今回は、MCUキャストの共演が話題の犯罪もの映画『クライム101』の感想・考察です!
ソーとハルクがロサンゼルスを舞台に追走劇を繰り広げる、というだけでもそそられますが、そこにハル・ベリー、バリー・コーガン、モニカ・バルバロ等実力派キャストが参戦!
単に犯罪映画に留まらず、大人向け犯罪スリラーとしてたいへん見ごたえのある作品となっています!
(トップ画像:https://www.facebook.com/Crime101Film/)
『クライム101』感想・考察|豪華MCUキャスト陣が演じる成熟した犯罪映画の魅力
『クライム101』感想・考察|豪華MCUキャスト陣が演じる、成熟した大人向け犯罪スリラーの魅力
101号線で交錯する、主人公ふたりの矜持

ロサンゼルスの101号線沿いで発生する連続宝石強盗事件。
犯人は、無駄な暴力を避け、独自の美学を守りながら仕事を遂行するマイク(クリス・ヘムズワース)。
彼は下見を徹底し、逃走経路を計算し尽くし、犯行後は海辺の質素なアパートへと静かに戻る。その徹底した仕事ぶりは職人のよう。
そんな彼を追うのが、家庭にほころびを抱えるベテラン刑事のルー(マーク・ラファロ)。
現場を丹念に歩き、証拠の小さな違和感を地道に拾い上げていく。
物語は、犯人と刑事という対立構造を取りながらも、互いに人生の折り返し地点に立つ男たちの現在地を静かに映し出していきます。

『Crime 101』、なぜ”大人向け”犯罪スリラーなのか
『Crime 101』は、一見すると古典的な追跡劇です。
プロの宝石強盗と、それを追うベテラン刑事。舞台はロサンゼルス。
構図だけ見れば、90年代クライム映画の系譜に連なる作品と言えます。
しかし本作が興味深いのは、アクションよりも「中年期の揺らぎ」を主題にしている点です。

宝石泥棒マイク、犯罪者像にみる中年の揺らぎ
マイク(クリス・ヘムズワース)は、暴力を好まず、独自のルールを持つ犯罪者です。
彼は完璧な計画を立て、101号線沿いで淡々と仕事をこなします。
しかし、彼の真の葛藤は警察からの逃走ではありません。
むしろ「このままでいいのか」という内面的な問いにあります。

レストランでのデートシーンは象徴的です。
彼はスマートに振る舞おうとします。ですが、その振る舞いはどこか“演じている”ようにも見えます。
犯罪においては自分の役割を熟知している男が、親密さの前では仮面をうまく使えない。
このズレは、本作が単なるジャンル映画に留まらない証拠です。
犯罪の緊張感は外側にあり、本当のドラマは内側にあると思います。
●クリス・ヘムズワース(Chris Hemsworth)
誕生日: 1983年8月11日生まれ
星座:しし座
身長:160㎝
出身: オーストラリア・ビクトリア州
▶おすすめの代表作品(MCU作品)
泥棒を追う刑事の家庭描写、正義の側のリアリズム

一方、刑事ルー(マーク・ラファロ)の描写も興味深いです。
彼は正義の側にいますが、その生活は決して英雄的ではありません。
妻との離婚をめぐる会話は、激情ではなく倦怠で満ちています。
マイクのおしゃれなレストランでのデートシーンとは対照的に、ダイナーでの別れ話というのも面白い対比になっていました。
ここで映画ははっきりと示します。
善悪の対立よりも、「時間の経過」のほうが人間を摩耗させるのだと。
マイクのロマンと、刑事の現実。この対比は単純な二項対立ではありません。
どちらもまた、選び続けた人生の結果なのです。
●マーク・ラファロ(Mark Ruffalo)
誕生日:1967年11月22日生まれ
星座:いて座
身長:173㎝
出身:アメリカ・ウィスコンシン州
▶おすすめの代表作品(MCU作品)
ロマンと現実の間に立つ、自然体の女性像

モニカ・バルバロ演じるマヤは、物語を過度にロマン化させません。
彼女はマイクの背伸びに同調せず、自然体で接します。
ここで映画は、男性中心の犯罪神話をわずかにずらします。
マヤは「クールな犯罪者」としてのマイクではなく、「血の通ったひとりの男性」としてのマイクを望みます。
彼女の存在は、マイクを英雄にも怪物にもせず、「不器用な大人」として映し出しており、
この距離感があるからこそ、本作はメロドラマ的に過度に盛り上がることがなく、静かな大人の物語として機能しているのだと思います。
●モニカ・バルバロ(Monica Barbaro)
誕生日:1990年6月17日生まれ
星座:ふたご座
身長:170㎝
出身:アメリカ・カリフォルニア州
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弱点も含めての成熟、大人向け映画へ
もちろん、本作は完璧ではありません。
プロットの一部はやや説明不足に感じられますし、カーチェイスには論理的な粗も見られます。
しかし興味深いのは、そうした“欠点”さえも、作品の志向と無関係ではないと考えられる点です。
本作は爽快なカタルシスよりも、余韻を選んでいるように思います。
それがより一層「大人向け映画」としての価値を高めており、作品の粗というよりも意図した抑制としてとらえることができると思います。
ジャンルを超えた、「生き方」の物語

『Crime 101』は犯罪映画でありながら、人物ドラマを同じ比重で描いた作品です。
アクションの合間に差し込まれるのは、恋のぎこちなさや、結婚の終わり、そして過去への後悔です。
若さではなく、経験。
激情ではなく、矜持。
本作が“大人向け犯罪スリラー”と呼ばれるゆえんは、ここにあると思います。
それは銃撃や追跡を超えて、「どう生きるか」という問いを静かに描いているからです。
●ハル・ベリー(Halle Berry)
誕生日:1966年8月14日生まれ
星座:しし座
身長:165cm
出身:アメリカ・オハイオ州
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まとめ:演技派俳優たちが魅せる人物ドラマ
『クライム 101』はマーク・ラファロ出演に惹かれて観たのですが、まだ2月ではあるものの、今のところ今年見た中で一番好きな一本になりました。
本作は確かに犯罪スリラーです。
緊迫した侵入シーンや、101号線を疾走するカーチェイスも見応えがあります。
しかし本作の本質は、演技派俳優たちが魅せる人物ドラマにあると思いました。

●バリー・コーガン(Barry Keoghan)
誕生日:1992年10月17日生まれ
星座:てんびん座
出身:アイルランド・ダブリン
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犯罪者と刑事。追う者と追われる者。そのどちらもが、人生において何かを失い、何かを守ろうとしています。
本作は、犯罪映画でありながら、同じ比重で“生き方”を描いた作品です。
成熟した観客こそ楽しみ尽くせる、大人向け犯罪スリラーだと言えると思います!
気になりましたら鑑賞してみてください。


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