強くて賢い女性たちは、女性から見ても憧れの的。
今回は法廷&政界という男性優位の世界で、自分の信じる理想や正義のために戦う孤高のヒロインが登場するかっこいい映画作品2つをご紹介します。
ひとつは、ジュリア・ロバーツ主演で、女性環境活動家を描いた『エリン・ブロコビッチ』。
もう一作は、ジェシカ・チャステイン主演で、敏腕女性ロビイストを描いた『女神の見えざる手』です。
『エリン・ブロコビッチ』:キュートな人柄が光る!
実話を基に描かれた、嘘のような本当の話
映画タイトルでもある「エリン・ブロコビッチ」は、実在するアメリカの環境活動家です。
彼女は法律教育を受けずに独学で環境汚染による健康被害の訴訟を起こし、カリフォルニアの大手企業から巨額の和解金を勝ち取ったことで大変話題となりました。
因みにエリン・ブロコビッチ自身、若い頃にはミスコンに出場するなどしていたとても綺麗な女性です。
アカデミー主演女優賞、ジュリア・ロバーツの魅力
そんなエリン・ブロコビッチを演じるのはあのジュリア・ロバーツ。
抜群のスタイルとひまわりのような輝く笑顔で『プリティウーマン』のコールガール役を演じ、鮮烈な魅力を振りまきました。
今作の主人公エリン・ブロコビッチ役は、そこから更に母性と知性を手に入れた、無敵のキャラクターといっても過言ではありません。
この役でアカデミー主演女優賞を受賞したジュリア。
受賞のスピーチでこの作品に関わった多くの人々の名前を挙げて感謝を伝えていました。
ところが、エリン・ブロコビッチその人の名前を挙げることを忘れてとても申し訳なく思い、非礼を後悔したと後に語っていたのが印象的でした。
●ジュリア・ロバーツ(Julia Roberts)
誕生日:1967年10月28日生まれ
星座:さそり座
身長:175cm
出身:アメリカ・ジョージア州
▶おすすめの代表作品
お気に入りの、ユーモアたっぷりのエピソード
この作品からお気に入りのシーンを二つ紹介したいと思います。
ひとつは、隣に越してきたヒッピー風の男性ジョージ(アーロン・エッカート)とのこと。
バイカー風のちょっとヤバそうな雰囲気に、エリンも最初はかなり警戒。
「ナンバー(電話番号)を教えてくれない?」
と声をかけるジョージに、
「私のナンバーを知りたいなら10。10カ月の娘がいるの。」
と返すエリン。
また、
「6歳と8歳の子供がいて、バツ2で、銀行には16ドルしかないの。
電話番号を知りたいなら教えるけど、あなたが電話をかけてくる回数は0でしょうけどね!」
とけん制します。
このやりとり、エリンはかなりキツく拒絶しているのですが、なんとも言えないユーモアがあって好きなシーンです。
やがてジョージは、仕事と育児の両立に苦労するエリンの良き理解者として子供たちにも好かれ、エリンと穏やかな関係を築いていくようになります。
ラストシーンは、笑いとともに爽やかな感動が
そしてもう一つが、にやりと笑みがこぼれてしまうラストシーン。
巨額の和解金を勝ち取ったエリンにエドワード(弁護士であり、雇用主)がボーナスを支給するのですが、
「覚悟しておいて欲しいんだけど、君が要求した額とは少し違うんだ…」
と何とも歯切れの悪い様子で切り出します。
「そんなのひどい!あなたがた弁護士はいつもそう!金額のことを言ってるんじゃないの、正当に評価されないことが許せないの!」
と激怒するエリンですが…。
この結末はぜひ作品でチェックしてみてください!
『女神の見えざる手』:共感を呼ぶカッコよさ!
ロビイストの戦いがテーマ、社会派サスペンス作品
続いてこちらはロビイストという職業を描いた社会派サスペンスです。
ヒロインの敏腕ロビイストを演じるのは『ゼロ・ダーク・サーティ』『インターステラー』などのジェシカ・チャスティン。
今作、エリザベス・スローン役でゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネートされました。
●ジェシカ・チャステイン(Jessica Chastain)
誕生日:1977年3月24日生まれ
星座:おひつじ座
出生地:アメリカ・カリフォルニア
身長: 163 cm
▶おすすめ主演作品
モリーズ・ゲーム(予告編:Amazon)(原作モリー・ブルーム:楽天)
※ウサマ・ビン・ラディンを捕獲したCIA分析官。実話に基づいています。
緊迫感のあるストーリー、引き込まれる緻密な脚本
ロビイストというあまり馴染みのない職業。
そして、銃規制法案への賛成派vs反対派の静かな戦いという、日本人にとってはあまり実感の湧かない内容がテーマです。
少し敷居の高いイメージを持ちますが、ぜひ観て頂きたいお気に入りの良作です。
自身の理想を叶えるために、周囲の人間に対してときに冷酷ともいえる言動をする主人公スローン。
しかし、心の奥底に抱えた思いは誰よりも熱く、まさに「肉を切らせて骨を断つ」といったような戦略が際立つストーリー展開に釘付けです。
なぜそこまでするのか?
と思わせるほどスローンの生き方に打たれ、慕い、支え、赦す周囲の人たちにもきっと共感するでしょう。
見どころはスローンのキャラクターと、チャスティンの演技力
見どころはなんと言ってもスローンのかっこ良さです。
圧倒的に男性が多い政界でも畏怖されるスローンですが、ファッションやメイクは常に完璧。
『ファッションが教えてくれること』のアナ・ウインターや、『ELLE』のイザベル・ユペールにも通じる部分があるように、それは自身が戦うための女の武装です。
彼女が戦う対象は、男性や社会ではなく、それよりずっと先にある自分の理想や矜恃にどこまで自身が到達できるのか、といった戦いなのです。
孤高の存在、ミス・スローンの信念とは
仕事を何よりも優先するあまり、結婚や恋愛とも縁遠かったスローンが、エスコートサービスの男に語るこんなシーンがあります。
「選ばなかった人生の夢を見るための時間を買ってるの。」
「選んだ人生に後悔してる?」
「全くしていないわ。」
人生において全てを手に入れることは不可能です。
でももう一度やり直せるとしても、やはり別の道は選ばない。
この人生を選んだ者にしか見えない景色がある。
スローンの信念が、仕事とは全く逆の場面で静かに滲み出た場面です。
まとめ
二人のヒロインたちは性格もこれまでの人生も全く真逆のキャラクター。
でもどちらにも共通しているのは、掲げる理想の崇高さと決して諦めない意志の強さ。
目標にもう一つ手が届かなくて落ち込みそうになった時、きっと彼女たちの強さに背を押されることでしょう。
《ライター:kako》 クリックで担当記事一覧へ→
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