家族と、友人と、パートナーと、お一人で….
どんな過ごし方をしてもウキウキする、イベント盛り沢山な冬の到来です。
今回は冬の3大イベントを機に、恋愛を通して人間としても成長していく主人公たちの様子を、3つの映画から筆者お気に入りのカップルを、1組ずつピックアップしてお届け致します。
舞台となる街が季節の装飾で彩られ、季節のヒットメドレーに乗せ、主人公たちの過去や性格が少しずつ明らかになり、最後には皆が笑顔。
そんなオムニバス映画の醍醐味をお楽しみください!
1.クリスマス『クーパー家の晩餐会』
それぞれの問題に悩みつつも、家族で最高のクリスマスを!
1作目は『クーパー家の晩餐会』です。
【YouTube:予告編】
原題”Love the Coopers”からもわかるように、本作は多くのカップルが登場するオムニバスではなく、ある一家の物語。
丁寧なナレーション付きとは言え、孫から祖父母まで家族メンバー大勢のエピソードが交差する上、途中途中に回想シーンが織り交ぜられています。
初見ならば集中していないと人間関係がわからなくなってしまうかもしれません。
しかし、オープニングからエンディングまで、”Joy to the World”, ”Carol of the Bells”等定番クリスマスソングが流れ、画面にはイルミネーションで彩られた可愛らしい家々とサンタたちと雪景色…
この季節に視聴し雰囲気を味わうだけでも充分楽しめる作品です♪
カフェの常連客とウェイトレス、世代を越えた交流
さて、3人の孫を持つ元音楽教師のシャーロットは、40年一緒に過ごしてきた夫のサムと離婚の危機にありますが、
迫り来るクリスマスだけは「家族皆で完璧なディナーにしたい!」と意気込んでいます。
本作品はこの夫婦を筆頭に、失業しそうな息子や、孫の恋愛までクーパー家とその周りの人々のドラマを描いています。
このファミリーで筆者の印象に残っているのは、シャーロットの父バッキーと、彼が毎日の様に日替わりメニューを食べに行くカフェで、映画の話を通して仲良くなったウェイトレスのルビー。
自分を変える為に別の州の店で働くので、この店を辞めると突然の別れを告げたルビーに、
「自分の人生への哀しみと他の人生への憧れは、誰もが持っている。
変えるのは場所ではなく自分自身。」
と、自分の孫くらいの年代のルビーに説く教えは、この作品全体のメッセージとなっていました!
物語の後半、ファミリー・ディナーにバッキーはルビーを連れて来ますが、ちょっとしたアクシデントでバッキーが病院に運ばれる事になります。
しかしラストは、家ではなく病院のロビーではありますが(笑)、クーパー家のメンバー皆が「過去より今を選んで」幸せそうに笑っている大団円となっておりますので、安心してお楽しみください。
この作品から紹介したいカップルは、グラミー賞シーズンで大忙しなレコード会社の社員イングリッドと、彼女の居るオフィスに郵便を届けに来る、お調子者の配達員ポール。
何やら紙を見ながらバスを降りたせいで車に轢かれそうになり、ごみ置き場へ倒れこむ、登場から見ていて心配になるイングリッド。
ポールの想像力が、イングリッドの目標達成をサポート
イングリッドは大晦日も働き詰めでしたが、上司に辞職を申し出てそれを皮切りに「目標リスト」をクリアしていこうとします。
そこに現れるのが、彼女にパーティーのチケットを届けに来たポールです。
ポールがチケットを欲しがるので、目標達成に協力する事を条件に付します。
年明けまであと1日、「バリ島に行く」はブルックリンの南国風スパで、「ティファニーで朝食を」はティファニーの店舗前でカップドリンクを乾杯…
こんな感じで 「少しの想像力」が重要なのさ!と、怒涛の勢いで目標を叶えてあげるポール。
他の目標をどんな形で達成していくのかも見所です。
終盤では、「今日はお付き合いありがとう、パーティーを楽しんでね」と、一度はお別れするのですが…
エンディングソング”Raise Your Glass”のシーンまでご覧頂ければ、引っ込み思案な自分を打ち破った喜びで満ち溢れる、可愛らしいイングリッドの様子が見られますよ。
Raise Your Glass (P!NK)
因みにザック・エフロンは、この作品の来日記者会見で「ロマンスに年齢は無関係さ」と、正にポールがイングリッドに言いそうな事を言っていましたね。
3.『バレンタインデー』
本当に大切な人に、思いを届けるバレンタイン
最後にご紹介する『バレンタインデー』の舞台は、2月でも温暖で開放的なロサンゼルスです。
ロサンゼルス花市場へ行きモーリーに花束を買おうとするのですが、様々な国籍の店員の賑やかな掛け声や、鮮やかな赤やピンクの花々が作り出す雰囲気が、告白の成功を祝福するムードを盛り上げていて、物語の始まりにピッタリのワンシーンでした!
そんなリードの長所は、周りの人の幸せも全力で応援する所です。
同僚の悲しむ姿は見たくない、空港へ走るリード
その彼が、リードが働く店に2人分のプレゼントを注文しに来た事から、実は妻がいる事に気づいてしまいます。
出張ではなく妻に会いに行く予定だったのですね。
当のジュリアは彼に会いたくて飛行機に乗ろうとするのですが、リードは空港まで駆け付けて「行かない方が傷つかないよ」と直接伝えるのです。
しかもこの最中、リードは婚約したはずのモーリーに「やはり今は自分のキャリアの事しか考えられない、これは他の誰かにあげて」と、指輪を返されているのです。
ここまでリードとモーリー、ジュリアとその彼、4人の人間関係をご紹介ましたが、結末はどうなるか、予想がつくのではないでしょうか。
ぜひ確かめてみて下さい!
冬の街に宿る魔法が、新たな自分への一歩を後押し
今回ご紹介した3作品は、様々な境遇の人物の物語が、どこかで重なり合いながら複数展開されるオムニバス形式の映画です。
他にも沢山の家族・カップルが登場しますので、皆様もお気に入りのエピソードをぜひ見つけて下さい。
主人公達と共に自分の弱さに向き合い、周りの人々に愛を与え、新たな季節を楽しむきっかけになるのではないでしょうか。
《ライター紹介:sae》
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