたら、ストーリーが繋がるはずもありません。

では、クラリスは何を作ろうとしていたのでしょうか?ちょっとミステリアスな混乱を孕みながら映画は最終章を迎えていきます。

ヴィッキー・クリープス
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➌『最後のフェルメール ナチスを欺いた画家』

ヴィッキー・クリープス
https://www.sonypictures.com/movies/thelastvermeer

第二次大戦直後のオランダを舞台に、戦時中にナチス・ドイツ幹部にフェルメールの絵画を横流した画商メーヘレン(ガイ・ピアース)と、戦犯として摘発しようとする捜査官ピラー(クレス・バング)の実話映画です。

今作のヴィッキー・クリープスは、この捜査官の助手ミナとして登場しほぼ脇役ですが、暗い時代の不条理が後を引く終戦直後をひたむきにに生きようとする女性を演じています。

最初、欲深い画商として登場するメーヘレンですが、実はとんでもない画才を持った天才画家だったことをミナが発見します。

見どころ:戦後も残る傷跡を、象徴的に見せる役どころ!

映画は法廷での闘争へと進んでいきますが、捜査官ピラーは、メーヘレンを画家の天才でもあると知ってからは、なんと法廷では弁護側に立つのでした。

つまり、横流したフェルメールは真作ではなくメーヘレン作の贋作であるならナチス側に損害を与えたとして、メーヘレンを一転して擁護したのです。

映画はさらに続きますが、今作の特徴はなんといっても戦時中をがむしゃらに生き抜いてきた人の心にある「そうせざるを得なかった感」が漂っていること。

ヴィッキー・クリープス
https://www.facebook.com/TheLastVermeer/

脇役とはいえヴィッキー・クリープス演じるミナのラストシーンは、それを象徴させているように見えます。

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➍『エリザベート1878』:美への執着と葛藤を演じる!

エリザベート1878
https://twitter.com/corsage_jp/

実在のエリザベート(1837〜1898年)は、オーストリア帝国の皇后(およびハンガリーの王妃)です。

ヨーロッパ随一の美貌と言われたことや、古いしきたりを跳ね除けて自由気ままに生きることを望んだ皇后としてミュージカルや映画によく取り上げられた人物です。

今映画のテーマはタイトルにある1878年、エリザべートが40歳の誕生日を迎えてからの人生の葛藤に焦点が当たっています。

見どころ:第75回カンヌ国際映画祭、最優秀演技賞を受賞!

ウエスト50cmを保つために執拗にコルセットを締め上げ、過酷な食事制限を課されてきた皇后としての「美しい偶像」とのせめぎあいがこの頃から始まります。

いみじくも、ヴィッキー・クリープスが今作でエリザベートを演じた時の実年齢とほぼ重なります。

美への執着と虚無感の間で揺れ動く皇后の内面を表現したとして、見事、第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で最優秀演技賞を受賞しました。

エリザベート
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❺『たしかにあった幻』:聡明な大人の女性、観る人を魅了

たしかにあった幻
https://x.com/maboroshi_film/

冒頭に紹介したように、ヴィッキー・クリープスは多くの海外作品に出演してきましたが、2026年2月には日本映画に出演しているのをご存じでしょうか?

映画は『たしかにあった幻』で、フランスから来日した臓器移植のコンサルタント(レシピエント移植コーディネーター)として登場します。

河瀬直美監督による作品で、ドナー数が最下位という日本の社会的課題と失踪問題の二つがテーマとなっています。

 

ヴィッキー・クリープス
https://ttcg.jp/theatre_shinjuku/movie/

ヴィッキー・クリープス演じるコリーは、西欧とは異なる日本の倫理観や死生観の壁にぶつかり、医療現場の意識改革の難しさに強い無力感を抱くようになります。

今作品も特に象徴的ですが、出演するどの映画もクリープスの聡明な大人の女性が、映画を観る人を魅了してくれます。

時には少女のような無邪気さや脆さをうかがわせ、時には孤独と向き合う繊細な心の揺らぎを持ち前の優しさで演じ切っているようです。

●ヴィッキー・クリープス(Vicky Krieps)

誕生日:1983年10月4日生まれ

星座:てんびん座

身長:175cm

出身:ルクセンブルク

▶ヴィッキー・クリープスの出演映画一覧

ファントムスレッド
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