レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督の6度目のタッグとなる『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』。
日本では2023年に劇場公開。
西部劇であり社会派サスペンス劇でもある本作は、スコセッシ監督のカンヌ復帰作であり、3時間26分の野心作!
ノンフィクションを交えながら、アメリカ先住民を標的とした殺人事件とFBIの誕生を描きます。
「誰も見たことのない作品になる」とも言われ、期待が高まりますが、一体どんな映画になるのでしょうか?
(冒頭画像:引用https://www.apple.com/tv-pr/originals/killers-of-the-flower-moon/)
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の新予告解禁!
油脈を発掘したことで、一夜にして巨万の富を得た先住民のオーセージ族。
そしてその金脈にハゲタカのようにたかる白人たち……。
豪華キャストたちが織りなすクライム・サスペンスが開幕!
原作はあまりにも残酷、犯罪ノンフィクション!
この映画はベストセラー・ノンフィクション作家※デイヴィッド・グランが発表した小説を元にして製作されました。
原作小説は、『花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』。
熟練のジャーナリストであるデイヴィッドが綿密な取材と執念によって書き上げた一作です。
人間の醜悪さや残酷さが詰まった内容に、「これが現実に起きたことなのか?」と、にわかには信じ難い気持ちにさせられるほど。
スコセッシ監督は本作を通して「ジェノサイドに加担するとはどういうことか」を描き出したかったと語っています。
彼が野心を注ぎ込んで作った映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の物語の全貌とは……?
■参考:原作
キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン オセージ族連続怪死事件とFBIの誕生【電子書籍】[ デイヴィッド グラン ]
花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生 (早川書房)
▶Amazonプライム会員:特典(動画・ミュージック・本・オーディブル・ライブ・DVD他)
著者:デイヴィッド グラン:アメリカののジャーナリスト(1967年、ニューヨーク出身)。《ニューヨーカー》のスタッフ・ライターを務める。《ニューヨーク・タイムズ・マガジン》、《ウォール・ストリート・ジャーナル》、《アトランティック》などにも寄稿。ジョージ・ポーク賞ほか受賞歴多数。著書『ロスト・シティZ』(2009)は《ニューヨーク・タイムズ》ベストセラーの1位となり、25カ国語に翻訳されている。【引用:Amazon】
スコセッシ監督が描く、西部劇とサスペンスの融合!
物語の舞台は1920年代のアメリカ・オクラホマ州。
先住民のオーセージ族は油脈に恵まれた土地に暮らし、石油採掘によって莫大な富を得ます。
しかし入植者の白人たちはオーセージ族を言葉巧みに操って、ハゲタカのごとくオーセージ族の「金」を貪っていくのです。
そんな中、何者かの陰謀によって次々とオーセージ族が命を落とす事件が発生。
捜査局(後のFBI)が悪事を暴く機会を虎視眈々と狙う一方、オクラホマを訪れた白人アーネスト・バークハート(レオナルド・ディカプリオ)はオーセージ族の女性と恋に落ち……。
映画のタイトルにある「フラワームーン」とは「5月に現れる満月」を指す言葉。
そして5月はオーセージ族にとって、4月に咲いた無数の花がムラサキツユクサによって枯らされてしまう時期でもあるのです。
原住民であるオーセージ族の暮らしを白人たちが侵食していく様子を表しているように思いませんか?
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の豪華キャスト
2023年5月に行われたカンヌ国際映画祭で、過去最長のスタンディングオベーションを浴びた本作。
その場にはスコセッシ監督だけでなく、豪華キャストの面々も顔を揃えました。
スコセッシ常連組から新たに加わったバラエティ豊かな俳優まで、主要キャストたちをご紹介します。
レオナルド・ディカプリオ(アーネスト・バークハート役)
スコセッシ監督と6度目のタッグを組むディカプリオ。
彼が演じるのは、オーセージ族の女性・モーリーと恋に落ちるアーネスト・バークハートです。
本作では凄惨な実話をアーネストとモーリーのロマンスを通して描いていきます。
ストーリーの中に残酷な裏切りも待ち受けているとのことで、アーネストがたどる運命に注目です。
リリー・グラッドストーン(モーリー・バークハート役)
アーネストと恋に落ちるオーセージ族・モーリーを演じるのは、リリー・グラッドストーン。
『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』で作品を象徴するような役どころを演じ、注目を浴びた女優です。
彼女はネイティブ・アメリカン(ブラックフィートとニミプー)の血を引いています。
予告編では、アーネストと恋に落ちる柔らかな表情から、白人に復讐を誓う鬼気迫る表情まで見せてくれました。
本編では一体どのような異彩を放ってくれるでしょうか?
ロバート・デ・ニーロ(ウィリアム・ヘイル役)
ロバート・デ・ニーロも、スコセッシ監督作品の常連俳優。
スコセッシ監督とは10作品以上も共同作品を発表し、中でも『タクシードライバー』は誰もが一度は聞いたことがある映画史の名作です。
本作でデ・ニーロが演じるのは、アーネストの叔父ウィリアム・ヘイル。
牧場建設によって、入植地で富を築いた権力者です。
金の亡者と言えるウィリアムですが、本編を見れば彼の真の姿に驚愕させられることでしょう……。
ジェシー・プレモンス(捜査局トム・ホワイト役)
映画だけでなく、『FARGO/ファーゴ シーズン2』など注目ドラマへの出演も続いているジェシー・プレモンス。
彼が演じるのは、後にFBIになる捜査局のエージェント、トム・ホワイトです。
個性派俳優として名高いプレモンスが、本作でも印象に残る演技をしてくれることに期待です!
ブレンダン・フレイザー(弁護士W・S・ハミルトン役)
『ハムナプトラ』シリーズで一躍人気俳優となったブレンダン・フレイザー。
2023年4月7日に公開された『ザ・ホエール』で、アカデミー賞主演男優賞に輝いたことでも記憶に新しいですよね。
彼はウィリアムの汚職弁護士W・S・ハミルトンを演じています。
参考記事:復活ブレンダン・フレイザー!『ザ・ホエール』見どころと感想、男優賞の圧巻の演技!
まとめ
80歳を迎え、今やレジェンド監督となったマーティン・スコセッシの最新作ということで期待はMAX。
予告編を見ただけでも作品の重厚感と緊張感が伝わってきます。
ちなみに新予告で流れているエッジの効いた曲は、カナダの電子音楽グループ・The Halluci Nationが手がけた「Stadium Pow Wow(Ft. Black Bear)」。
スコセッシ監督が熱意を注ぎ込んだ渾身の一作を劇場で見れる日が待ちきれません!
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ウェス・アンダーソン作品の世界観が大好き!ライターの「もな」です。
映画にどハマりしたのは、小学生の頃に『ロード・オブ・ザ・リング』を観てから。
それからというもの、映画は私の人生にとって欠かせないもので、大学では映画学を専攻しました。
私の書く記事が、誰かと素敵な映画との出会いの場になったら嬉しいです。
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