好きなSF映画で、ヒューマノイドを扱ったものがあります。
ヒューマノイドとは、ひと言でいえば「人造人間」のことです。
もちろん本当の人間ではなく、正しくは「人間風の機械」といった方がいいかもしれませんね。
ヒューマノイドを扱った代表的な話題作は、『エクス・マキナ』『ゴースト・イン・ザ・シェル』『ブレードランナー』などです。
『エクス・マキナ』ではAIロボット、『ゴースト・イン・ザ・シェル』ではサイボーグ、『ブレードランナー』ではレプリカント(アンドロイド)に区別されます。
さて、今回紹介する『モーガン プロトタイプL-9』は、「人間風」までは合っていますが、機械ではなく「人工生命体」でした。
(冒頭画像:引用https://www.facebook.com/MorgantheMovie/)
遺伝子工学が実現した、DNA操作がテーマ
「モーガン」は、遺伝子工学を研究する企業が、ある目的のために研究所に作らせた試作品の名前です。
企業はこれまでDNAを人工的につくることに試行錯誤した結果、一旦出来上がった今試作品には「プロトタイプL-9」という記号を振っていました。
できあがった「モノ」は、機械がベースとなったヒューマノイドとは異なります。
生命の根幹となるDNAに手を加えていたものであり、一見は人間とかわらない「人工生命体」だったのです。
研究所スタッフが手塩をかけた甲斐があって、今回の試作品「モーガン」の特徴は、なんといっても成長が早いことでした。
製作、いや、生まれてからわずか5年で、外観も能力も人間でいえば10代後半レベルまで成長していました。
絶叫クィーン、最旬アニャ・テイラー=ジョイの注目作
モーガンを演じるのは、かつて絶叫クイーンと呼ばれたアニャ・テイラー=ジョイです。
『ウィッチ』などホラー映画で存在感を示し、恐怖におののく演技が絶賛されていた彼女、今作でも凄まじさに見る者を震え上がらせてくれます。
ちなみに、最近作は「X-MEN」シリーズの13作目となった『ニュー・ミュータント』に登場。
また、ハイブランド・ディオールのモデルとしても活躍する旬の女優です。
現在の活躍と合わせて見ると違った面白いかもしれません。
●アニャ・テイラー=ジョイ(Anya Taylor-Joy)
誕生日:1996年4月16日生まれ
星座:おひつじ座
身長:169㎝
出身:アメリカ・マイアミ
▶おすすめの代表作品
アニャ・テイラー=ジョイは、『モーガン』『ウィッチ』など、「新絶叫クイーン」の出世作となりました。
人間以上の察知能力、隔離に反発するモーガン
「モーガン」の成長ぶりは想像以上で、開発したスタッフも驚くばかりです。
成長の初期段階では、人間の子供同様の扱いで一緒に遊んだりしていた研究スタッフ。
しかし、あまりの成長の速さにスタッフは警戒感を示し出します。
結果、モーガンをガラス張りの部屋に隔離することにし、「彼女」の行動を注意深く監視するようになったのです。
「察知能力」がもともと人間以上だったモーガン、管理されていることに強く反発。
ある時、自らを大事に育ててくれた親同然のスタッフに暴力をふるってしまったのです。
派遣された、本社のリスク管理査察官「リー」と対面
研究所から報告を受けた遺伝子工学の本社は、モーガンの異常な行動に注目します。
というのも、この「プロトタイプL-9」はこれまで何度も失敗を繰り返してきた経緯があったのです。
今後、研究を継続すべきかどうかを調査する必要があると判断。
現場調査をするため、リスク管理の女性専門官リー・ウェザース(ケイト・マーラ)の派遣を決定します。
(見どころは、モーガンの特異な行動。この映画の一番の見どころです!)
同時に、医師のシャピロ博士も同行させるのでした。
●ケイト・マーラ(Kate Mara)
誕生日:1983年2月27日生まれ
星座:うお座
身長:157㎝
出身:アメリカ・ニューヨーク州
▶おすすめの代表作品
※ホラー的要素あり、アクションあり、そして最後はどんでん返し!
医師の執拗な尋問に、挑発されるモーガンだったが…
リーたち調査員が研究所に派遣されたとあって、スタッフたちは戦々恐々となります。
DNAを人工的に加工したとはいえ、生み出されたのは歴然とした生命体。
「モーガン」という「子供」に対し、彼らなりに愛情をもって育ててきたからです。
仮に、査察官から研究をストップするよう指示が出れば、モーガンは即、廃棄処分となることを意味します。
しかし、シャピロ博士の尋問は、あえてモーガンの反発心を煽るようなキツイ質問でした。
試されていたのは、「忠実な人間兵器」
(最後のネタバレなし)
医師の挑発に、次第に表情と態度が変わり始めるモーガン。
それは、あたかも試作品が今回の目的に応じられるかどうか「限界」を試しているようでした。
しかし、突然、シャピロ博士にとびかかるモーガン!
一部始終を観察していたリーが、試作品「プロトタイプL-9」の失敗を結論付けるには十分でした。
なぜなら、本社の開発目的は「忠実な人間兵器」だったからです。
早速リーは、モーガンを処分すべく行動を起こすのでした…。
まとめ~最高のドンデン返し~
もともと、戦闘兵器として作られたモーガン。
誕生後5年とはいえ、知力も身体能力も並みの人間以上であることは言うまでもありません。
本社が全権を託した調査官リーに、そんなモーガンを処分する力があるのでしょうか?
リーとモーガンの死闘は、今作のハイライト!
そして、映画にはしっかり仕組まれた、とんでもないドンデン返しが待っていました!
参考記事:ヒューマノイドが生き残るSFサスペンス映画、ディストピア未来を読み解く!
■SF映画の世界だけとは言い切れない科学の発達:参考本【管理人・選】
生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像 (ブルーバックス)
※生命体はそのような精密な情報処理装置を持っていないにも関わらず、ゲノムをデジタル情報処理装置として機能させることに成功してきた。本書で語りたいのは、なぜ、そんな奇跡のようなことが可能だったのか、ということだ。【引用:Amazon】
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