第二次世界大戦のフランスとドイツを舞台に、盲目の少女とナチスのもとで働くドイツ人の少年を描き世界中で大ベストセラーとなった小説※『すべての見えない光』(All the Light We Cannot See)。
ピューリッツァー賞も獲得し、今なお売れ続けているアンソニー・ドーアの小説が、ついに映画化されることになりました!
実は、私も翻訳版が出版されてすぐに読んだのですが、500ページもあるのに一気に読んでしまったほどです。
文章の美しさもさることながら、戦時中の暗さのなかに見える微かな希望や、不条理さ、少女の周りにいる人々の優しさなどなど、魅力がたっぷりな小説です。
監督自身も小説のファンというだけあり、その世界観を壊すことなく映画化されているとのこと。
ということで、今回は映画『すべての見えない光』に関する情報を集めてみました。
マーク・ラファロだけではない、魅力的なキャストにも注目です。
(冒頭画像:引用https://www.netflix.com/tudum/articles/all-the-light-we-cannot-see-netflix-release-date)
あらすじ:敵国同士の少女と少年が、運命の出会い…
第二次世界大戦中のフランス。
盲目の少女・マリー=ロールは、博物館で働く父親とパリで暮らしていました。
戦火が激しくなるなか、博物館が所有する希少なダイアモンドをナチスから守る任務を任された父親と共に、ドイツに占領されたパリから逃げ出したマリー=ロール。
2人は叔父の住む海辺の街、サン・マロに疎開することになります。一方で、孤児院で育った手先の器用なドイツ人の少年、ヴェルナー。
機械の修理に長けていたヴェルナーは、ドイツ軍で違法なラジオを受信する役割をしていました。
ラジオは何も受信せず、敵の情報もキャッチできない日々。
そんなある日、ヴェルナーはある電波を受信します。
それは、孤児院で暮らしていた頃に、修理したラジオで聞いていた番組の声でした。
敵国同士のフランスとドイツで、ラジオを通して出会うマリー=ロールとヴェルナー。
2人の運命はどうなってしまうのか・・・。
キャスト:オーディションで選抜、新人たちが大活躍!
アリア・ミア・ロベルティ:マリー=ロール
盲目の少女、マリー=ロールを演じるのは、今作が初出演となるアリア・ミア・ロベルティです。
アメリカ出身のアリアも、実際に視覚障害を持っており、盲導犬と一緒に生活しています。
監督はマリー=ロール役のオーディションのため、世界中で視覚障害を持つ女優を募集。
アリアが子供時代の先生が、偶然見つけたそのオーディションをアリアに知らせてくれ、新しいことに挑戦してみようと応募したそうです。
数千人が応募してきたなかで、演技経験もオーディション経験もなかったアリアでしたが、監督が求める人物にぴったりで見事に役をゲット。
そんなアリア、かなりの才女だそうで、ロードアイランド大学では心理学、政治学、コミュニケーション学の3つを専攻。
また、障害を持つ若者のために講演を行ったり、ロンドン大学へ留学し修辞学の博士号を取得したり、さらに現在はペンシルベニア大学で古代ギリシャに関する研究も行っているそうです。
ルイス・ホフマン:ヴェルナー
ドイツの少年兵、ヴェルナーを演じるのは、Netflixシリーズ『ダーク』や映画『ヒトラーの忘れもの』で知られるルイス・ホフマン。
ルイスもまた、監督が探していたドイツ人俳優にぴったりだったそうで、ヴェルナー役に決定しました。
ルイスにたどり着くまで、数百人のドイツ人俳優をオーディションしたとのことで、期待も大きいですね。
●ルイス・ホフマン(Louis Hofmann)
誕生日:1997年6月3日生まれ
星座:ふたご座
身長:170㎝
出身:ドイツ
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マーク・ラファロ:ダニエル・ルブラン(マリー=ロールの父)
マーク・ラファロが演じるのは、博物館で働くマリー=ロールの父親、ダニエル。
近年はMCUでのハルク役のイメージが強いラファロですが、今作では180度違った顔を魅せてくれそうですね。
盲目の娘マリー=ロールのために、パリやサン・マロの街の模型を作ってあげたり、娘を愛して止まないダニエル。
マークがどう演じているのか楽しみです。
●マーク・ラファロ(Mark Ruffalo)
誕生日:1967年11月22日生まれ
星座:いて座
身長:173㎝
出身:アメリカ・ウィスコンシン州
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ヒュー・ローリー:エティエンヌ・ルブラン(マリー=ロールの大叔父)
マリー=ロールの大叔父であり、サン・マロの街で暮らすエティエンヌを演じるのは、ドラマ『Dr.HOUSE』などで知られるイギリス人俳優、ヒュー・ローリー。
エティエンヌは第一次世界大戦の退役軍人で、PTSDを抱えています。
疎開してきたマリー=ロールには化学の本を読み聞かせ、愛情を持って接する優しい大叔父です。
予告編を見る限り、ヒューにぴったりな役柄となっていそうですね。
ショーン・レヴィ監督の、映画制作にかける思い
今作で監督を務めるのは、Netflixの大人気シリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のプロデューサー・監督であるショーン・レヴィです。
ショーンは2014年に出版された原作※『すべての見えない光』を読んで衝撃を受けて以来、ずっとこの作品を制作したいと思っていたそうです。
映画化の権利を獲得したかったレヴィ監督ですが、その頃はすでに別の制作会社が権利を持っており、一度は断念。
しかし、諦めきれなかった監督は数年後にその会社が権利を放棄したことを知り、念願だった制作に踏み切ったようです。
今回、計4話で各エピソードが1時間ほどのミニシリーズですが、全体で1本の映画のような構成になっているそうです。
本来は2時間の映画にすることもできたようですが、それだと端折る部分が多く、小説の持つ繊細さが描けないとのことで、ミニシリーズ化に至ったとのこと。
原作の大ファンであるレヴィ監督なだけに、この判断も納得できますね。
■※原作と原作者の紹介【管理人:選】
※1973年、オハイオ州クリーヴランド生まれ。デビュー短篇集『シェル・コレクター』(2002)で一躍脚光を浴び、O・ヘンリー賞、バーンズ&ノーブル・ディスカバー賞、ローマ賞、ニューヨーク公共図書館ヤング・ライオン賞など、多数の賞を受ける。二冊目の短篇集『メモリー・ウォール』はストーリー賞を受賞し、米主要三紙が年間ベスト作品に挙げた。『すべての見えない光』は2015年度のピュリツァー賞を受賞し、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに100週以上にわたってランクインしている。【引用:Amazon】
まとめ:多くの原作ファンに贈る一作
原作の作者であるアンソニー・ドーアも納得する出来栄えとなっているNetflixミニシリーズ『すべての見えない光』。
私も含めてですが、この原作の大ファンという人は世界各地にいるので、期待を裏切らない作品となっていそうで楽しみです。
配信は2023年11月2日~です。
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高校時代にハマった映画観賞が、いつのまにかライフワークに。
ハリウッド大作からインディペンデント作品まで、ジャンルを問わず見ています。
オタク気質ゆえ、気になる作品はとことん調べてしまいます(笑)
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