『アネット』アダム・ドライバーがプロデューサーを務めた、鬼才レオス・カラックス監督の新作

アネット,ユニフランス
『アネット』https://japan.unifrance.org/

直感的に感じる、奇妙な感覚の続く映画

今にも呑み込まれてしまいそうな荒波のなか、手を取り合ってワルツを踊っている男女が映し出されたポスター。

「一体、これはどんな映画?」と思う人も少なくないと思います。

初めに伝えておきたいのは、このポスターを見た時に直観的に感じる奇妙な感覚は、映画が終えるまで続きます。

フランス映画監督の中でもアート志向が強いレオス・カラックス監督が切り開いた新境地で、アダム・ドライバーマリオン・コティヤールが熱演。

世界三大映画祭の一つでもあるフランスで行われるカンヌ国際映画祭で、2021年のオープニングを飾り、監督賞を受賞しました。

監督の過去作などにも触れながら、本作の魅力を語りたいと思います。

アネット,ユニフランス
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『アネット』あらすじ

挑発的なスタンダップ・コメディアンのヘンリー(アダム・ドライバー)と有名なオペラ歌手のアン(マリオン・コティヤール)は運命的な恋に落ち、世間からも注目を集めていました。

しかし、愛し合った2人の間に”アネット”という子供が生まれると、物語は予想もつかない展開へと加速していくのです…

キャスト:アダム・ドライバー(ヘンリー)

アネット,アダム・ドライバー
ヘンリー(アダム・ドライバー)https://japan.unifrance.org/©Cinema International

主演ヘンリーを演じたのは、最も旬な俳優 アダム・ドライバー

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15)でダース・ベイダーの孫であるカイロ・レンを演じて一躍有名に。

その後のキャリアといえば、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙』(15)、ジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』(16)『デッド・ドント・ダイ』(19)、リドリー・スコット監督の『ハウス・オブ・グッチ』(21)などに出演。

巨匠の映画監督たちに愛されている俳優だということが伺えます。

また、世界一の音楽大学と言われているジュリアード音楽院の卒業生で、本作ではプロデューサーとしても本領を発揮しています。

●アダム・ドライバー(Adam Driver)

誕生日:1983年11月19日生まれ

星座:さそり座

身長:189㎝

出身:アメリカ・カリフォルニア州

▶アダム・ドライバーの出演映画一覧

▶おすすめの代表作品


沈黙(予告編) 


デッド・ドント・ダイ(予告編) 

パターソン(予告編)

※映画を観ながら静かな時間がゆっくり流れていきます。何も起こらないことの幸せ?

キャスト:マリオン・コティヤール(アン)

アネット,マリオン・コティヤール
アン(マリオン・コティヤール)https://japan.unifrance.org/©Cinema International

ヘンリーと愛し合う相手であるアンを演じたのは、マリオン・コティヤール

彼女の代表作と言えば、アカデミー賞主演女優賞を獲得した『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』(07)が思い浮かびます。

精神が摩耗されていくエディット・ピアフは、”実力派”として認めざる得ない見事な変貌っぷりでした。

エディット・ピアフでは、一部マリオンの歌もありますがリアルに近づける為に大枠はピアフの声を使用しているとか。

しかし、マリオンは、過去に『NINE』(09)という作品でも美しい歌声を披露しており、本作でもオペラ歌手として、確実な演技力と歌唱力で観客を惹きつけます。

●マリオン・コティヤール(Marion Cotillard)

誕生日:1975年9月30日生まれ

星座:てんびん座

身長:169㎝

出身:フランス・パリ

▶マリオン・コティヤールの出演映画一覧

▶おすすめの代表作品


エディット・ピアフ~愛の讃歌~


ミッドナイト・イン・パリ(DVD)

NINE(字幕)

