家族思いで優しくて、みんな本当にイイヤツ!
映画『グリーンブック(Green Book)』を見終わり、込み上げてくる感動を言葉にするとこんな感想です。
主人公トニーに向けた賛辞であるとともに、そんなトニーを最高に演じ上げてくれたヴィゴ・モーテンセンへのお礼の言葉でもあります。
映画の出だしのトニーは、ケンカ早くてぶしつけで品のない男そのもの。
しかし、縁があって天才ピアニスト(マハーシャラ・アリ)のコンサートツアーの専属運転手になったトニーは、とんでもなく素晴らしい男だったのです。
「グリーンブック」、黒人専用の旅行ガイドブック?
時は1962年、人種差別が歴然と残る時代です。
映画タイトルとなった「グリーンブック」は、当時黒人が車でアメリカ国内を旅行する時に持参したガイドブックの名前です。
なんと、黒人専用の宿泊施設や給油所などを専門に掲載していたのでした。
主人公トニーのもともとの仕事は、高級クラブの用心棒。
店内で暴れる連中を、度胸と剛腕で外につまみ出す様子は手慣れたもの。
しかし、クラブが改装されることになりトニーは失業してしまいます。
愛する妻ドロレス(リンダ・カーデリーニ)と二人の小さな子どものために、なんとしても次の仕事を見つけなければなりませんでした。
●リンダ・カーデリーニ(Linda Cardellini)
誕生日:1975年6月25日生まれ
星座:かに座
身長:160cm
出身:アメリカ・カリフォルニア州
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最高に仲の良い二人になるまで…
渋々、黒人ピアニストの運転手に
仕事を探すトニーに友人から車の運転手を探している人物がいるという情報をもらい、尋ねたのがドクター・シャーリー。
黒人でした。
見るからに裕福かつ繊細そうな出で立ちで、後になってわかるのですが、彼は有名な天才ピアニストでした。
無作法なトニーを見下すかのようなシャーリー。
一目で乗り気のなさを顔に出し、高額の給料を吹っ掛け自ら辞退するトニー。
しかし、後日電話がありトニーが妻ドロレスと電話を代わった途端、シャーリーは高給で雇うことを決めるのでした。
●ヴィゴ・モーテンセン(Viggo Mortensen)
誕生日:1958年10月20日生まれ
星座:てんびん座
身長:180㎝
出身:アメリカ・ニューヨーク
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ツアーの行先はアメリカ南部
契約はクリスマス前日までの2カ月間。
仕事は、ツアー中の車の運転と、シャーリーの兼用心棒。
それもそのはず、ツアー先は、根強い差別が予想されるアメリカ南部だったのです。
その時シャーリーのマネジメント会社からトニーに渡されたのが「グリーンブック」でした。
トニーはその意味を理解します。
この映画の微妙なところは、実はトニー自身はイタリア系の白人だったことです。
映画の中ほどで、トニー自身が「イタ公」と差別される場面があるのですが、彼自身もまた差別の対象者でもあったのです。
●マハーシャラ・アリ(Mahershala Ali)
誕生日:1974年2月16日生まれ
星座:みずがめ座
身長:188cm
出身:アメリカ・カリフォルニア州
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※ぎこちない関係の二人が演奏旅行へ。しかし、最後は心温まる素晴らしい映画です!
性格の異なる二人が次第に認め合う!
ドロレスには、必ずクリスマスまでには家に戻ると約束して出発。
そして、定期的に手紙を書くことも約束させられます。
実は、トニーは手紙なんか書いたことがありません。
旅先で、汚い字で渋々手紙を書くトニーの姿は、なんとも可愛いものがあります。
さて見どころは、長距離移動するツアー中、車の中でずっと一緒に過ごす二人のやりとり。
性格も価値観も違う二人は、ちょっとした意見の食い違いから小競り合いする様子がコミカルに描かれています。
ケンカしつつも、次第に心を通わせていく姿にこころが暖まりますので、ぜひ楽しんで観て下さい。
黒人だからと受ける差別の数々に、トニーは?
一見楽し気にみえるツアー。
しかし、問題は予想していたとはいえ、不条理な黒人差別との遭遇でした。
シャーリーはピアニストとしては大歓迎される一方、倉庫のような控え室をあてがわれたり、レストランでの食事を拒まれるなど、次々とあからさまな差別を受けることに。
シャーリーの素晴らしいピアノ演奏を横で聞きながら彼に魅入られていくトニーは、もうシャーリーとは一心同体の友だち。
そんなシャーリーが受ける屈辱、そしてじっと我慢する姿にトニーは堪えられません。
シャーリーから粗暴なふるまいを固く禁じられていたトニーですが、かつての乱暴な前歴が目を覚ますのでした…。
参考記事:黒人差別の歴史がわかるおすすめ映画3選。BLM運動に繋げ、過去を生かせない人種差別
まとめと感想
冒頭に書いたように、本当に心温まる映画です。
ひどい差別に会いつつも、約束のクリスマスまでになんとか家に戻ってほしいと願う気持ちが高まってきます。
しかし、そんな期待を決して裏切ることなく安心して観られる映画。
また、差別のなくなる希望を持たせてエンディングに向かいます。
ちなみに、この作品は第91回のアカデミー賞作品賞を受賞。
さすがという感があります。
ぜひ、ご覧になって下さい!
最期に、このシーンは本当に心温まるシーンです。
なんと、武骨なトニーが間もなく家に帰るよという手紙を妻に書いているシーンです。
手紙なんか書いたことのないトニーに、ドンが書き方を教えてあげているところです。
さあ、妻ドロレスがどんな顔をして読むのか、最後は泣かせますよ!
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