2022年5月にドキュメンタリー映画『オードリー・ヘプバーン』が公開されました。
劇中では家族や友人たちのインタビューを交えて、何に悩み苦しみ喜びを見出していたのか、女優・女性・妻・母・娘であったオードリー・ヘプバーンの人生を振り返っていきます。
リアルタイムで彼女の活躍を見ていない世代にとっては、本当に存在していたの?と思うほど伝説の映画スターの印象が強いオードリー。
そんなオードリーに普通のひとりの人間としての輪郭をもたらしてくれるような映画になっています。
オードリーのファッション、「骨格診断」で徹底解説!
さて今記事では、今もなおファッションアイコンとして君臨しているオードリーのファッションの秘密を解説していきます。
参考にするのは、これまでオードリーが出演した『ローマの休日』『麗しのサブリナ』など不朽の名作映画。
また、最後には『パリの恋人』で共演したフレッド・アステアのファッション解説もしていますので、男性の皆さんも着こなしの参考にしてみてください!
オードリーといえば、大きな瞳に太く直線的な眉毛に華奢なスタイル(ウエストの細さといったら…!)が印象的ですよね。
1950年代のハリウッドではマリリン・モンローやグレース・ケリーのようなセクシーでグラマーな女優が人気だった中、真逆のルックスを持ったオードリーのデビューは衝撃的だったといいます。
以降、サブリナパンツやジバンシィのドレスなど、彼女らしい「オードリー・ファッション」を確立していきますが、その秘密はなんだったのでしょうか?
それを解くカギが「骨格診断」で、歴代の映画ファッションを振り返りながら解説していきましょう!
細いウエストと華奢な体型が特徴、「ウェーブタイプ」
「骨格診断」とは、スタイルアップして見える着こなし方が分かる診断です。
骨格タイプは、ストレートタイプ、ウェーブタイプ、ナチュラルタイプの3つに分かれ、それぞれのタイプごとに着こなし方が異なります。
ストレートタイプは、マリリン・モンローのような身体にメリハリのあるグラマラス体型。(左)
ウェーブタイプは、オードリーのようにウエストが細く、首が長くて華奢な女性らしい体型。(中)
ナチュラルタイプは、ショーモデルのような手足が長く骨がしっかりしている体型。(右)
オードリーの特徴であるウエストの細さや首の長さなど、いわゆるスリム体型を「骨格診断」に当てはめると、ウェーブタイプの特徴そのもの。
他のタイプに比べて胴が長めのため重心が下になります(=足が短く見えがち)。
画像のように水着姿だとより分かりやすく、バスト下からヒップまでの距離が長くヒップに立体感がないのも特徴です。
また、ウェーブタイプは上半身の華奢さに反して下半身はボリュームのあるタイプでもあります。
ウエストサイズに洋服を合わせるとヒップがキツくて、ヒップサイズに合わせるとウエストがゆるい…なんていうのは、ウェーブ体型あるある。
「ウェーブタイプ」特徴1.お手本ファッション『ローマの休日』
胴が長く足が短めなウェーブタイプは、胴をいかに短く見せて足を長く見せるか(重心を上げるか)がスタイルアップのポイントになります。
ファッションの参考としてオススメなのが、映画『ローマの休日』です。
アン王女(オードリー・ヘプバーン)と新聞記者のジョー(グレゴリー・ペック)が惹かれ合う様がとんでもなく可愛くて切ない物語です。
タイトめなトップスで上半身の華奢さを活かし、ウェーブタイプ最大の武器であるウエストの細さを強調するため、ウエストが絞られているシルエットの洋服を選んだりベルトなどでウエストマークをつけることがポイントです!
そして、足を長く見せるにはハイウエストが必須!
腰からフワリと広がるスカートで足の長さと下半身のボリュームをカモフラージュしましょう。
この着こなしはウェーブタイプの王道なので、
- トップスはタイトに
- ハイウエスト
- 腰からフワリ
の3つを覚えておけば、着こなしに困っても絶対に失敗しないので大丈夫!
