ジョン・レノン軌跡のドキュメンタリー映画、命日に公開!
元ビートルズのメンバーであり、日本人のオノ・ヨーコさんと結婚したことでも知られるジョン・レノン。
家族との時間を優先するため休んでいた音楽活動を再開した1980年、ファンの男性に自宅前で射殺されるという痛ましい最期を迎えました。
そんなジョンの生い立ちから世界的に有名なアーティストになったきっかけの音楽や出来事を、未公開映像や友人たちの証言を交えながら振り返るドキュメンタリー映画が公開。
タイトルは『ジョン・レノン 音楽で世界を変えた男の真実』で、公開は2022年12月8日です。
その日はちょうど、42回目となるジョンの命日。
その日に公開なんて粋な計らいですよね。
今回は、60年代のイギリスカルチャーの象徴のひとつであったジョン(ビートルズ)にちなんで、当時若者たちが旋風を巻き起こした「スウィンギング・ロンドン」のファッションを解説していきます!
世界から羨望!オシャレの発信地はイギリス・ロンドン
【画像:『ボヘミアン・ラプソディ』、スウィンギング・ロンドンを代表するブティック「BIBA」の店内でのシーン。左:メアリー・オースティン(ルーシー・ボイントン)右:フレディ・マーキュリー(ラミ・マレック)】
「スウィンギング・ロンドン」とは、1960年代半ば〜後半にかけて起こった若者が主導となった文化革命です。
音楽、映画、ファッション、アート、ドラッグ、建築などの最先端がイギリス・ロンドンから発信されるようになりました。
ファッションだけではなく反核運動や性的解放も行われており、若者が自分たちの意思を表現し自由に生きていくことを選び始め、戦後のイギリスカルチャーが大きく変わった出来事でした。
スウィンギング・ロンドンの先駆け「モッズファッション」
スウィンギング・ロンドンを語るのには欠かせないのが「モッズファッション」。
イギリス労働者階級の若者たちが自由にファッションや音楽を楽しみ始めた1950年代後半に誕生したのが、スウィンギング・ロンドンの先駆けとなる「モッズカルチャー」です。
その中で彼らが好んで着ていた服装を「モッズファッション」と呼んでいました。
髪型はダウンスタイル、三つボタンの細身のスーツ、「フレッドペリー」のポロシャツとモッズコートを羽織り、デザートブーツでスクーターに乗るというのが定番スタイル。
(フレッドペリーHP:https://www.fredperry.jp/ Amazonサイト)
それまでのエルヴィス・プレスリーのような、ちょっと不良っぽいテディボーイファッションとはまた違ったカッコ良さがありますよね。
次項からは映画の紹介とともに、着こなし方も交えてファッションを解説していきます!
モッズファッションおすすめ映画:『HELP!』
モッズファッションの映画と言えば『さらば青春の光』が有名ですが、今記事で紹介するのは『HELP!』。
モッズからスウィンギング・ロンドンにかけてファッション、ミュージックシーンのキーワードを担ってきたビートルズの映画です。
1965年公開の、ビートルズとしては2作目となる全編初のカラー作品。
とある宗教の儀式に必要な赤い指輪を巡って、ビートルズのメンバーがトラブルに巻き込まれていくハチャメチャな映画です。
ファンじゃないから興味ないなと侮るなかれ!
後にアカデミー賞の最優秀衣装デザイン賞を獲得した「ジュリー・ハリス」が衣装担当だったこともあり、ファッションの参考として非常に質の高い作品だと思います。
モッズファッションと近代さを取り入れた衣装がたくさん出てきますが、特に「リンゴ・スター」の衣装は三つボタンのスーツを着たときの胸元の演出が洒落ていますのでぜひ参考にしてみてください!
モッズの代表的な三つボタンのスーツは首から胸元までの三角ゾーンがより狭くなりますので、シャツやネクタイを工夫することがポイント。
襟が大きくて高さのあるパリッとしたシャツに、細いけれど立体感のあるネクタイ(ネクタイを通すタブがついているタブ・カラーのシャツが簡単でオススメ!)、袖からチラリとカフスボタンを覗かせるだけでもシンプルなスーツがグッとオシャレになります。
また、パープルのストライプが目を引くシャツや、タートルネックにツイード素材のチェックのジャケットを羽織っていたりと現代でも簡単に取り入れられる格好ばかりです。
コーデュロイ素材のシャツの着こなし方も劇中に出てきますので、寒くなるこれからの季節の参考になるかと思います!
大人の男性はモッズコートをピーコートなどに変えて、ちょっと大人っぽさをプラスすると更に素敵ですよ。
スウィンギング・ロンドンを案内:『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』
イギリスの名優マイケル・ケインが案内役となり、スウィンギング・ロンドンがどのように生まれて行ったのかを楽しむことができる映画です。
若者が時代を変化させていくパワーと熱狂をぜひ感じてみてください!
ファッションに自由を!「ツイッギー」と「マリー・クヮン卜」
この時代の代表と言えばモデルの「ツイッギー」です。
ショートカットに台形のミニスカート、パッチリとしたアイメイクは本当にお人形さんのようですよね。
当時、ミニスカートは「はしたない」と大人からは怪訝な眼差しを向けられる洋服でしたが、ファッションの自由や性の開放を求めた若者たちは見事にミニスカートを着こなしていきます。
そんなミニスカートを流行にしたのは日本でも有名なファッション・クリエイターのマリー・クヮン卜でした。
マリー・クヮントのミニスカートと、ヘアメイクデザイナーのヴィダル・サスーンが作るショートカットが当時の定番。
サイケデリックな色使いと大胆なショートカットは今見てもとても洒落ています。
当時はカラータイツにフラットシューズやヒールで足を見せるコーディネートが主でしたが、数年前から流行っている筒周りが太いロングブーツに素足が今っぽくてオススメです。
ダークブラウンのタートルネック×ピンクやイエローのミニスカート×キャメルのロングブーツにミドル丈の真っ白いコートやショート丈のファーコートなんていうカラーコーディネートも冬らしくて可愛いですよね。
今季はGU、ZARA、H&Mなどのファストファッションでもミニスカートがたくさん出ていますので、気軽に試してみてください!
まとめ
60年代のイギリスファッション解説はいかがでしたか?
工夫次第で現代でも楽しめるコーディネートが組めますので参考にしていただけると嬉しいです!
そして、今記事で取り上げたマリー・クヮントのドキュメンタリー映画『マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説』が2022年11月26日に公開。
公開と同時にマリーの歴史を振り返る『マリー・クワント展』も日本上陸!
「Bunkamuraザ・ミュージアム」で開催されますので、60年代のイギリスカルチャーをぜひ楽しんでくださいね!
関連記事(by 咲里):素顔のビートルズを星読み解説、デビュー60周年『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』
《ライター:咲里(えり)》 クリックで担当記事一覧へ→
映画大好き!ファッション大好き!が高じて、イメージコンサルタント
の視点から映画のファッション解説を書いています。
洋画ファッションを日本人が着こなすポイントもお伝えしていますので
皆さんの参考になると嬉しいです。
また、「星読みライター」としても、自ら学んだホロスコープを身近
に感じていただけるようにわかりやすく解説しています。
■Instagram(イメージコンサルティング)
https://www.instagram.com/eri_innerlight/
※個人診断、お問い合わせなどお気軽にDMください。
■Instagram(映画鑑賞備忘録)
https://www.instagram.com/kon_akubi/
■Twitter
https://twitter.com/eri_innerlight
記事へのご感想・関連情報・続報コメントお待ちしています!