前回、「Huluで見るSF長寿ドラマ『ドクター・フー』入門!歴史と見どころを初心者向けに解説!【前編】」では、イギリスのSFドラマ『ドクター・フー』のあらすじやその歴史を紹介してきました。
今回は、2005年からの新シリーズで主演を務めている歴代のドクター役の俳優たちと、旅に同行する仲間たち(コンパニオン)の紹介をしていきます!
(冒頭画像:引用https://www.facebook.com/DoctorWho/)
旧シリーズのドクターたち:おさらい
まずは、旧シリーズまでのドクターたちをかいつまんでおさらいします。
ここだけで8人もいるので、今回は初代ドクターと、特に人気の高かった4代目を紹介しましょう。
初代ドクター、厳しくて優しい「おじいちゃん」
初代ドクターを演じたのはウィリアム・ハートネル。
ドクターは新シリーズになってから比較的若い俳優が演じる傾向にありますが、ウィリアム・ハートネルの初代ドクターの主なイメージは「気難しい老人」。
コンパニオンの少女スーザンはドクターの孫という設定でした。
トレードマークはマフラー!大人気だった4代目
こちらの画像は、トム・ベイカーが主に70年代後半に演じた4代目ドクター。
陽気で破天荒、変わり者といったキャラクターが世界中で大人気となり、オールタイムベストは4代目!というファンは多いです。
衣装の長〜いマフラーはトレードマークとなり、グッズとしても大人気。
ファンイベントでは定番のコスプレです。
複雑な過去を抱えた、人間味溢れる9代目ドクター
復活した新シリーズの最初のドクターは、ダニー・ボイル監督『28日後…』(02)にも出演したクリストファー・エクルストン。
気難しくてどこか鋭い雰囲気がありますが、ドラマが進むにつれて心優しい一面が描かれます。
最初のコンパニオンは、19歳の少女ローズ
9代目ドクターとの旅に同行したのは、ロンドンに住むローズ(ビリー・パイパー)。
単調な日常から一転、ドクターへの熱い信頼と愛情を軸に冒険の仲間入りを果たします。
新シリーズ最初のコンパニオンということで、ファンからの人気も高いようです。
▶9代目クリストファー・エクルストン
※新シリーズの第1話から、クリストファー・エクルストンのドクターが体を再生し、全く違う外見(=10代目ドクター:デイビッド・テナント)となって復活する第13話までとスペシャルを4巻に分けて収録。特典映像もふんだんに収録し、その魅力に迫る内容となっています。【引用:Amazon】
10代目ドクターは、気さくでお喋りなロマンチスト
デイヴィット・テナントの10代目ドクターは、誰もが好感を持つような明るさと頼もしさ、時折見せる影が大きな魅力です。
口癖は、フランス語で「Let’s go(さあ行こう)」という意味の「Allons-y(アロンズィ)!」。ことあるごとに口にしています。
そのルックスやカリスマ性溢れる振る舞いも相まって、世界中で大人気のドクターになりました。
3人のコンパニオンと旅した10代目ドクター
コンパニオンは、初めはローズ役のビリー・パイパーが続投しましたが、その後マーサ(フリーマ・アジェマン)、そしてドナ(キャサリン・テイト)へと引き継がれました。
新シリーズ開始時からの制作スタッフが一新されることに合わせて、デイヴィット・テナントも2010年に降板を発表。
今でも、歴代最高と言われていた4代目ドクターを凌ぐほどの根強い人気があります。
▶10代目デイヴィット・テナント
11代目ドクターは歴代最年少!スマートでお茶目な友人
2010年から始まった11代目ドクターを演じたのは、当時26歳だったマット・スミス。
歴代の中で一番若いドクターですが、その風貌や雰囲気から長く生きた老人のようにも見える不思議さがあります。
制作チームも一新されました。
同時期にBBCの大ヒットドラマ『シャーロック』を制作していた、スティーヴン・モファットとマーク・ゲイティスが主な脚本を担当します。
ホラー色と捻りの強いストーリー、スマートだけどどこか子供っぽくて破天荒なドクターのキャラクターなどが特徴です。
▶11代目マット・スミス
※11代目ドクターに選ばれたのは、新鋭のマット・スミス。天真爛漫でひょうきんな性格の新ドクターは、ファンのみならず世界中で大人気となり、マット・スミスの名前を一躍世界に広めた。【引用:Amazon】
コンパニオンも、フレッシュな顔ぶれに!
