今回は女優・監督とマルチな才能を発揮するグレタ・ガーウィグの出演映画おすすめ3選をご紹介します。
彼女の女優としての魅力はなんといっても、フレッシュでチャーミングな笑顔&振る舞い。
グレタの演技は「いつでも明るくポジティブな人」という一面的な感じではなく、繊細な感性に下支えされた奥行きを感じさせる演技なので、同じく鋭い感性を持つ方にはよりはまると思います。
今回は、「気が付くと周囲の空気に飲まれてしまって疲れ気味になりがち…」なあなたにパワーを与える、おすすめな作品を集めました。
① 『フランシス・ハ』(12)
親友ソフィー(ミッキー・サムナー)とニューヨークでの共同生活を送りながら振付師をめざす、フランシスの奔放な日々を描く作品。
監督はグレタの夫ノア・バームバック、共演者には『パターソン』『マリッジ・ストーリー』のアダム・ドライヴァー等がいます。
モノクロ映画なのにとても鮮やかに感じるのは、グレタ自身の放つエネルギーがまばゆいから。
くるくると変わるグレタの表情が見ていて飽きません。
筆者はグレタの笑顔を見ると、「自分は普段こんなにも、めいいっぱい素直に笑えているだろうか」と思うとともに、「笑顔って大事だな」と当たり前のことに毎度気づかされます。
爽快感のあるラストにぜひご注目ください!
② 『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』(15)
レベッカ・ミラー監督・脚本の、夫婦関係をめぐるちょっとおかしな人間模様を描いた作品です。
共演にはイーサン・ホーク、ジュリアン・ムーアといった実力派が揃っています。
半年以上恋人と続いた経験のない主人公マギー(グレタ・ガーウィグ)は「子どもが欲しい!」という思いから父親探しを始めていくのだが、あることがきっかけで妻のいる男性(イーサン・ホーク)と関係を持ってしまう。
マギーが、次第にコードのように絡みだした人間関係をどうにかこうにかしようとするお話です。
日常をサバイブするなかで、自分がぐらぐらになりそうになったことがある人は感じるものがあると思います。
『マギーズ・プラン』はかなり突飛なストーリーのトンデモ映画です。
しかし、「自分がなんだか窮屈な環境にいるなぁ」と思った時に観ると、「こんな生き方もあっていいじゃないか」と新しい視点をもたらしてくれることと思います。
自分の信念はあるけれども、行動はぶれぶれになってしまうマギー。
彼女は奔放に見えるが、自分の心にうそをつかないという非常に無垢なキャラクターであり、観ていると彼女の不器用さがだんだん愛おしくなります。
本来はマギーと修羅場を繰り広げるであろう、本妻ジョーゼット(ジュリアン・ムーア)ですら、マギーには好感を持ってしまうのです。
タイトルにも入っている英単語「plan」は「案」「図面」「計画する」などの意味がありますが、「plan」はラテン語の「平らな」「平面図」を意味する「plaus」から由来しています。
本作のラストシーンでは、平らなスケートリンクをマギーらが滑るショットが使われており、スケートリンクがプラン(=plaus)そのものを象徴するモチーフになっています。
マギーのプランはまだまだ始まったばかり、という前向きさを感じるラストであるとともに、現実を生きるわたしたちをやさしく包み込むようなあたたかさを感じる作品です。
③ 『抱きたいカンケイ』(11)
多忙を極める女医エマ(ナタリー・ポートマン) と、エマの男友達アダム(アシュトン・カッチャー)が体だけの関係を結ぶ協定を立てるが、次第に互いの心情は変わっていく…。
グレタ・ガーウィグはエマの同僚であり友人の女医パトリスを演じています。
エマ同様、多忙な生活を送るパトリスですが恋をしてパートナーを得たいと思っています。
こと恋愛となると、素を出せなくなってしまうエマとは違い、パトリスは好奇心のおもむくままにアプローチされた相手にぶつかっていくことができます。
決してガツガツはしていないものの、しなやかさを持つパトリスを魅力的に演じるグレタにご注目ください。
参考記事:マーゴット・ロビーの実写化映画『バービー(Barbie)』、バービー人形のイメージが変わる!
●グレタ・ガーウィグ監督(Greta Gerwig)
誕生日:1983年8月4日生まれ
星座:しし座
出身:アメリカ・カリフォルニア州
▶おすすめの監督作品
※監督出身のサクラメント時代を被らせているのでしょうか…。
(ガーウィグ監督の世界観を表した本も出版されています。)
まとめ:映画で見つけるセルフケア
今回は、「笑顔」「奔放」「無垢」といったキーワードでグレタ・ガーウィグの出演作を3本ご紹介しました。
映画の中にいるグレタ・ガーウィグはいつもあっけらかんと、またのびのびとしているように思えます。
日常生活ではなかなかそんな風に生きられない筆者ですが、だからこそなのか、グレタ・ガーウィグが出演していると目が離せなくなってしまいます。
私にとってはグレタ・ガーウィグがそうなのですが、セルフケアのように力を貰える存在を、スクリーンから見つけることもまた映画鑑賞の楽しみになるのではないでしょうか。
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