2023年1月20日公開のアクション映画『ノースマン 導かれし復讐者』について紹介します。
ロバート・エガース監督の第三作目となる本作は、制作国のアメリカでは2022年4月に公開されており、いよいよ日本でも待望の公開となります。
同監督の前2作(後述)とは打って変わり、ダイナミックで開放的な表現に大注目の作品に仕上がっています。
注目ポイント① 運命に挑む男を描くリベンジストーリー
あらすじ
9世紀、スカンジナビア地域にある、とある島国。
若き王子アムレート(オスカー・ノヴァク)は、旅から帰還した父オーヴァンディル王(イーサン・ホーク)とともに成人の儀式を執り行っていた。
ところが儀式の直後、叔父のフィヨルニル(クレス・バング)が父オーヴァンディルを殺害し、母であるグートルン王妃(ニコール・キッドマン)を連れ去ってしまう。
10歳のアムレートは殺された父の復讐と母の救出を誓い、たった一人ボートで島を脱出する。
数年後、怒りに燃えるアムレート(アレキサンダー・スカルスガルド)は、東ヨーロッパ各地で略奪を繰り返す獰猛なヴァイキング戦士の一員となっていた。
ある日、スラブ族の預言者(ビョーク)と出会い、己の運命と使命を思い出した彼は、叔父フィヨルニルがアイスランドで農場を営んでいることを知る。
奴隷に変装して奴隷船に乗り込んだアムレートは、親しくなった白樺の森のオルガ(アニャ・テイラー=ジョイ)の助けを借り、叔父の農場があるアイスランドを目指す。
▶オフィシャルサイトより引用:northman-movie.jp
●アレクサンダー・スカルスガルド(Alexander Skarsgard)
誕生日:1976年8月25日生まれ
星座:おとめ座
身長: 194 cm
出身:スウェーデン・ストックホルム
▶おすすめの代表作品
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※ニコール・キッドマンやリース・ウィザースプーン主演で大人気となったドラマシリーズ。キッドマンの夫役で、ドラマの進展になくてはならないキーマンとなります。
作品の考察
ストーリーからピンと来ている方も少なくないのではないでしょうか。
王子アムレートの境遇は、かの有名な劇作家のウィリアム・シェイクスピアの4大悲劇の一つ「ハムレット」がモチーフです。
また、その悲劇「ハムレット」の元となったスカンジナビア(北欧、主にスウェーデン、ノルウェー、デンマーク)の伝説上の人物“アムレート”がモデルとなっています。
本作が公開される前に、まだ「ハムレット」を知らない方は一度舞台や本で物語に触れておくとより映画を楽しめるかもしれません。
そしてそのアムレートをアイスランドの壮大な地の舞台とヴァイキング(船の扱いに優れた戦士)の時代に落とし込んでいます。
そしてヴァイキングと言えば北欧神話に結びつきます。
ヴァイキングたちは北欧神話を信じ伝えたとされる、死を恐れない海賊であり、この死を恐れないということも北欧神話を信じるが故です。
もしかするとこの北欧神話も作品に絡んでくるのではないでしょうか…。
本作が一体そのような結末を迎えるのか、公開が待ち遠しいですね。
※ところで、北欧神話をモチーフとした映画と言えばマーベル・スタジオの『マイティー・ソー』は欠かせませんよね。
注目ポイント② ロバート・エガース監督について
監督の第一作目の『ウィッチ(THE VVITCH)』(15)では17世紀のアメリカ・ニューイングランドを舞台に、当時のキリスト教世界に見られた魔女裁判・魔女への恐怖をモチーフとしたホラー作品です。
街のコミュニティから外れて森で暮らす一家の身に奇妙で恐ろしい出来事が降りかかります。
また、第二作目の『ライトハウス(THE LIGHTHOUSE)』(19)は、19世紀のアメリカ・ニューイングランドを舞台に、1801年に実際に起きた「スモールズ灯台の悲劇」と呼ばれる事件やギリシャ神話をモチーフとしたスリラー映画です。
絶海の孤島に閉じ込められた2人の灯台守たちのストーリーを、モノクロとほぼ真四角の画面サイズで映し出されています。
上述の2作品は共通して、孤立し疎外された環境の中で狂気に満ちていく人の変化の様子を描いています。
対して本作に関する情報からは、現代の視点から見た時代的な人間の狂気が観られそうなものの、孤立や疎外感と言った設定は見受けられません。
ロバート・エガース監督の”狂気化”の世界観への期待があるかもしれませんが、むしろこれまでと違う世界観を監督がどのように表現しているのか、その点に注目できる作品なのではないでしょうか。
注目ポイント③ 豪華な顔ぶれのキャストたち
主演で復讐に燃える成長した王子アムレートを務めるのは、北欧スウェーデン出身のアレクサンダー・スカルスガルド。
母グートルン王妃役にはニコール・キッドマン、父オーヴァンディル王役にはイーサン・ホーク、復讐相手の叔父フィヨルニル役にはクレス・バングが出演します。
さらに、ロバート・エガース監督の一作目『ウィッチ』で主演を務めたアニャ・テイラー=ジョイはアムレートの美しい協力者オルガとして、二作目の『ライトハウス』で主演を務めたウィレム・デフォーが宮廷の道化ヘイミル役として再登板。
スラブ族の預言者役に、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のアイスランド出身の歌姫ビョークが出演します。
そうそうたる顔ぶれにさらに興味が湧いてきますね。
●ニコール・キッドマン(Nicole Kidman)
誕生日:1967年6月20日生まれ
星座:ふたご座
身長:180㎝
出身:ハワイ~オーストラリア
▶おすすめ代表作
※第94回アカデミー賞主演女優賞ノミネート作品です。
※エンディングのニコール・キッドマンはさすが見どころ!
●アニャ・テイラー=ジョイ(Anya Taylor-Joy)
誕生日:1996年4月16日生まれ
星座:おひつじ座
身長:169㎝
出身:アメリカ・マイアミ
▶おすすめの代表作品
アニャ・テイラー=ジョイは、『モーガン』『ウィッチ』など、「新絶叫クイーン」の出世作となりました。
《ライター:サヤヲ》 クリックで担当記事一覧へ→
ミステリー小説とカレー、そして猫を愛するサヤヲといいます。
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