
原題は、『LION(ライオン)』。
ライオンというと、動物のライオンを思い出しますが動物映画ではありません。
LIONは人名で、映画の最後にこの意味を知って大きな感動が込み上げてくるので覚えておいて下さい。
主人公はサルー・ブライアリー。
5歳の時に故郷インドで迷子になり、その後オーストラリア人夫婦の養子になったという数奇な運命の持ち主。
5歳といえば、物心がやっと着き始めた頃。
かすかな記憶をたどり、25年後になってやっと故郷インドに「ただいま!」を果たした
感涙の実話映画です。
サルーのキャスティングは、成人期はデーヴ・パテール、幼少期はサニー・パワールです。
●デーヴ・パテール(Dev Patel)
誕生日:1990年4月23日
身長:187㎝
出身:イギリス・イングランド
▶おすすめの代表作品
※第81回アカデミー賞で8部門を受賞するという超有名作品です!
参考記事:グーグルアースが繋ぐ奇跡の感動実話、『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』
※奇跡の実話。感涙のエンディングが待っていました!
停車中の列車に、うっかり乗り込んだ少年…
家が貧しかった少年サルーは、兄と一緒に駅近くで石炭くず集めるのが日課でした。
ある日、いつものように出掛けたサルーは兄と離ればなれになってしまいます。
必死に兄を探すものの見つからず、停車していた列車にうっかり乗り寝込んでしまうことに。
乗ったのは広大なインドを横断する長距離列車、知らない間に出発してしまいます。
停車した時はすでに遅しで、それはまったく知らない土地でした。
5歳の子どもに家に戻る知恵もありません。
それがサルーの、ストリートチルドレンの始まりでした。
数奇な運命の始まりはココから…

インドからオーストラリアへ移住
間もなくして、サルーは見知らぬ人に保護され孤児院に預けられることに。
ある時、孤児院を訪れるオーストラリア人夫婦がいました。
夫婦は養子を探していたのですが、孤児院で出会ったサルーを気に入り自国へ連れて帰ったのです。
育ての親となったスー(ニコール・キッドマン)と夫ジョン。
二人の深い愛情に育まれ、サルーは自らの生い立ちは忘れすっかり成長。
しかし、大人になったサルー。
ある日、ふとしたことから故郷を思い出し、いたたまれなくなって自分のルーツ探しを決意するのでした。
あれから、なんと25年経過していました。



赤い揚げ菓子の記憶とは?
サルーは、自分のルーツがインド人であるということへの関心は、大人になってからのぼんやりとしたもの。
しかし、ある日、友人の家での食事で出てきた赤い揚げ菓子に
強烈な記憶が蘇ります。
それは、子どもの頃貧乏だったサルーが、いつも食べたいと思いながら食べられなかったお菓子だったのです。
次第に強くなる望郷の念を、育ての母親ス―や恋人ルーシー(ルーニー・マーラ)に相談するサルー。
しかし、5歳の頃の記憶は、あまりにも断片的なものばかりでした。
「Google earth」が道先案内に…
遠い記憶に固執するサルー。
これまで楽しく過ごしてきた周囲の人たちは、そんなサルーに距離を置きがちとなり、
だんだん孤立しかかるサルーに胸が痛みます。
そんな時、サルーのかすかな記憶にひとりの友人が反応。
兄と駅近くで離ればなれになった後、サルーは「長い間列車に乗っていた」という話でした。
友人たちの協力をもらってインドの地図をくまなく探すのに使ったのは、「Google earth」でした。
地図上でつながる点と点~クライマックスへ~
長距離列車に乗っていたおおよその時間、駅や周辺のおぼろげな景色、サルーの住んでいた村の様子…。
それぞれを呼び水にしながら、地図上で点と点を繋いでいく作業をしていくのでした。
映画を観る人は、はやる気持ちが抑えられなくなってきます。
「25年目のただいま」と、映画のサブタイトルがすでにネタバレしているので、あえて言うと、
ついに出身の村にたどり着き、サルーが年老いた母と再会するシーンは涙が止まりません。
kazemichiの感想とおすすめ度
感動のクライマックスで、サルーが初めて知ったことが2つ。
これを知ってさらに涙が込み上げます。
ひとつは、駅で離れた兄がサルーを探している最中に亡くなったこと。
もうひとつは、自分の名前「サルー」は5歳の子どもの聞き違いで、正しくは「シェルゥ」。
そして、映画は最後に「シェルゥ」は「ライオン」の意味だと教えてくれます。
25年目の再開に感涙! ★★★★★
奇跡は起きるべくして起きる! ★★★★★
食べ物の記憶の刷り込み度 ★★★★★
子役サルーが切ない! ★★★★★
ニコール・キッドマンの出番 ★★☆☆☆