オルガ・キュリレンコ、久々の緊迫パニック映画。
彼女はコロナ禍初期のころ、感染という予期しないところで有名になってしまいましたね。
もちろんすぐに回復し、インスタグラムでは応援してもらったファンへの感謝メッセージと画像がアップされています。
よかった、よかった!
さて、そんな彼女へのさらなる応援(!)ということで、今回紹介するのは『15ミニッツ・ウォー』です。
彼女への期待はやはり、『007 慰めの報酬』以来のクールな役回り。
期待通り、健在でした。
独立直前の仏領ジブチで、ハイジャックされたスクールバス
映画は1976年に実際に起こった、ジブチでの「バスハイジャック事件」がモデルとなっています。
この、1976年という年は、当時のフランス領植民地が、ジブチ共和国として独立した前年に当たります。
独立の機運が盛り上がっていたというものの、テロリストが子供をスクールバスごと人質に取り、独立と政治犯の釈放を要求するという卑劣な事件が発生しました。
学校で、生徒たちが登校してくるのを待つ担任の教師ジェーン(オルガ・キュリレンコ)。
いつもの時間も過ぎ、気が気でありません。
彼女に届いた知らせは、通学用のバスが生徒を乗せたままハイジャックされたというものでした。
派遣されたテロ対策、フランスGIGN特殊部隊
植民地(当時:フランス領ソマリ)で、ハイジャックが発生したという速報を受けたフランス本国は、即刻テロリスト対策チームを編成。
GIGN(ジェイジェン)と呼ばれる、フランスの国家憲兵隊特殊部隊の精鋭がジブチに派遣されることに。
メンバーは、チーフのジェルヴァル大尉以下5名の狙撃手。
彼らのやり方は、バスの近くに潜んでハイジャック犯4名を一斉狙撃で同時排除してしまおうというものでした。
もちろん、バスの中には人質にされた21人の子供たちが同乗しているいう状況。
まさに、「奇跡の人質救出」と言われた作戦です。
現地に到着したGIGNのメンバーが驚いたのは、なんと一人の女性がバスの中にいたこと。
これは、子供たちの身を案じた教師ジェーンが、テロリストに直接交渉し子供たちの面倒を見たいとして先に乗り込んでいたのです。
また、作戦実行の準備をすすめる彼らの前には、本国の命令でしか動こうとしない現地駐留軍がいます。
本国も、できれば外交筋での決着を模索しゴーサインをなかなか出そうとしません。
世界一熱いといわれる炎天下、じりじりと膠着状態が続きます。
イラ立つテロリスト、銃撃戦への火ぶた!
そんな中、水と食料を差し入れるためにバスの中に入った現地駐留軍のひとりがあっけなく殺されることに!
目の前で起こった銃殺に泣き叫ぶ子どもたちと、必死で子どもを守るジェーン。
交渉に応じる気配のない駐留軍に、いら立ちを隠せないテロリストたち。
臨戦態勢でテロリストの頭に照準を合わせ、「GO!」の指示を待ち続けるGIGNメンバー。
自分も同年ぐらいの娘を持つジェルヴァル大尉は、銃のスコープからのぞく子どもに自分の娘が被ってきます。
子どもたちを無傷で救出するチャンスは今しかない、と思った時、大尉は駐留軍との連絡に使っていたイヤフォンを耳から外すのでした…。
過去を明かさないジェーンのガンアクション
15ミニッツ・ウォーは邦題ですが、ジリジリとした状態から一気に始まる15分間の銃撃戦。
正確無比なGIGNの銃弾が、狭いバスの中でターゲットのみに炸裂していく様子は見どころです。
いまだに本国の命令を待ち、待機状態を続ける駐留軍。
GIGNの狙撃位置が、テロリストの支援部隊に発見されるのに時間はかかりませんでした。
バスの中で、子どもたちと一緒に座席の下に隠れる教師ジェーン?
いいえ、見どころは過去を明かそうとしなかった彼女が取った行動です。
最後までしっかりとご覧ください!
まとめ~要衝の地・ジブチ~
ジブチ共和国は、紅海の入り口に位置するという中東地区の要衝です。
すぐ近くのソマリア沖は海賊が頻繁に出没するとして、フランス、中国、そして日本(自衛隊)まで海域の安全確保を目的に基地を置いているという現実があります。
そんな国の独立直前に起こった事件で、国益と人命尊重のはざまで起こった歴史の一端がのぞける映画です。
もちろん、クールなオルガ・キュリレンコも見どころですよ!
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