「雨」シーンが印象的で美しい恋愛映画４選。物語が生まれる雨の日、きっと待ち遠しくなる！

「雨」と聞けば、どんよりジメジメしたイメージを持つ人も多いでしょう。

しかし映画において「雨」は、時として大きく物語を大きく動かし、印象的なシーンを生み出す存在でもあります。

そこで今回は、雨の日こそ観たい！と思える美しい雨シーンが登場する恋愛映画を集めてみました。

ここで紹介する映画を見れば、憂鬱な雨の日すら待ち遠しいと思えるかもしれません。

（冒頭画像：引用https://twitter.com/rainydayinnyjp/media）

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』

大学生のギャツビー（ティモシー・シャラメ）はニューヨークで育った都会っ子。

母親の教育に嫌気がさした彼は田舎の大学に通っていますが、恋人のアシュレー（エル・ファニング）とニューヨークでロマンチックな週末を過ごす計画を立てます。

きっかけは、アシュレーが学校の課題で映画界の大物監督とのインタビューを取り付けたから。

アリゾナ生まれのアシュレーにニューヨークを案内するのを楽しみにしていたギャツビーですが、2人の計画はまるで夕立のように狂い始めて……。

彼女とのすれ違いに苛立つギャツビーは、思いがけず元カノの妹チャン・ティレル（セレーナ・ゴメス）と再会。

雨降るニューヨークで紡がれる、男女の物語の行方は？

男女のすれ違いは、まるで夕立のように

ニューヨークを舞台にした恋愛物語と聞けば、おしゃれでロマンチックな展開を想像しますよね。

本作も若いカップルがニューヨークで甘い週末を過ごすという誰もが憧れるシチュエーションから始まります。

可愛いアシュレーを喜ばせるため、あれやこれやと計画を詰め込むギャツビー。

しかし、「好き」という気持ちで繋がっていただけの2人の関係にだんだんと暗雲が立ち込めます。

夢を追うアシュレーは大物監督とのインタビューに夢中になり、恋に溺れたいギャツビーは彼女と一緒に過ごせないことにイライラ。

そして突如降り出した雨とともに、ギャツビーは元カノの妹チャンと再会するのです。

まるで「太陽」のようなアシュレーと、「雨」のようなチャン、そして2人の女性の間で揺れ動くギャツビー。

移り気な天気のように展開していく男女の恋の行方に注目です。

『アバウト・タイム 愛おしい時間について』

イギリス南西部のコーンウォール。

風変わりだけど仲良しの5人家族に生まれたティム（ドーナル・グリーソン）は、奥手で彼女ができないことが悩みの種でした。

新年の朝、ティムは父（ビル・ナイ）から「我が家の男はタイムトラベルができる」という秘密を明かされます。

不思議な能力を使って恋人を見つけることを思いついたティムは、何度も時間旅行を繰り返し、メアリー（レイチェル・マクアダムス）という女性に出会いますが……。

時間旅行では解決できない大きな不幸にぶつかった時、ティムは本当の幸せに気がつくのです。

雨の日だって、「愛」があればカラフルになる

本作の一押しシーンは、ティムとメアリーのガーデンウェディング。

メアリーに恋をしたティムが時間旅行を繰り返しながら想いを成就させ、念願のウェディングを迎えます。

手作り感満載でカラフルな会場に観ている側も思わずワクワク。

しかし突然の豪雨で大騒ぎになり、パーティー会場のテントが裂けてその場の全員がびしょ濡れに！

せっかくの記念日が台無しになって焦るティムでしたが、そんな彼にメアリーは「私たちの人生にもいろんな天気があるんだから、楽しんで！」と声をかけます。

どんな状況でも、そこに「愛」があって幸せを見つけることができれば、人生はカラフルに輝きだす……。

そんなメッセージを感じるこのワンシーンは、きっとあなたの心にも残るでしょう。

『シェイプ・オブ・ウォーター』

1962年、アメリカとソビエトの冷戦時代。

アメリカ政府の極秘研究所で清掃員として働くイライザ（サリー・ホーキンス）は、ある日同僚のゼルダ（オクタヴィア・スペンサー）とともに極秘実験を目撃。

そこにいたのは今までに見たこともないほど美しい、人型の水棲生物でした。

その日以来、孤独だったイライザの人生は一変します。

アマゾンで神と称えられていたその半魚人と心を通わせ合っていくイライザは、ゼルダや隣人の絵描き・ジャイルズ（リチャード・ジェンキンス）の協力を得て半魚人を逃がそうとしますが……。

形なき「水」が、愛する男女の希望を繋ぐ

人間の女性と半魚人との恋物語。

まるでおとぎ話のようなこの作品では、「水」が大きな意味を持っています。

水槽に閉じ込められた半魚人と愛を育んでいくイライザ、しかし冷戦時代で先の見えない世の中はまるで暗い水の中にいるよう……。

ふわふわと水の中に漂っているような感覚の中で紡がれていく「愛」の美しさに何度も涙が込み上げてきます。

やがて半魚人を逃す決意をしたイライザは、雨が降り、運河の水位が上がるタイミングを見計らうことに。

2人にとって雨は自由の象徴であり、希望なのです。

果たしてイライザの作戦はうまくいくのか、ラストまで目が離せない大どんでん返しにも注目してください！

『ティファニーで朝食を』

夜明けのニューヨーク5番街に、黒いドレスで身を包んだ女性ホリー・ゴライトリー（オードリー・ヘプバーン）がやってきます。

彼女の日課はティファニーのショーウィンドウを見ながらクロワッサンの朝食を食べること。

そんなホリーの住む安アパートに作家志望の青年ポール･バーシャク（ジョージ･ペパード）が引っ越してくると、彼はたちまち謎めいたホリーに惹かれていって……。

やがてホリーもポールのことを気に入りはじめ、フレッドと呼ぶように。

しかしフレッドはホリーの実の兄であることがわかり、さらに彼女は毎週刑務所に面談に行っているようで……。

自由気ままに見えるホリーが抱える、暗い過去と現在とは？

雨は過去を洗い流し、前へ進む勇気をくれる

『ローマの休日』に並ぶオードリー・ヘプバーンの名作、『ティファニーで朝食を』。

雨の中のキスシーンといえば、この作品を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか？

オードリー演じるホリーは「所有」が大嫌いな女性。

自分自身が誰かのものになることも嫌がりますし、自分の部屋に入り込んできた猫に名前をつけることすら嫌がります。

一見すると自由奔放に見えるホリーにポールは惹かれていくのですが、やがて彼女は真に自由ではないことに気づいていくのです。

本作の中でも名シーンと言える雨の中でのホリーとポールのキス。

まるで今までのホリーを洗い流し生まれ変わらせるかのような豪雨の中で、どんなロマンティックな展開が待ち受けているのか、その目でたしかめてみてください！

まとめ

「雨」の持つ意味は、映画によって全く違います。

時には宝物のような一日を彩ってくれたり、時にはロマンティックな気分にさせてくれたり。

今日の「雨」はあなたにとってどんな意味を持つものになるか、考えてみると楽しく過ごせるかもしれませんね！

《ライター：もな》　クリックで担当記事の一覧へ→

ウェス・アンダーソン作品の世界観が大好き！ライターの「もな」です。

映画にどハマりしたのは、小学生の頃に『ロード・オブ・ザ・リング』を観てから。
それからというもの、映画は私の人生にとって欠かせないもので、大学では映画学を専攻しました。

私の書く記事が、誰かと素敵な映画との出会いの場になったら嬉しいです。

もな｜こまごま映画ログ：https://note.com/komagomaeiga

連絡先：h.mayu571@gmail.com