2024年2月公開の『ボーはおそれている』。
『へレディタリー/継承』(18)、『ミッドサマー』(19)で世界的に有名になったホラー映画監督、アリ・アスターの新作です。
プロダクションはお馴染みのA24、主演は『ジョーカー』(19)でオスカーを獲得したホアキン・フェニックスと、期待できそうな要素たっぷりのスリラー映画です。
今回はあらすじやキャストなどの情報を紹介していきます!
(冒頭画像:https://twitter.com/BeauIsAfraidMov/)
あらすじ:母の死がきっかけの「帰省スリラー」
原題「Beau is Afraid」という通り、主人公のボーはほんの些細なことでも不安になりパニックを起こしてしまう怖がりな性質を持っています。
ある日母親が「怪死」したと知ったボーは、久しぶりに里帰りをすることに。
ところが一歩家を出た途端、外の世界はまるで違ったものになっていました。それはボーの妄想なのか現実なのか?
帰省した先には一体何は待っているのでしょうか?
一体どんな映画?予告編をチェック!【YouTube:予告編】
予告編では、ボーが母親と電話する様子が映されています。
ボーの母親は「明日会えるのを楽しみにしてるわ」と話しており、どうやらボーの帰省は予定されていたもので、帰省の前日に亡くなったことを知って会いに駆けつけるという筋書きのよう。
しかし、ボーは電話口で「今空港にいるよ」と明らかに家の中で話してもおり、不安になりやすい性質のためかなかなか外に出られず、嘘をついてしまっているようです。
そして、ボーが混乱した街の中を必死に逃げ惑う様子も映されています。
街の中でもガラスが割れたり人が倒れていたりと様子がおかしく、しかしそれがボーの不安による思い込みなのかそれとも現実のものなのか区別がつきません。
また、アニメーションの背景の中を歩き続けるボーに「あなたの冒険は果てしなく続く」とナレーションが合わさるショットも。
なんだかボーが無事に帰省できるのかどうかも怪しくなってきました。
街には一体何があったのでしょう? そして、母親はなぜ死んでしまったのでしょうか?
主演:ホアキン・フェニックス
ボーを演じるのは、2019年にトッド・フィリップス監督の『ジョーカー』でアカデミー主演男優賞を獲得したホアキン・フェニックス。
それ以外にも、『her/世界でひとつの彼女』(13)や『ゴールデン・リバー』(18)などで印象的な役を演じています。
近年ではリドリー・スコットの『ナポレオン』(23)でかなり規模の大きい映画の主演も務めました。
これまでも個性派として活躍していましたが、最近はより一層俳優として高みに登っているようです。
『ボーはおそれている』では、不安症・強迫症的なホラー演技と、コメディに寄った演技が共存する様子が見られそうです。
●ホアキン・フェニックス(Joaquin Phoenix)
誕生日:1974年10月28日生まれ
星座:さそり座
身長:173cm
出身:プエルトリコ
▶おすすめの代表作品
「不安」を軸にした、3時間のホラー・コメディ
アリ・アスター監督は、鮮やかな独特の映像と家族をテーマにしたストーリーで現代のホラー映画の騎手として有名です。
『へレディタリー/継承』と『ミッドサマー』は、どちらも主人公が精神疾患に悩まされており、近しい人を亡くしたことがきっかけで物語が始まります。
自分の病気が子供にも遺伝するのではないかという恐怖、家族をいっぺんに亡くしたトラウマから逃れられない苦しみ……。
『ボーはおそれている』も、母親の死とボーの不安症的な性質という部分が共通しています。
今回も、目に見えない「不安」という要素を軸にして、予想のできない結末を見ることができそうです。
アリ・アスター監督、過去作品を復習!
アリ・アスター監督が長編映画を監督するのはこれで3本目。
長編デビュー作『へレディタリー/継承』では悪魔崇拝、『ミッドサマー』はカルト宗教と、古典的な題材が現代の感覚で新しいホラー映画に仕立てられています。
『へレディタリー』以前は短編映画を製作しており、映画学校の卒業制作『ジョンソン家の奇妙なこと』などはファンの間でも有名な作品です。
実は、『ボーはおそれている』も、短編映画「Beau」が元になっているんだそう。
今映像を見ることはできませんが、長編の公開をきっかけにソフト化や併映などが期待できますね!
不安定な人は要注意!
その世界のファンが非常に多いアリ・アスター監督作品ですが、人によっては本当に苦手な場合もあるので要注意です。
特に、前述した通り、精神疾患を抱えた主人公がパニックを起こしたり、嫌な気持ちになる感覚が映像演出の面でかなりリアルに表現されています。
もちろん、ホラー映画らしい流血描写や人が痛々しく死んでしまう場面もありそちらも注意が必要なのですが、うつ病を患ったことのある人などは当時の感覚を呼び起こされることがあるかもしれません。十分に注意してください。
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まとめ:2024年2月公開!
『ミッドサマー』はもともと長尺の作品でしたが、大ヒットした後に劇場公開されたディレクターズ・カット版は、170分の大ボリュームでした。
ところが今回の『ボーはおそれている』は、なんと179分!
劇場に観に行ったら、3時間近くもアリ・アスター監督の世界をぶっ続けで目にすることになります。天国なのか地獄なのか……。
近年劇場で公開される映画はとても長くなる傾向にあるようですが、『ボーはおそれている』もその例に漏れないようです。
『ミッドサマー』の予告編では「みんなが不安になるといいな」と言っていたアリ・アスター監督。
今回は「みんなどん底の気分になるといいな」だそうです。『ボーはおそれている』は、2024年2月16日公開です!
関連記事:超難解『ボーはおそれている』を考察 、ホアキン・フェニックスとアリ・アスター監督のタッグ作品
《ライター:ぜろ》 担当記事一覧はこちらをクリック→
高校2年生で『アベンジャーズ』を観て以来の映画ファン。大学と大学院では映画研究にどっぷり浸かっていました。
アナログでファンアートを描いてはインスタグラムに載せています。楽し〜!
話題の作品や、そこにつながる過去の名作、注目のキャストなどをわかりやすく楽しく紹介していきたいです!
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