『ファーゴ』『ノーカントリー』『ビッグ・リボウスキ』など多くの名作を生み出してきた、イーサン・コーエン監督の最新作公開が決定しました。
題名は、『ドライブアウェイ・ドールズ』。
初となるイーサン・コーエン(弟)のみの監督。
脚本は、妻であり昔からコーエン作品の制作にも携わってきたトリシア・クックとの共同制作。
主役を演じるのは、今活躍中のマーガレット・クアリーとジェラルディン・ビスワナサン。
予告編ではマット・デイモンやマイリーサイラスの姿も見受けられましたね。
「ラフ&スリリング」な「人生行き詰まりの私達のノンストップロードムービー」、果たしてどんな映画なのでしょうか。
今回は『ドライブアウェイ・ドールズ』を観る前に注目すべきポイントをまとめました。
是非映画鑑賞前の予習や暇つぶしにご一読ください。
(冒頭画像:引用https://www.universalpictures.jp/)
『ドライブアウェイ・ドールズ』:あらすじ
日々の生活に行き詰まりを感じたジェイミーとマリアンは、車の配送(=ドライブアウェイ)をしながらアメリカ縦断のドライブに出かけることに。
しかし、配送会社が手配した車のトランクに謎のスーツケースがあるのを見つけ、その中に思わぬブツが入っていたことから、スーツケースを取り戻そうとするギャングたちから追われるはめに。
さらにジェイミーの元カノの警察官や上院議員までも巻き込み、事態は思わぬ方向へと発展していく。
●マーガレット・クアリー(Margaret Qualley)
誕生日:1994年10月23日生まれ
星座:さそり座
身長:173cm
出身:アメリカ・モンタナ州
▶おすすめの代表作品
コーエン監督が描く、魅惑的な女性キャラクター
コーエン監督作品の最大の魅力とも言えるのは“キャラクターの良さ”。
脚本に放つ独特のユーモアと演者の上手さが掛け合わさった結晶ともいえます。
例えば『ビッグ・リボウスキ』でジュリアン・ムーアが演じたアーティストのモードや、『ファーゴ』でジョエル・コーエンの妻で、主演のフランシス・マクドーマンドのマージなど。
コーエンが生み出す女性キャラクターは特徴的かつ魅力的です。
『ドライブアウェイ・ドールズ』:主要キャラクター
最新作『ドライブアウェイ・ドールズ』の主人公は、レズビアンのジェイミーとその友人のマリアン。
それぞれ演じるのは、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『哀れなる者たち』など注目作にも出演をしたマーガレット・クアリー、
『バッド・エデュケーション』『ハラ』『ブロークン・ハート・ギャラリー』に出演のジェラルディン・ヴィスワナサンです。
今作でも魅力的な俳優たちの演技とキャラクターを見られること間違いなしです!
●ジェラルディン・ヴィスワナサン(Geraldine Viswanathan)
誕生日:1995年6月20日生まれ
星座:ふたご座
身長:168cm
出身:オーストラリア
▶おすすめの代表作品
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共同脚本、イーサン・コーエン×トリシアクック
ユーモアを欠かさない映画制作
イーサン・コーエンとトリシア・クックはイギリスのインタビュー映像で二人は以下の様なことを述べていました。
トリシア「いつもおバカで、面白くて、視覚的に興味深く、書いていて楽しいアイディアを思いつく様に試みています。」
イーサン「私たち(イーサン、ジョエル、トリシア)が一緒に仕事をするのはエクサササイズをする様な感じで、お互いを楽しませようとしているのです。」
トリシア「もし仕事を楽しんでできていなかったら、協力し合うのも難しくなってしまいます。」
イーサンとトリシアにとって映画を作ることや脚本を書くことは、制作陣との共同作業である事がよく伝わります。
そしていつも“面白さや楽しさ”をとことん追求しています。
最近は、人間の真理をつく考察や哲学を頭で回らす様な映画も多くあります。
が、コーエンのコメディ映画を見るにあたり、観ていて面白いと思ったときに、ニヤッともしくはクスッとするだけという見方も大いに明快で依然としたものとして存在しています。
今作は「ニヤックスッ」をしたい方は特にオススメです。
「Love is a sleigh ride to hell」、という女の子映画
現在、社会的に女性の在り方が変わりつつある中で、映画内での女性の在り方も多様化しています。
たとえば、女性の誕生から成長、進化の先を描いた『哀れなるものたち』、シニカルな態度で現代社会への不満と立ち向かう二人の少女が主役の『ゴースト・ワールド』のリバイバル上映、そして王子様が登場しない『ウィッシュ』の様なディズニープリンセス映画などがその例です。
『ドライブアウェイ・ドールズ』ではどんな女性像が見られるでしょうか。
予告編を見ていると、ジェイミーとマリアンが乗る車のトランクに書いてある文字が目に入ります。
「Love is a sleigh ride to hell」という言葉です。
日本語に訳すと「愛は地獄行きのソリすべり」という意味になります。
ニヒルな言葉のようですが、愛が全てではないことが、実は救いでもあると気づきを与えてくれます。
また、絶大な人気を誇る青春コメディ映画で、はちゃめちゃな破天荒女の子映画の代表格である『ブックスマート』で主役を務めたビーニー・フェルドスタインも今作に出演しています。
そのことから、登場する女性に真っ向から面白さや破天荒さ、奇想さを期待してしまいます。
それは女性にとって、とても解放的なものであるといえないでしょうか。
『ドライブアウェイ・ドールズ』を観てガールズパワーを注入しましょう!!
まとめ
「色恋にはウンザリ。20世紀末のレズビアンには無関係よ。」
「こんな街出たい。」
「私もよ!どこへ行くの?」
「タラハシー」
そう言ってアメリカ地図に油性ペンで大きく線を引くマリアンとそれを見るジェイミーの姿!
予告編で見ていると、イーサン・コーエンとトリシア・クックの描く二人の若い女性がどんな可笑しく奇想天外な旅に私たちを連れて行ってくれるのかワクワクします。
豪華制作陣&キャストで向かえる『ドライブアウェイ・ドールズ』は2024年6月7日(金)全国公開です。
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ライター:田中
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