2023年のサンダンス映画祭で大絶賛され、ひときわ話題にのぼっていたドキュメンタリー映画『Still: A Michael J. Fox movie(原題)』。
(邦題『Still マイケル・j・フォックス ストーリー』 で、2023年にアップルTV:配信開始)
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで有名なマイケル・J・フォックスの半生を描く作品です。
人気絶頂期にパーキンソン病を患い、今もなお闘病を続けるマイケル。
一線から退いた現在も、愛され続ける俳優を追ったものとなっているようで、期待が高まります。
今回は、作品の概要や制作における監督の思いなどをインタビューからまとめてみました。
(冒頭画像:https://twitter.com/realmikefox/)
『Still: A Michael J. FOX movie(原題)』、マイケルの半生を描く
キャリア絶頂の最中、29歳という若さでパーキンソン病を発病し、今もなお闘病するマイケル・J・フォックスの半生を描くドキュメンタリー。
マイケル自身のナレーションで進められる本作は、アーカイブ映像や再現ドラマなどを組み込んだ構成となっています。
マイケルのもつユーモアのセンスや楽観的な部分の多くを盛り込んでいるとのことで、笑える場面も多いようです。
サンダンスで大絶賛され、メディアも高評価!
映画批評サイトのロッテントマトでは、批評家の点数が97点とかなり高評価の『Still: A Michael J. Fox movie(原題)』。
サンダンスではスタンディングオベーションで、一番話題となっていたのも本作だったそう。
マイケル・J・フォックスはユーモアのセンスに定評もあり、楽観的で病気に対してもポジティブなことで知られています。
オーディエンスが感動したのはマイケルのそういった部分だったようです。
「みんなが予想するよりもかなり笑えて面白い」と評価しているのはアメリカのメディア、Variety誌。
軒並み高評価なところをみると、かなり期待ができそうですね!
誰もが知っている、マイケル・J・フォックスについて
カナダ・エドモントン出身のマイケルは、俳優になることを夢見て高校を中退し、18歳で単身LAへ移住します。
ビバリーヒルズのワンルームアパートに住み、下積み時代はそれなりに苦労したそうです。
その後、『ファミリータイズ』への出演で俳優として顔を知られるようになったマイケル。
長く苦しい下積み時代を経て、ついに転機が訪れます。
85年に公開された『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で、主人公マーティ・マクフライの役をゲット。
世界中で大ヒットしたこの作品で、一気にハリウッドのスターダムをのし上がりました。
ところが、人気絶頂の29歳の時にパーキンソン病を発病してしまいます。
その後、7年のあいだは病気を隠しながら仕事を続けていたそうです。
98年にパーキンソン病であることを公表してからは、「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」を設立。
財団では病気の研究などを支援しています。
マイケルは作家としても活動
病気公表後の2000年に、俳優としてのキャリアを一度引退したマイケル。
2003年には自身の闘病生活や、仕事、家族のことなどを綴った自伝「ラッキーマン」を発表し、ベストセラーとなりました。
私もずいぶん前にこの本を読みましたが、明るくポジティブなマイケルに心を打たれた記憶があります。
ユーモアのセンスはもちろんのこと、病気を受け入れ前向きに生きるマイケルに、世界中のファンが勇気付けられたに違いありません。
また、2010年には2冊目の自伝「いつも上を向いて」を発表し、こちらも高評価をうけました。
ちなみに、「ラッキーマン」の売り上げはすべて財団へ寄付し、研究費などに充てられているそうです。
■マイケル・J・フォックス著作本
※30歳の若さでパーキンソン病に侵されたマイケル・J・フォックスが自らの人生、仕事、家族、そしてパーキンソンとの闘いを綴った感動の記録。本書は、2003年1月にわが国で刊行され、大ベストセラーとなった、マイケル・J・フォックスの自叙伝の文庫版です。【引用:Amazon】
※「ラッキーマン」以降、マイケル・J・フォックスは、どんな体験をし、どんな思いで生きてきたのか。「ぼくの歩みは一歩前進二歩後退のようなものかもしれない。だが、パーキンソン病とともに過ごしてきて、大事なことは、いつも上を向いて、その一歩を数えることだということを、ぼくは学んだ。」【引用:Amazon】
監督は、デイビス・グッゲンハイム
制作は、『不都合な真実』や『わたしはマララ』などで知られるドキュメンタリー監督のデイビス・グッゲンハイム。
グッゲンハイムが『Still: A Michael J. Fox movie(原題)』を制作しようと思ったきっかけは、ニューヨークタイムズ紙によるマイケルのインタビューだったそう。
病気のこともユーモアに変えてしまうマイケルに圧倒されたグッゲンハイムは、制作を打診。
マイケルは「ちょうどよかった、次の数週間はスケジュールが空いてるんだ」と快諾したそうです。
メディアでのインタビューで、グッゲンハイムは
「不治の病であるパーキンソン病についての映画を作りたかったわけじゃない。人生についての映画、タフなチャレンジを与えられた1人の男についての映画を作りたかったんだ。」と答えています。
公開日や配信元は?SXSWでは先に公開!
まだサンダンス映画祭のみでしか公開されていない『Still: A Michael J. Fox Movie(原題)』ですが、日本公開は2023年5月12日【金】です。
アップルTVでの配信でワクワクしますね!
ちなみに、3月にアメリカ・オースティンで開催される世界最大級の複合フェスティバルSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)でも公開が予定されている模様。
まとめ
■参考:「バック・トゥ・ザ・フューチャー」関連作品
バック・トゥ・ザ・フューチャー (新潮文庫)著ジョージ・ガイプ
※1985年のカリフォルニア州ヒルバレーに住むロックとペプシが大好きな高校生マーティ・マクフライは、科学者である親友のエメット・ブラウン博士(通称ドク)を手伝って、深夜のショッピングモールの駐車場にて、乗用車デロリアンを改造してドクが開発したタイムマシンの実験をする。 実験は成功したが、ドクがタイムマシンの燃料であるプルトニウムを調達するために騙したリビアの過激派の襲来に遭い、ドクは機関銃で撃たれ倒れてしまう…【引用。Amazon】
誰もが知っているマイケル・J・フォックスの半生を描くとのことで、とても楽しみな作品ですね。
病気に屈せず、常にユーモアを忘れないマイケルに学べることはたくさんありそうです。
【YouTube: ‘STILL’ at the 2023 Sundance Film Festival】
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高校時代にハマった映画観賞が、いつのまにかライフワークに。
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