11代目との旅に同行したコンパニオンは、エイミー役に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14〜)シリーズのネビュラ役で有名なカレン・ギラン。
幼馴染のローリー役はDCドラマ『レジェンド・オブ・トゥモロー』(16)に出演したアーサー・ダーヴィルが演じます。
後半からは、ドクターが行く先々で現れ助けになってくれる、謎めいた秘密を抱えたクララ(ジェナ・コールマン)が登場しました。
12代目ドクター、思慮深くて頼りになる「先生」タイプ
12代目ドクターは、『パディントン』シリーズの意地悪なお隣さん、カリー氏役で有名なピーター・カパルディ。
グレーヘアに険しい表情といった気難しさが初代を彷彿とさせるキャラクターですが、シリーズが進むにつれて、大学の先生のような思慮深さや親しみやすい一面が描かれました。
▶12代目ピーター・カパルディ
教え子と異星人の、凸凹トリオで宇宙の旅へ
コンパニオンは、11→12の生まれ変わりを見届けたクララが続投。
その後学生のビルと、歴代で初めての異星人のコンパニオン、ナードル(マット・ルーカス)と共に旅をしました。
特番では初代ドクターとの夢の共演を果たし、過去の自分との遭遇に戸惑う『ドクター・フー』ならではのエピソードもあります。
勢いと明るさ、周りを巻き込む13代目ドクター
『ドクター・フー リボーン』のタイトルで始まった13代目ドクターは、シリーズ史上初の女性の俳優!
ジョディ・ウィテカーは英テレビドラマ『ブロードチャーチ〜殺意の町〜』(13〜17)で息子を失った母親役を演じ、話題を呼びました。
初の女性の起用ということで、キャスティングされた当時はバックラッシュがありました。
しかし、10代目を彷彿とさせるような底抜けの明るさと頼もしさで大成功を収めます。
口癖は「Brilliant(すばらしい)」!必要なものをその場にあるもので作る発明家のような一面も持っています。
▶13代目ジョディ・ウィッテカー
※新章始動! 初の女性ドクター誕生! !老人から転身、若い女性の姿に生まれ変わったドクターを演じるのは、ジョディ・ウィッテカー。
多様なメンバーの揃った、13代目の「チーム・ターディス」
13代目ドクターのコンパニオンは、「Space. For All.(全ての人のためのスペース(空間/宇宙))」というキャッチを表すような多様性ある面々です。
警官のヤズとその友人のライアン、祖父のグレアムで、ターディスの中は愉快な家族のような様相を成していきます。
最後のシーズンでは、リバプール出身のダン(ジョン・ビショップ)が仲間入りします。
15代目ドクターは、今イギリスで注目の俳優に!
2023年からの新シーズンでドクターを務めるのは、シューティ・ガトワ。
ネットフリックスのドラマ『セックス・エデュケーション』や、『バービー』(23)にも出演しています。
シリーズ正史では初の、ゲイであることをオープンにしている俳優の起用になります!大きな進歩ですね。
コンパニオンとして発表されているルビー(ミリー・ギブソン)と共にファーストルックが公開され、話題になりました。
また、このシーズンからは、10代目ドクターのシリーズで制作・演出を務めていたラッセル・T・デイヴィスがチームに戻ってくるようです。
デイヴィット・テナントがシリーズに復帰!?
ところで、この新ドクターのナンバリングは「15代目」。
14代目はどこへ行ったのでしょう?
13代目ドクターの最終回スペシャルは2022年10月に放送され、惜しまれながらも「生まれ変わり」を果たしました。
すでに新ドクターとして発表されていたシューティ・ガトワへの交代だと、誰もが思っていたのですが……。
なんと、10代目を演じたデイヴィット・テナントが「14代目」として戻ってくることが明らかになったのです!
デイヴィット・テナントは2023年11月に放送される特別番組でドクターを再演し、その後シューティ・ガトワへバトンタッチするんだとか。
まとめ:世界最長のSFドラマはまだまだ続く!
13→14へと交代する回は、まだ日本では配信されていないので、どんな経緯なのか詳細はわかりません。
60年を超えようとしている歴史の中でも滅多に見ない展開と言えます。
長く続いているシリーズですが、基本はどこから見ても大丈夫!
視聴者は誰しも思い入れのあるお気に入りのドクターやコンパニオンがいます。
この記事で初めて本作を知った人も、見始めたばかりの人も、ぜひ「マイ・ドクター」を見つけてみてください!
参考記事:Huluで見るSF長寿ドラマ『ドクター・フー』入門!歴史と見どころを初心者向けに解説!【前編】
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高校2年生で『アベンジャーズ』を観て以来の映画ファン。大学と大学院では映画研究にどっぷり浸かっていました。
アナログでファンアートを描いてはインスタグラムに載せています。楽し〜!
話題の作品や、そこにつながる過去の名作、注目のキャストなどをわかりやすく楽しく紹介していきたいです!
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