30歳を目前、ジョナサン・ラーソンの自伝的作品
名作ミュージカル『RENT/レント』をこの世に生み出した実在の作曲家であるジョナサン・ラーソン。
その彼が主人公となったミュージカル『tick, tick… BOOM!』を映像化したのが、Netflix映画『Tick, tick.. BOOM!:チック、チック…ブーン!』です。
30歳の誕生日を目前に控えたジョナサン・ラーソンが、様々な悩みにぶつかりながらも最高の音楽を作り出したいという気持ちに立ち向かう作品です。
アンドリュー・ガーフィールドが主演を務めました。
2022年のアカデミー賞では、作品賞、主演男優賞にノミネートされるなど大きな注目を浴びた本作。
夢を諦めない人、夢に悩む人に是非観てほしいこの映画の魅力にグッと迫ってみました。
『Tick, tick… BOOM!』の作品情報とあらすじ
映画タイトル | tick, tick… BOOM! チック、チック…ブーン! |
原題 | Tick, Tick… Boom! |
監督 | リン=マヌエル・ミランダ |
出演 | アンドリュー・ガーフィールド、アレクサンドラ・シップ、ロビン・デ・ヘスス、ヴァネッサ・ハジェンズ、ジョシア・ヘンリー他 |
公開日 | 2022年 【YouTube:予告編】 |
迫る30歳の誕生日!「tick, tick…」は響き渡る時限爆弾の音?
ニューヨークでミュージカル作家として成功することを夢見ていた主人公ジョナサン・ラーソン。
まもなくやって来る30歳の誕生日を目前にし、時間を無駄にしているのではないかという強烈な不安を感じていました。
周りの友達や恋人は変化して成長しているのにも関わらず、自分だけはウェイターの仕事をしながら夢を追いかけているという焦り。
頭の中では、tick, tick…という時限爆弾のような音が響き渡っていたのです。
目まぐるしく変化する日々、曲の完成目指し葛藤
そんな中でも夢を諦め切れないジョナサンでしたが、ある日音楽界で活躍する大物にミュージカル曲を披露する機会を得ます。
しかし、なかなか曲は完成せず、さらに焦りを覚えてしまうことに。
芸能活動を夢見てステップアップしようとする恋人スーザンとのすれ違い、エイズにかかってしまう周囲の友人たち。
目まぐるしく変化していく日々の中で、ジョナサンは葛藤しながらも曲を完成しようと奮闘します。
見どころ/ジョナサンの溢れる魅力、必死に生き抜く姿
ジョナサン・ラーソン自身がこの世を去ったのは、まだ35歳という若さの時です。
本作『tick, tick…BOOM!』は、ちょうどその5年前に描かれた自伝的な物語です。
ミュージカル上演を夢見てワークショップを開き、立ちはだかる問題にぶつかりながらも乗り越えるというストーリー。
20代で大成功したいという夢を持ち続けてきた彼は、いよいよ迫る30歳の誕生日を目前にし焦ります。
そんな中、見どころはなんといっても、夢、恋、友情、そして友人たちの病に悩みながらも必死に生き抜く姿。
思わずジョナサンの魅力に感情移入し、彼の人生に寄り添いたくなる気持ちにさせてくれます。
ミュージカル作品として、初心者や苦手な方も観やすい作風
さて、ミュージカル映画と言えば唐突に音楽が始まりそこが少し苦手かも?
という方もいるかもしれません。
ですが、今作では自然に歌のパートに突入し、歌詞も親近感や共感を覚えるような構成になっています。
なので、ミュージカル映画に不慣れな方でも違和感なくすんなりと楽しめます。
クオリティはもちろんハイレベルで、キャスト達の歌唱力も抜群!