鬼才、レオス・カラックス監督の”芸術的”魅力

レオス・カラックス,アネット
https://japan.unifrance.org/©David Bachar

フランス映画監督の中でも有名な一人。

レオス・カラックス監督は、どの作品とも似つかない唯一無二の作品に出逢わせてくれます

学生の頃に、米・仏・韓の監督3人が独自の視点で東京をとらえたオムニバス映画『TOKYO!』(08)を鑑賞した時、内容は理解できていないのに衝撃が走ったのを覚えています。(『パラサイト』(19)のポン・ジュノ監督の作品なども含んでいる作品ですので、オススメです。)

他にも代表作でもある『ポンヌフの恋人』(91)の凄まじい数の花火が打ち上げられたポンヌフの橋で男女が踊り狂う刹那的なシーン、『汚れた血』(86)のデヴィット・ボウイの”モダン・ラブ”に合わせてリズムを刻む疾走シーンなど…生涯忘れられない瞬間ばかり、思い浮かびます。

詩的なセリフにエッジの効いた音楽、そして数々の美しい瞬間を映像に収める監督に心を奪われていくのです。

彼の作品は、”芸術”だととらえて、是非様々な角度から魅力を感じ取って欲しいです。


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『アネット』は、鬼才監督×ロックバンドの組合せ

ジャンルに括ってしまったら勿体無い。

まさにレオス・カラックス監督が切り開いた新境地だと思いました。

”ミュージカル”に”オペラ”、”ロック”、”ファンタジー”、”ラブストーリー”、”サスペンス”、”ホラー”など、支離滅裂になりそうなくらい様々な要素を入れているのに綺麗に重なっていく、見事なアンサンブルに驚かされます。

実は本作の原案を持ちかけたのは、ロック界で50年のキャリアを持つ兄弟バンド スパークス


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レオス・カラックス監督は10代の頃からファンで、過去作で縁があった彼らと『アネット』を映画へと発展させていきました。

鬼才監督×ロックバンドの組合せとなると演出もこだわっていて、ミュージカルで一般的なプロレコーディング方式ではなく、撮影現場でライブで歌われて撮っています。

(役者たちは撮影現場で歌わなくてはならないので、かなり大変だったみたいです。)

そして、何よりもオープニングとエンディングが痺れます。

劇場でアナウンスが流れた瞬間、「今までに出逢ったことのない物語が始まる」という高揚感が漲りました。

(この感覚は是非劇場で味わって欲しい!)

これから観るという方には、もはや”映画”ということも忘れて『アネット』の世界に身を委ねて欲しいです。

アネット,指揮者
指揮者(サイモン・ヘルバーク)https://japan.unifrance.org/©Cinema International

まとめ~アートな世界を堪能できる贅沢な時間~

本当はまだまだ書きたいことはあるのですが、異色な演出は何を言ってもネタバレになってしまいそうなので留めました(笑)。

正直、レオス・カラックス監督の作品は、かなりクセがあります。

でも、今まで観てきた映画とは全く違う作品に出逢わせてくるを保証します。

レオス・カラックス監督の奇妙な演出と最高の音楽を劇場で堪能できる時間は贅沢です。

常に淵に立たされているような不安感を抱きながら、最後まで引きつけられる映画でした。

この先、レオス・カラックスの作品は何度も観返して愛を深めていきたいです。

アネット,マリオン・コティヤール
https://japan.unifrance.org/©Cinema International

■監督:レオス・カラックス
■原案・音楽:スパークス ■歌詞:ロン・メイル、ラッセル・メイル & LC ■キャスト:アダム・ドライバー、マリオン・コティヤールほか
■上映時間:140 分 ■コピーライト:© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Télévisions belge) / Piano
■配給:ユーロスペース ■公式サイト: annette-film.com

《ライター紹介:anzu》 クリックで担当記事一覧へ→

 大学生時代にフランス文学を専攻していたこともあり、ヨーロッパ映画に惹かれる傾向にあります。
映像や台詞、音楽のときめき、ホラーやサスペンスのような怖さの驚き等、ドキドキする作品がたまらなく好きです。
今まで観てきた映画の数は1400本を越え、今も更新中です。

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