新年に見たいコメディ映画『なんちゃって家族』、年始の誓いから目をそらしたくなったら?

なんちゃって家族
『なんちゃって家族』

今回ご紹介する映画は『なんちゃって家族』(13)です。

好きな映画のジャンルが、ゴリゴリの社会派や血みどろサスペンスだとしても、たまには脳にやさしい映画を観たいときがあると思います。

今回は鑑賞中まったく肩に力が入らないどころか、入れる気にもならない本作をおすすめします。

年始の大層な誓いから目をそらしたくなるたびに、是非おすすめしたい?映画です。

(冒頭画像:引用https://www.facebook.com/WeretheMillers/)

コメディ映画『なんちゃって家族』:あらすじ

なんちゃって家族
左から、ローズ、デヴィット、ケイシー、ケニー https://www.facebook.com/WeretheMillers/

マリファナの売人をする主人公デヴィットは、不良に絡まれている少女を助けようとするが逆に返り討ちに遭い、売上金を失ってしまう。

デヴィットのボスはその穴埋めとして、メキシコから麻薬を密輸するようデヴィットへ命じる。

デヴィットはボスからの命令に応じるため、「ミラー一家」として疑似家族を形成し、家族旅行に扮して麻薬調達の旅に出る。


なんちゃって家族(作品情報)

主要キャストの紹介

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デヴィット(ジェイソン・サダイキス) https://www.facebook.com/WeretheMillers/

ミラー家の招集をかける主人公ジェイソン・サダイキスは、一家の大黒柱「デヴィット」に。

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母ローズ(ジェニファー・アニストン)https://www.facebook.com/WeretheMillers/

海外ドラマ『フレンズ』で有名なジェニファー・アニストンがストリッパーでお母さん「ローズ」ポジション。

『フレンズ』履修済みなら大体どんなキャラクターか見なくてもわかると思います。

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姉ケイシー(エマ・ロバーツ)https://www.facebook.com/WeretheMillers/

エマ・ロバーツはグレたギャルから優等生お姉ちゃん「ケイシー」に転身。

エマ・ロバーツと言えば『パロアルト・ストーリー』でも思春期の少女を良い感じに演じていましたね。

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ケニー(ウィル・ポールター)https://www.facebook.com/WeretheMillers/

童貞感あふれるウィル・ポールターは、やっぱり童貞度100%の弟「ケニー」に。

うまく言語化できないんですが、このなんとも異性に不慣れな感じのルックが完璧なんですよね。

参考主演作品:米黒人暴行死!実態を暴いた映画『デトロイト』、今も続く人種差別の構図!

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謎の感動を呼ぶ、ロードムービー

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基本的にずっと下品で節操がない話なのに、なぜか少し感動してしまうのは、きっとこの映画がロードムービー形式を取っているからだと思います。

バンで長距離の旅に出て、道中の出来事を通じて登場人物たちの内面に変化や葛藤が生まれるようすを描くのがロードムービーのテンプレート。

本作もその類型に合致しています。

非現実的な設定やコメディのインパクトが前面に出ていながらも、物語のフレームがしっかりしているため、すんなり作品内世界に溶け込めるというわけですね。

“Fake it till you make it” は、新年の誓い?

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意味は「できるようになるまでできる振りをしろ」。

TEDトークでも有名になった言葉です。

現状の自分では到底たどり着けない夢だとしても、それが叶ったかのように振る舞い続けていれば、求める結果が手に入るという考え方です。

本作がただのどぎつい笑いのコメディ映画だとしても、私は本作はつまりそういう映画だと受け取りました。

『なんちゃって家族』は、主人公含め皆が無理やり家族の一員として動員させられ、期待される役割を個々が演じていくという話ですが、彼らの家族ごっこがいつしか現実と地続きに。

そして嘘だと自覚しながら吐く言葉が本音になっていくのです。

このフェイクがリアルに追いつく流れが鮮やかなので見ていて気持ちがいいです。

新春に大層なビジョンを描くだけ描いて、ハレの数日からケの日常へ戻り切ったころには「やる気が出ない」「もう少し◎◎したらやる」等自分に言い訳をしがちな人が多いのでは?

自分のやる気や意志に全振りするまえに、まずやり始めてしまうというのはいかがでしょうか。


TED TALKS スーパープレゼンを学ぶTED公式ガイド

「なんちゃって」、くらいがちょうどいい

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これは私のような、色々と真面目にやろうとしすぎて手の抜きどころがわからない人が意識すればいいと思うのですが、人生「なんちゃって」くらいのノリで事足りる場面は多いと思うのです

大抵のことは準備を突き詰めなくても乗り越えられますし、少しつまづいたくらいで立ち直ることができます。

脳内で「なんちゃって」を意識することで、ちょっと自分を俯瞰できますし、心なしか余裕が生まれてくるので、ついつい自分を自分で追いこんでしまう時には大事な視点だと思います。

ゾロリは「真面目に不真面目」ですが、人間も「なんちゃって」人生くらいでいいんじゃないでしょうか。

ある日突然麻薬の運び屋になりピンチに陥りまくるという状況も、俯瞰してみると笑えたりするものです。

まとめ

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やや下品な笑い、不謹慎路線のギャグ要素が強いので、耐性のない方は自己責任でお願いします。

色々な洋画やメディアからのパロディもあるので、海外作品に触れるのが好きな人は楽しいと思います。

気になりましたら、ぜひご覧になってみてください。

《ライター:すどうゆき》

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