映画も好きだけど、絵画や彫刻などのアートも好きな「もな」です。
この世にはたくさんの名画とそれを描いた画家がいる中で、私が惹かれてやまないのは「フィンセント・ファン・ゴッホ」。
代表作『ひまわり』で知られるゴッホは、日本で最も有名で人気のあるポスト印象派画家と言っても過言ではないでしょう。
しかしそんなゴッホは、耳きり事件や自殺によって生涯を終えたという悲話に注目が集まりがち。
今回は、意外と知られていない「ゴッホの魅力」をお伝えするため、私「もな」がゴッホに惹かれるポイントを厳選して紹介します!
浮世絵テイストに惹かれる!
ジャポニズムの時代に生きたゴッホ。
多くの画家がそうであったように、彼もまた「浮世絵」に魅了されていきました。
貧乏極まれりで、弟・テオのヒモ生活をしながらも、数多くの日本版画を買い集めていたそう。
その過程の中で、フランスに日本美術を売っていた画商・林忠正と出会い、友情を築いたと言われています。
いくつもの色を混ぜて描く印象派と違い、色そのものの鮮やかさを生かしている浮世絵。
その美しさはゴッホの心によほど鮮烈な印象を残したのでしょう。
こちらのように、ゴッホは何度も浮世絵の模写をしたんですよ。
ゴッホの作品は浮世絵の構図や色彩をふんだんに取り入れているからこそ、日本人にとって親近感が湧きやすいのだと思います。
そしてゴッホはその生涯において日本に恋焦がれ、いつかその地を踏むことを夢見ていました。
ついぞ日本を訪れることはできませんでしたが、南仏アルルに日本の風景を重ね、アルルで画家生活を送ったのです。
ヘンテコエピソードに惹かれる!
実はゴッホ、もともとはキリスト教の伝道師を目指していたんです。
叔父が美術商だったので絵とは幼い頃からの付き合いのようですが、実際に画家を目指したのは27歳になってから。
わりと遅咲きな印象ですよね。
ゴッホはとっても人見知りでこだわりが強いことで知られていますが、画家になる前からヘンテコ奇人っぷりを発揮!
あまりにも友達ができなくて中学を中退したなんて序の口で、伝道師をクビになった理由は「教えが自己流すぎたから」。
画家になっても己の信念を曲げないゴッホは、「売れる絵を描いて」というテオの依頼に応じず、絵の改善点を指摘してくれた画家仲間にはブチギレる始末。
ゴッホは超絶繊細さんなのか?と思いきや、恋多き男でもあり、自分のことをフった女性の家に押しかけるという行動力もありました。
何に対しても熱意が空回りしてしまうところが、ヘンテコでいて愛すべきゴッホの一面なのです。
■参考:ゴッホ紹介書籍【管理人・選】
※生前一枚しか絵が売れず、37歳で自殺したフィンセント・ファン・ゴッホ。彼は本当に狂気の人だったのか?その死の真相は?アート小説の第一人者である著者が世界的謎を追う。フランス各地に残されたゴッホのあしあとを辿り、努力家でインテリ、日本に憧れ続けた「人間・ゴッホ」の魅力を再発見。旅のお供にも最適な名解説。【引用:Amazon】
※ゴッホの約800作品を収録した917ページからなるゴッホ画集の最終版です。ゴッホが生涯に描いた油絵約860点のほとんどを収録しています。作品には適宜、解説を加え、また弟テオとの間で交わされた「ゴッホ書簡集」を併記し、作品が生まれた背景と、ゴッホの心情に迫ります。【引用:Amazon】
まとめ:日本人の好きなゴッホ
フィンセント・ファン・ゴッホという愛すべき画家に興味を持った人は、※原田マハの傑作『たゆたえども沈まず』を読んでみてください!
ゴッホの稀有なる人生を原田マハが愛情たっぷりに描いた一冊であり、「日本人はなぜゴッホが好きなのか」がわかるはずです。
《ライター:もな》 クリックで担当記事の一覧へ→
ウェス・アンダーソン作品の世界観が大好き!ライターの「もな」です。
映画にどハマりしたのは、小学生の頃に『ロード・オブ・ザ・リング』を観てから。
それからというもの、映画は私の人生にとって欠かせないもので、大学では映画学を専攻しました。
私の書く記事が、誰かと素敵な映画との出会いの場になったら嬉しいです。
※19世紀後半、栄華を極めるパリの美術界。画商・林忠正は助手の重吉と共に流暢な仏語で浮世絵を売り込んでいた。野心溢れる彼らの前に現れたのは日本に憧れる無名画家ゴッホと、兄を献身的に支える画商のテオ。その奇跡の出会いが“世界を変える一枚”を生んだ…。(アート・フィクション)【引用:Amazon】
著者:原田 マハ 1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立、フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年「カフーを待ちわびて」で日本ラブストーリー大賞を受賞し、デビュー。12年『楽園のカンヴァス』(新潮社)で山本周五郎賞受賞。17年『リーチ先生』(集英社)で新田次郎文学賞受賞。
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