学校以外で英語を勉強するキッカケが映画だったことってありませんか。
気に入ったシーンやセリフ、そして歌詞があればくり返し見たくなって英語への興味も広がりそうですよね。
今回は、ミュージカル映画『ウエスト・サイド・ストーリー』を紹介します。
スティーヴン・スピルバーグ監督が初めて手掛けたミュージカル映画で、思わず聴きいってしまう歌のうまさや演技が圧巻です。
本記事を読むと、短いながらも使える英語フレーズが学べます。
- スモールトーク(雑談)で使う英語フレーズ
- 英語ならではの気のきいた言いまわし
- 口説き文句
- 人生における名言
『ウエスト・サイド・ストーリー』あらすじ
1950年代のニューヨーク・シティ。
移民が多く住むウエストサイドで二つのギャンググループが対立、プエルトリコ系の「シャークス」とヨーロッパ系の「ジェッツ」。
やり場のないエネルギーを抱えた若者たちは、ある晩に行われたダンスパーティを境に決斗が決まります。
かつてジェッツのリーダーだったトニー(アンセル・エルゴート)がシャークスのリーダー、ベルナルドの妹マリア(レイチェル・ゼグラー)に恋をしたことが原因に。
街の治安をあずかる警察は決斗を止めようとするのですが…。
スモールトーク(雑談)で使える英語フレーズ
Who Knows?
英語のもつリズミカルな響きが、歌いだしの2行だけでも伝わってくる!
『ウエスト・サイド・ストーリー』には沢山の名曲が出てきます。
『Something Coming/何かが起こる』もそのひとつ。
ダンスパーティに向かうトニーがワクワクした気持ちを歌うシーンです。
すごく素敵なことが起きようとしている。でも、それがどれだけ素敵かなんて誰にもわからないと歌いあげています。
トニー♪:
Could be…. もしかして
Who knows? 誰にもわかるもんか
ウエスト・サイド・ストーリー (オリジナル・サウンドトラック)
Who Cares?
Who cares? は、日常英会話にとてもよく出てくるフレーズ。
ここでは、トニーがリフ(「ジェッツ」の現在のリーダー:マイク・ファイスト)に身の上ばなしをするシーンで登場します。
トニーは、刑務所にいるとき自分が何者なのか考えたと言います。
それを聞いたリフのセリフです。
リフにとってはジェッツこそがわが家であり、よりどころなのです。
それ以外のことは知ったことじゃないと気持ちを吐き出しています。
リフ:
I don’t know who I am. And who cares who I am?
俺が何者かなんて 誰も気にしちゃいない
I Sweep As Good As You Pay
トニーが刑務所を出所してからずっと面倒を見てくれているバレンティーナ。
雑貨屋の手伝いで「床拭きは終わったの?」と聞かれたトニーの返事がシャレています。
「床はピカピカに磨いたよ。」を少し皮肉まじりに答えたシーンです。
I sweep as good as you pay. を直訳すると「払いが良いと床拭きもはかどる。」になります。
as good as~「~とおなじくらい良い」を使うところはユーモアある気の利いた言いまわし。
トニー:
I sweep as good as you pay.
ちゃんと磨いてるよ
Might As Well
リフと仲間たちが決斗のために銃を手にいれようとするシーン。
might as well は「~するのがもっともだ」という意味です。
銃口を突きつけられたリフが相手に凄みます。
「この状況じゃ、(銃の)引き金を引くしかないよな。」
やれるものなら、やってみろとハッタリをかけたセリフです。
リフ:
Might as well.
撃てよ
Not On My Watch
もめごとばかり起こすジェッツとシャークス。
ウエストサイドを取り仕切るシュランク警部補は近いうちに決斗が起きることを知るのでした。
シュランク警部補の立場からしたら、死人が出たら街のイメージが悪くなってしまう。
だから、なんとしても食い止めなくてはとじぶんの決意を語っているわけです。
ここでの watch は「時計」ではなく「監視」を指す。
”on one’s watch”はイディオムで「じぶんが当番のうちは」という意味です。
「シュランクが警部補としている以上、決斗など許されない。」つまり「俺は許さん」と。
シュランク警部補:
Not on my watch.
俺は許さん
口説き文句、マリアに打ち明けるトニーの想い…
The Second I Saw You
トニーとマリアがデートしたときのセリフ。
トニーはマリアに言います。喧嘩をしたとき、危なく相手を殺してしまうところだったと。
その後、刑務所に入っている間も悩み続けていたと続けます。
けれど、マリアに出会ったことで悩みから救われたと伝えるのでした。
the secondは「あっという間に」を表しています。
トニー:
I stopped falling the second I saw you.
君を見た瞬間 (悩んでいたことが)消えた
ニュアンスを似せたフレーズとしてはつぎの2つも使えます。
・I fell in love with you the second I saw you.
・I liked you the second I saw you.
どちらもおなじ言いまわしなので、デートに誘う口説き文句としてピッタリ。
チャンスがあれば使ってみましょう!
人生における名言、バレンティーナからトニーへ
Life Matters Even More Than Love
ジェッツとシャークスは、決斗の末にとうとう死人を出してしまうことに。
トニーはマリアと街を出ることを決意しますが、そこには悲しい結末が待っているのでした。
保護者代わりにトニーの面倒を見てきたバレンティーナ(リタ・モレノ)にトニーは、ふたりは愛し合っていると言います。
すると、バレンティナは悲しげにトニーを諭します。
人間、生きていればいろいろな事が起きるし、愛や憎しみなどの感情もある。しかし、生き続けることこそが大事なのだと。
バレンティーナ:
Life matters even more than love.
命の方が愛より大事よ
まとめ
映画『ウエスト・サイド・ストーリー』から、セリフや名言から英語フレーズを紹介しました。
最初に映画が公開されたのは1961年です。
この映画のファンでもあったスティーヴン・スピルバーグ監督は、かねてよりミュージカル映画に挑戦したいと思っていたそうです。
キャストたちによる活気ある歌や演技は、オリジナル・ストーリーに敬意を払いながらも新しい命が吹きこまれているのが伝わってきます。
とても楽しめる映画です。
ぜひチェックして英語学習にも役立たせてください。
(なお、こちらはアカデミー賞助演女優賞の栄誉に輝いたアリアナ・デボーズです。)
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