そして、夏に向けて半袖ファッションのポイントも少しお伝えしますね。
ウェーブタイプは『ローマの休日』のように、肩が隠れるフレンチスリーブタイプの半袖を選ぶのがオススメです。
というのも、ウェーブタイプは肩から10cm程度下の腕部分が少しヘコんでいるタイプが多いので、ヘコんでいる一番細い部分を見せるとスタイルアップしやすくなります。
ローマの休日(字幕版)
「ウェーブタイプ」特徴2.お手本ファッション『麗しのサブリナ』
世界中の女性の心を掴んだサブリナパンツを生み出した『麗しのサブリナ』。
ウェーブタイプがパンツを履くときには、重心が下に来ないようサブリナパンツのような足首が見える丈がオススメなんですが、オードリーの骨格にピッタリ似合うパンツだったんですね。
また、オードリーは比較的胸元の空きが少ない洋服を着ていることが多いですが、これもウェーブタイプには欠かせない重要なポイント!
Vネックのように縦に空く洋服は上半身の華奢さが悪目立ちして貧相に見えてしまいますが、ボートネックやオフショルダーなどの横に空く洋服は大得意です。
Vネックを着るなら極力浅い空き具合のものを選んだり、スカーフを巻いたりアクセサリーをつけたりするのがオススメです。
フレッド・アステア、男性ファッション『パリの恋人』
男性ファッションにも少し触れていきましょう。
エレガントで品のあるダンスが特徴的な、ミュージカル映画スターのフレッド・アステア。
書店員がひょんな事からファッションモデルになって写真家と恋に落ちる『パリの恋人』でオードリーと共演しています。
たくさんのドレスを代わる代わる着こなすオードリーの美しさと可憐さに圧倒されますが、フレッド・アステアのファッションも品と遊び心があってとてもステキなんですよ。
くつ下の色を変えるだけでオシャレ度UP!
撮影に現れないジョー(オードリー・ヘプバーン)を探しに行った帰り道で披露するダンスシーン。
そこでは、グレーのスーツにライトブルーのシャツとネクタイ、レッド×ブルーのチェック柄の裏地がステキなオフホワイトのコートを羽織っています。
そしてなんと言ってもシャツと同系色のブルーのくつ下がめちゃくちゃオシャレ!
踊るたびにチラリと見えるコートの裏地の赤色が、グレースーツとくつ下のブルーの色にとても良く映えます。
ライトブルーのトップスに合わせるなら、イエロー、グリーン、パープル、ピンク、レッド×ストライプなどのくつ下もオススメです。
カラフルなくつ下はスーツには合わせづらいかと思いますので、休日ファッションでぜひ試してみてください。
また、劇中ではブラックの革靴を合わせていましたが、休日ファッションであればブラウンのパンツにダークブラウンのスエード素材の靴で少しカジュアルに、なんていうのも良いかもしれません。
まとめ
ファッション解説楽しんでいただけたでしょうか?
色や柄の使い方、着こなし方はどの年代の映画でも参考になる要素がたくさん詰まっています。
特にオードリー作品は体型的にも洋服のデザイン的にも日本人が参考にしやすいファッションが多いので、ぜひ参考にしてファッションを楽しんでくださいね!
《ライター:咲里》
映画大好き!ファッション大好き!が高じて、イメージコンサルタント
の視点から映画のファッション解説を書いています。
洋画ファッションを日本人が着こなすポイントもお伝えしていますので
皆さんの参考になると嬉しいです。
■Instagram(コンサルティング)
https://www.instagram.com/eri_innerlight/
※診断予約、お問い合わせなどお気軽にDMください。
■Instagram(映画鑑賞備忘録)
https://www.instagram.com/kon_akubi/
■Twitter
https://twitter.com/eri_innerlight
記事へのご感想・関連情報・続報コメントお待ちしています!