原題『ドレスメーカー』、コミカルなサスペンス
ますます円熟味を増すケイト・ウィンスレットの主演映画『リベンジャー 復讐のドレス』。
コミカルに描かれたサスペンス映画です。
原題の『The Dressmaker』(仕立て屋、裁縫師)の方がしっくりくるかも。
確かにストーリーでいえば、「復讐」も「リベンジ」もあるのでしょうが、むしろ主人公ティリー(ケイト・ウィンスレット)の「ドレスメーカー」としての生き様が伝わってきます。
意外と知られていない映画ですが、ケイト・ウィンスレットの魅力とともに50年代の素敵なファッションが見られる映画でもあるんですよ。
(冒頭画像:引用https://www.facebook.com/TheDressmakerMovie)
あらすじ:久々に帰郷したデザイナー、本当の目的は?
舞台は、1950年代の※オーストラリアの片田舎。
ある日、故郷にブラッと帰ってきた主人公ティリーには大きな目的がありました。
邦画タイトルからわかるように、彼女の目的は復讐でした。
しかし、銃を持った荒野のガンマンのような復讐劇ではありません。
実家の前に立った彼女の大きな荷物は、なんと「シンガーミシン」でした。
(ちなみに、シンガーミシンの創業は1851年。日本に紹介されたのは1890代という、たいへん歴史のあるミシンブランドです。ティエリーの右側に「SINGER」のロゴを見ることができます。)
■※オーストラリア出身俳優
今作には、オーストラリア出身の監督や俳優が多く登場しています!(プロフィール参照)
ジョスリン・ムーアハウス監督、サラ・スヌーク、ヒューゴ・ウィーヴィング、リアム・ヘムズワース、ジュディ・デイヴィス
参考記事:注目度上昇中、オーストラリア出身の女優・俳優、出演映画も一挙に紹介!
●ケイト・ウィンスレット(Kate Winslet)
誕生日:1975年10月5日生まれ
星座:てんびん座
身長:169㎝
出身:イギリス
▶おすすめの代表作品
※今や、伝説的名作に。一度は見ておきたい映画です。
※あの『マトリックス』のヒューゴ・ウィーヴィングが、ちょっと不思議な警察官で登場!50年代のファッションが楽しめる面白い映画です。
ティリーの変わりように、驚く周囲の人たち
彼女はヨーロッパで修業を積み、デザインから縫製まですべて自分でこなす「仕立て屋」さんでした。
すっかりキレイな大人になり故郷に現れた彼女。
そのファショナブルな出で立ちに、迎えた地元警官(ヒューゴ・ウィービング)はティリーの変わり様に驚きます。
地元の婦人たちの普段着と比べると驚くのも無理ありません。
羨望のまなざしでティエリーを見つめるとともに、街を出なければならなかった彼女の「過去」にざわめき立つのです。
●ヒューゴ・ウィーヴィング (Hugo Weaving)
誕生日:1960年4月4日生まれ
星座:おひつじ座
身長:188㎝
出身:ナイジェリア~オーストラリア
▶おすすめの代表作品
※「エージェント・スミス」がいっぱい現れたあの特殊映像を覚えておられる人も多いのでは?
ティリーが、本当に知りたかったことは?
ティリーが周囲に語る帰郷の目的は、年老いた一人暮らしの母親(ジュディ・デイヴィス)の介護でした。
実際、ティリーが帰った時、家はすっかり荒れ果て、老母はボケているのか久々に会う娘に口汚く罵ります。
それでも頑張って、洋服屋をしながら母親の面倒を粘り強く見るティリー。
しかし彼女が一番知りたいのは、子どもの頃、なぜ自分がこの街を追い出されることになったのかでした。
街の人たちのもっぱらの噂は、一緒に遊んでいたイジメの男の子を殺してしまい街にいられなくなってしまったのだと。
街の人たちの「仕立て」を引き受け、聞き出す情報は?
正直、まだ小さかったティリーの記憶はあいまいで、男の子を殺したなんて自覚がまったくありません。
ティリーは、久々に会う当時の友だちに当時のことを尋ねるのですが、肝心のところを嫌がります。
むしろ、かつての知人(サラ・スヌーク)や近所の女性たちの興味はティリーの着る洋服と仕立ての腕前。
ティリーに接近し、自分にピッタリな洋服のデザインをねだるのでした。
頼まれるままに洋服を作りながら、当時の男の子の死亡時の状況を聞き出していきます。
●サラ・スヌーク(Sarah Snook)
誕生日:1987年7月28日生まれ
星座:しし座
身長:167㎝
出身:オーストラリア
▶おすすめの代表作品
ガラスの城の約束(字幕版) (原作ジャネット・ウォールズ:楽天)
※主人公の姉役という脇役ながら印象に残る好きな女優です。
周囲の男たちも注目するティリー、熱を上げ急接近
一方、目立ちすぎるティリーのファッションは街の男たちからも注目されることに。
中でも同年代のテディ(リアム・ヘムズワース)はティリーに積極的になります。
友人の結婚式に出席することとなったテディに、礼服を仕立ててあげることになったティリー。
これが機会となり、二人は急接近していきます。
そんなテディが、ある日、ティリーの過去の事件について重要な目撃者情報を持ってきてくれます。
●リアム・ヘムズワース(Liam Hemsworth)
誕生日:1990年1月13日生まれ
星座:やぎ座
身長:191㎝
出身:オーストラリア・ メルボルン
▶おすすめの代表作品
過去の死亡事件の真実がわかる!
洋服作りを通じて親しくなった街の人たち、面倒見の良い警察官、そしてテディのくれた情報から次第に明らかになる事件の真実…。
ティリーがずっと気にしていたこの街を覆う呪い。それが、取り払われていくことに喜びます。
優しい恋人テディに見守られ、楽しい日々を過ごせるようになったティリー。
しかし、予想もしない事故や事件が彼女の回りで発生。
愛してくれているテディ、わだかまりの取れた母親、親切な警官と、立て続けに事件は起こります。
キレイに着飾ったおしゃれな人たちが増えていく一方で起こる突然のできごと。
もしかしたら、これがティリー自身も気づかないこの街への復讐だったのかも…。
《原作者の紹介》
●ロザリー・ハム(Rosalie Ham)
誕生年:1955年
出身:オーストラリア
▶原作タイトル:「The Dressmaker」(英語版)
まとめと感想
「街」とは名ばかりで、あちこちに枯れた古木と砂地ばかりが目立つ集落。
しかし、この映画の白けた背景こそ、ティリーの創り出す色あざやかな仕立服にピッタリ。
シーンが変わる度に、違ったファッションで登場するケイト・ウィンスレットの存在感は見どころ。
また、何十年もこの地でくすぶっていた婦人たちが、ティリーの魔法で蘇る様子は見ごたえがあります。
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