一度聴くと頭から離れなくなる数々の音楽に是非浸ってみてください。
また、劇中でちょこちょこ登場するVHS風味の映像も味があるので、レトロ好きの人は要チェック。
初のミュージカル!主演アンドリュー・ガーフィールド
ジョナサン・ラーソンを演じたのは、映画『アメイジング・スパイダーマン』シリーズなどで一躍世界的大スターとなったアンドリュー・ガーフィールド。
アンドリューにとって初のミュージカル映画となったため、「初めてアンドリューの歌声を聴いた!」という方もきっと多いはずです。
特筆すべきは、アンドリューのその歌声。
素晴らしい歌唱力で様々なジャンルの曲に対し感情を込めてパーフェクトに歌いこなす姿に、「こんなに歌える人だったんだ…!」と驚かれるのではないでしょうか。
初めて聴く、アンドリューの歌声に惚れてしまいます!
筆者も、もちろんアンドリューの歌声を聴いたのは今回が初めてです。
彼の新たな魅力を発見したようで夢中になって歌声に耳を傾けていました。
30歳を目前にしたジョナサンの焦りや、物事がうまくいかないことに葛藤する姿、そして夢を諦めずに希望を持ち続ける姿…
アンドリューが演じたジョナサンの、もがきながらも真っ直ぐに生きる姿には心を打たれること間違いナシです。
●アンドリュー・ガーフィールド(Andrew Garfield)
誕生日:1983年8月20日生まれ
星座:しし座
身長:179cm
出身:アメリカ・カリフォルニア州
▶おすすめの代表作品
キラリ輝く、ヴァネッサ・ハジェンズの存在感!
ヴァネッサ・ハジェンズは、本作でジョナサン・ラーソンが制作した作品に出演する女優/歌手役のカレッサを演じました。
ヴァネッサと言えば、映画『ハイスクール・ミュージカル』でのヒロイン役の印象が強く残っています。
しかし、彼女の場合、むしろミュージカル女優としてどこまでも伸びる圧倒的な美しい歌声に高い評価が。
今作ではさらにパワーアップした歌声を披露しており、出番こそ少ないもののヴァネッサ演じるカレッサの存在感が強く輝きました。
注目して頂きたいのは、劇中でジョナサンが作った楽曲をカレッサが熱唱するシーンです。
心に染みる歌声のヴァネッサは、ジョナサン・ラーソンの大ファン!
この歌は、ジョナサンの恋人であるスーザンの歌でもあり、魂の込められた歌をスーザン役としてカレッサが大切に歌い上げるというもの。
映像ではカレッサとスーザンがシンクロし合って、交互に歌い上げるのですが、とても幻想的で物語の重要なポイントとなるシーンになっています。
ヴァネッサの歌声が心に染み渡り、彼女が持つ魅力がギュッと詰め込まれているので是非ともチェックしてみてください。
ちなみに今作は新型コロナウィルスが感染拡大している中での撮影だったため、想定外のことも多く撮影に苦労したのだそう。
そんな大変な撮影だったものの、ジョナサン・ラーソンの大ファンであるというヴァネッサ。
このプロジェクトに参加出来たことは、特別で大きな喜びだらけだったと語っています。
●ヴァネッサ・ハジェンズ(Vanessa Hudgens)
誕生日:1988年12月14日生まれ
星座:いて座
身長:159cm
出身:アメリカ・カリフォルニア州
▶おすすめの出演作品
※最高の歌声が堪能出来るミュージカルムービー・シリーズです!
※マッツ・ミケルセンとの共演作。いつもとは違う表情が魅力的。
まとめ
アンドリュー・ガーフィールドが全身全霊をかけて撮影に挑んだ本作は、世界中の人々から愛され高く評価されました。
夢を諦めないことの大切さを描いた作品ではありますが、夢を諦めてしまった人達のリアルな内面も描かれています。
どちら側の人が見ても共感出来ることが多いので、夢を諦めたくない人も諦めてしまった人にも観て頂きたい一作です。
素敵な歌声でハッピーに包まれる『tick, tick…BOOM!』を是非ご覧になってみてくださいね!
《ライター:Yuuri》
読者の皆さんこんにちわ。ライターのYuuriと申します。
アクション映画を好み、エマ・ストーンとクロエ・グレース・モレッツをこよなく推してます。
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