『レンタル・ファミリー』の魅力をレビュー、“ガイジン”目線から描く日本人の孤独と愛おしさを解説

ブレンダン・フレイザー
落ちぶれ俳優のフィリップを演じた、ブレンダン・フレイザーがとにかく“リアル”!

レンタル彼女や彼氏、他人をレンタルして“誰か”を演じてもらうサービスの存在は、今や広く知られていますよね。

『レンタル・ファミリー』では、この日本独自のサービスに焦点を当てながら、日本人の孤独とその先にある愛おしさを描いています。

全編日本ロケの異色ハリウッド映画としても注目を浴びている本作。

『ハムナプトラ』で有名なブレンダン・フレイザーが主演なのですが、彼の佇まいがまた良い味を出しているんです!

今回は、『レンタル・ファミリー』をレビューして、その魅力を解説していきたいと思います。

(トップ画像;引用https://x.com/SearchlightJPN/)

あらすじ:偽りの関係から始まる物語

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アメリカ人俳優のフィリップ(ブレンダン・フレイザー)は、東京で暮らし始めて早7年。

日本に居心地の良さを感じながらも、仕事は上手くいかず、落ちぶれた日々を送っていました。

ある日、彼のもとに奇妙な仕事の依頼が舞い込みます。

それは、偽の葬式で「悲しむアメリカ人」を演じるというもの。

葬儀場で出会った男・多田(平岳大)は、「レンタル・ファミリー会社」にフィリップを引き入れます。

レンタル・ファミリーとは、家族のみならず、依頼人が求める役なら何でも演じる仕事。

フィリップは戸惑いながらも依頼を受けていくうち、出会った人々の心に深く触れていくことになり…。

偽りの関係が、やがてフィリップ自身を見つめ直すきっかけを与えてくれるのでした。

レンタル・ファミリーの仕事、日本人の面白さ再発見

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『レンタル・ファミリー』を観ていると、日本人の面白いところを”ガイジン“目線で感じることができます。

例えば日常のワンシーンで、通勤電車で酔い潰れたおじさんが登場。

フィリップはそれを見ながら苦笑しつつも、落ちぶれて孤独な自分に重ねているような表情を浮かべます。

日本社会の歪さが顕著に描かれていくのは、フィリップがレンタル・ファミリーの仕事を始めてから。

依頼人たちはさまざまな事情を抱えているわけですが、「謝罪代行がほとんど」と語る多田には妙にリアリティがあります。

たしかに、謝罪のみならず退職代行などは、日本独自の奇妙なサービスとして知られていますよね。

フィリップが関わる仕事で最も印象的なのは、「小学校のお受験に付き添う父親役」でしょう。

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シングルマザーでは良い学校に受からないと考えた女性から、娘の父親役を演じるよう依頼されるのですが…。

フィリップは、面接で謙遜した発言をしなければならないという風潮を理解できません。

このように、「日本って、たしかにそういうところがあるよね」というスタンスで、良いとも悪いともジャッジせずに描いているのが面白いんです。

孤独の先にある、ほんのりとした温かさ

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『レンタル・ファミリー』の登場人物たちは、誰もがそれぞれ孤独を抱えています。

そして彼らの人生が少しずつ交差していって、最後にほんのりと心が温かくなる映画なんです。

例えば、本作の主人公であるフィリップ。

日本においては”よそ者“であり、”ガイジン“である彼は、日本暮らしは長いもののどことなく馴染めていない雰囲気を醸し出しています。

そもそも彼にも複雑な過去があって、多くは語られませんが、祖国を離れた理由が察せるのです。

本作で印象的なシーンのひとつを紹介します。

フィリップが同僚のアイコ山本真里から、「あなたはやっぱり“ガイジン”ね」と言われるシーンです。

作中では他にも、「100年暮らしても日本という国はよく分からない」といったセリフも出てきます。

これらはすべて、フィリップの孤独そのものを暗示しているようで面白いです。

そんな彼を自分自身と向き合わせる役割を持って登場するのが、キクオ(柄本明)という人物。

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キクオはかつて著名な俳優だったものの、現在は認知症を患っているのか、隠居生活をしているようです。

そしてフィリップに対して、「(故郷の)天草に連れて行ってくれ」と頼みます。

かくして2人は、キクオの自宅から”脱獄”し、天草へと旅をするのですが…。

その過程で、フィリップの心の再生も描かれていきます。

本作で、登場人物たちのバックグラウンドは深く語られません。

しかし、物語を通して、それぞれの孤独と再生を感じることができるのです。

心のどこかに寂しさを抱える現代人には、深く沁みるテーマではないでしょうか?

まとめ:俳優たちの、素朴な演技が光る

ブレンダン・フレイザー
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最後に触れたいのが、『レンタル・ファミリー』に出演する俳優たちの等身大の演技が心揺さぶるということ。

特に、落ちぶれ俳優のフィリップを演じたブレンダン・フレイザーがとにかく“リアル”!

異国の地で、“ガイジン”として居場所を探そうとする姿をありのままに演じています。

満員電車や狭いアパートで身を縮こめる姿なんて、見ていてクスッと笑いが込み上げました。

ブレンダンはこの役を演じるために、撮影前から日本に滞在して街中を歩き回ったそう。

●ブレンダン・フレイザー(Brendan Fraser)

誕生日:1968年12月3日生まれ

星座:いて座

身長:190cm

出身;アメリカ」・インディアナ州

ブレンダン・フレイザー
https://twitter.com/thewhale_jp/

▶ブレンダン・フレイザーの出演作一覧

▶おすすめの主な代表作品(管理人選)

ハムナプトラ(作品情報)

※紀元前1290年。大司祭イムホテップ(アーノルド・ボスルー)は、王の愛人アナクスナムンと許されぬ恋に落ち、エジプト王家が眠る死者の都ハムナプトラで、生きたままミイラにされる極刑を受ける。時は流れて1926年。エジプト学者のエヴリン(レイチェル・ワイズ)は、元傭兵の冒険家リック・オコーネル(ブレンダン・フレイザー)の案内で、兄のジョナサン(ジョン・ハナ)と共にハムナプトラを探検に訪れる。【引用:Amazon】

関連記事(アカデミー賞受賞作品):復活ブレンダン・フレイザー!『ザ・ホエール』見どころと感想、男優賞の圧巻の演技!

彼自身の体験が演技に落とし込まれているのでしょう。

本作は心温まるヒューマンドラマ以上の面白さがあります。

気になる方はぜひチェックしてください。

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もな

ウェス・アンダーソン作品の世界観が大好き!ライターの「もな」です。

映画にどハマりしたのは、小学生の頃に『ロード・オブ・ザ・リング』を観てから。

それからというもの、映画は私の人生にとって欠かせないもので、大学では映画学を専攻しました。

私の書く記事が、誰かと素敵な映画との出会いの場になったら嬉しいです。

連絡先:m57.apres.le.film@gmail.com

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