HOLA!怖い映画大好き!なんじゅんです
本日は幽霊だけじゃない!人間が一番怖い!
ホラー、サスペンス、スリラー、サイコ映画好きの筆者が選ぶ「本当に怖かった」映画ランキング特集いってみましょう!
(冒頭画像:引用https://www.facebook.com/ijustwantobeperfect/)
①『アメリカン・サイコ』:社会派サイコ映画!
クリスチャン・ベール主演の社会派サイコ映画『アメリカン・サイコ』。
超エリートな男性ほど何か満たされないものがある。
ウォール街に勤め、ルックス良しで投資会社の副社長だしで人生文句なしに見える主人公パトリック。
そのパトリックの趣味は体を鍛えることと、なんと「殺人」!
男性同士のマウント取り合い合戦って、女性のマウント取り合いよりえぐいかも・・と、思わせた社会風刺効きまくり映画。
観ているうちに、これって社会全体が狂ってる?と錯覚してしまい、いつしか人を殺しまくっているパトリックの方に肩入れしてしまいます。
笑顔でチェーンソーを振り回す長身のクリスチャン・ベールがセクシー。
映画の「その後」、妄想すると身震い!
ラストが今の、この平穏な時代にも通じるものがあります。
人間って結局、掘り下げてみると「他人に興味はない」「自分が一番かわいい」、そんな生き物なのでしょう。
満たされて生きている人なんて、この世にはいないんだということを教えてくれる血まみれサイコ映画です。
透明の雨合羽を見るとこの映画を思い出します。
社会や時代というお化けと「己というモンスター」が出てくる今作。
筆者はホラーやサイコ映画を観終えて「その後」を考えるのが趣味なのですが、この映画の「その後」を妄想すると身震いものです。
②『戦慄の絆』:監督お得意のエロス×哀愁映画
『戦慄の絆』は、デヴィッド・クローネンバーグ監督作品で、お得意のネチャネチャ系造物がでてくるエロス×哀愁映画です。
若き日のジェレミー・アイアンズが一人二役を演じ、これでもか?という具合に色気を魅せてきます。
少し風変りな双子のエリオットとビバリーは大人になり、有名産婦人科医になる。
内気な弟ビバリーと積極的な兄エリオットの目の前に子宮口が3つある美人女優が現れたのをきっかけに二人の双子の均衡性が崩れはじめる…。
といったストーリー。
エロスと冒頭に書きましたが、ダイレクトなエロスではなく芸術的な官能さです。
全体的に美しい映画となっているのは、ルックスのいい俳優陣とクローネンバーグの腕とセンスの良さのおかげ。
また色使いも見どころです。
人間が駄目になっていくキッカケ、そんなことでっ!
気が狂いそうなくらい真っ赤な手術着が印象的、そしてその色がどこか怖い。
映画の冒頭シーンで子供時代の双子が遊んでいる女性の人体模型のおもちゃが出た瞬間、クローネンバーグファンなら興奮もの。
頭脳明晰な双子がどんどん崩れていき、人間さを失っていくさまが悲しくもあります。
案外「え?そんなことで?」がキッカケで人間って駄目になっていくから、この映画は精神的にぐっとくる映画だと思います。
ラストの双子の姿にうっとり・・・です。
③『ブラックスワン』:バレリーナの悲劇!
ナタリー・ポートマン主演、バレリーナの悲劇を描いた『ブラックスワン』!
才能あるバレリーナとして成功への道を究めつつある主人公ニナ。
白鳥の湖の官能的な黒鳥を演じることへのプレッシャーにより、妄想と現実の狭間でもがき精神的に崩壊していくさまを描いた作品です。
ダリオ・アルジェント監督の代表作『サスペリア』の題材もバレエ。
なぜか「バレエ」や「演劇」を題材にした作品の主人公はどんどん崩れていく傾向にあります。
その背景にあるものは、普段人々が背負うことのないプレッシャーを常に背負っていることのストレスと、ライバルがいつ自分の役を奪ってくるかわからない危機感によるストレス。
要は「極度のストレス」によるものが「恐怖」に変わる。
これって、幽霊なんかよりもタチが悪いものです。
筆者も元舞台俳優ですので現役時代は常に吐きそうになるくらいのストレスを抱えており、本作品の主人公の気持ちは痛いほどわかります。
男に染まっていない、いい年した女はダメですか?
ナタリーポートマンの演技力はさすがで、ナタリー自身がセクシー系ではないからこそ演技が際立つ!
性的に未熟でお世辞にもセクシーではない女性が、官能的な役を演じるのは無理があるのかどうなのか?
というのが本作品の見どころなのです。
女優ならある程度は経験しておいたほうがいいと思うよ、というのが筆者の見解です。
文化芸能は華やかな世界では決してないというのを、ここぞとばかりに見せつけてくれる本作品。
電車の中の老人が映るシーンはトラウマになります。
少女でもないのに、少しイタイ少女趣味にイタイ母親に溺愛されているのがもう恐怖です。
④『ドーン・オブ・ ザ・ デッド』:生き残りたい!
ラストは、ゾンビ映画『ドーン・オブ・ ザ・ デッド』のご紹介!
動きの素早いゾンビにはかなわない!巨大ショッピングセンターで生き残れ!
看護士として日夜忙しく働く女性、勤務先の病院では重傷者がやたらいたり、ニュースやラジオは何かの事件で騒いでいるが気にも止めなかった。
翌朝目が覚めると近所の少女が傷を負って立っていた、夫が駆け寄ると少女は夫の首を食いちぎり…。
と、いった内容。
ゾンビ映画生みの親ジョージ・A・ロメロ監督の、『ゾンビ』のリメイク作品です。
ただ、ロメロ版のゾンビはのろいが、こちらは超絶足が速いゾンビとなっております。
ロメロ監督は「走るゾンビは好きじゃない」とコメントを残していることは有名なお話。
絶対逃げられないだろ!でも、生き残りたいのが人間!
足がやたらに速いので、どうやったら逃げ切れるのか考えながら是非ご鑑賞いただきたいです。
筆者は、一時期ゾンビ映画にドはまりして、近隣のマップを広げゾンビが来たらここに逃げてここへ行き、と逃げ場所に印をつけて対策を練っていたことがあります。
絶対逃げられないだろ!とわかっていても生き残りたい人間描写がこわい!
みなさんなら素早いゾンビから、どう逃げきりますか?
まとめ
いかがでしたか?
筆者は得体のしれない幽霊より、生きている人間が一番怖いと感じてしまいます。
だって「存在」しているのだから・・・!
ゾンビは、もう死んでいるけれど、理性も何もないただ空腹なだけの「人間」と置き換えたらゾっとします。
年末年始、お暇でしたら是非ご鑑賞くださいね
それではまたお会いしましょう
NOS VEMOS
《ライター:なんじゅん》 クリックで担当記事一覧へ→
元舞台俳優・劇作家・現イラストレーター
中学生の頃から一人映画館をキめていたくらい大の映画好き。好きな映画は「髪結いの亭主」。
ポップコーンはバター多めで。
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