ヒューマノイドが生き残るSFサスペンス映画、ディストピア未来を読み解く!

SF映画は、「宇宙モノ」「地球侵略」「海底探検」「タイムマシン」などいろいろな題材があります。

どの題材も、日々進化する科学的根拠に裏付けされ、真実味のあるフィクションになってきました。

中でも、最近、進化の著しいのが、「AI」(人工知能)の世界。

そのAIが実現させたのが「ヒューマノイド」です。

人間に近づく機械、ヒューマノイドとは?

 

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ゴースト・イン・ザ・シェル/攻殻機動隊(引用:https://www.facebook.com/kokaku.themovie/)

 

これまで機械やロボットと呼ばれていたのものが、頭にはAIを搭載、姿かたちを限りなく人間に似せることで、「ヒューマノイド」という存在が誕生したといえます。

ヒューマノイドとは、語源的には言うまでもなくヒューマンがベースで、意味としては「人間のようなもの」。

人間のような機械、ロボットのことを指しますが明確な定義はありません。

言葉で説明するより、世界の画像集積サイトPinterestに集まった「ヒューマノイド」でイメージを膨らませて下さい。

 

参考:Pinterest「ヒューマノイド」

 

さて、今回のテーマは「ヒューマノイド映画」。

映画では、さらに現実感のあるヒューマノイドが見られます。

フィクションとは言いつつも、映画や原作となったアニメの世界観を覗いてみると近未来が透けて見えるかも。

SFはどんな未来を描き、人間とヒューマノイドはどう共存(あるいは決裂?)していくのでしょうか。

代表的なヒューマノイド映画を紹介しながら、3つのパターンを紹介していきましょう。

 

『アリータ: バトル・エンジェル』人間以上のやさしさを持つ、強靭ヒューマノイド!

 

 

ひとつめは、人間的な優しさを持ちつつも、強靭なパワーで他を圧倒するヒューマノイド。

実写アニメ『アリータ:バトル・エンジェル』から、「アリータ」を紹介しましょう。

日本の漫画家、木城ゆきと氏の「銃夢(ガンム)」が原作で、『アバター』『タイタニック』のジェームズ・キャメロン監督が製作したハリウッド映画です。

いきなり目の大きい少女が出てきてビックリ!

彼女が、この映画の主人公「アリータ」(ローサ・サラザール)です。

考えれば、あのミッキーマウスだって不二家のペコちゃんだって顔の割に大きな目!

すぐ慣れるので安心して下さい。

 

元は、クズ鉄の山から拾われた頭部だけのサイボーグ

 

主人公は「アリータ」。

彼女のルーツは、地球が火星連邦共和国(URM)と存亡をかけた没落戦争から300年後。

地球はかろうじて残ったものの、富裕層の住む空中都市ザレムと、貧困の街アイアンシティに2分されます。

 

貧困の街アイアンシティは、文字通り、鉄くずの街。人々は、ザレムの富裕層が排出するゴミを糧として暮らしていました。

サイバネティクス専門の医師イド(クリストフ・ヴァルツ)もその一人。

彼がゴミ山から見つけたのは、サイボーグの頭部らしき塊。

再利用できないかと持ち帰ったイドにより、修復されたのがアリータです。

 

後ほどわかるのですが、アリータは没落戦争時代の戦士。

修復したイドさえ驚くパワーを持っていたのです。

 

かつての闘士の記憶に目覚めた彼女を狙う敵

 

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アリータ:バトル・エンジェル/ローサ・サラザール(引用:https://www.facebook.com/AlitaMovieJP/?brand_redir=1429259813770994)

はじめて見るアイアンシティの街。アリータは目にする物すべてが新鮮。

男友達ヒューゴ(キーアン・ジョンソン)もでき、楽しく暮らす日々だったが、

ある日夜な夜な出歩く恩人イドの後を追いかけたその時、アリータはイドを襲う者に遭遇。

この街は、賞金首のかかった犯罪者と、賞金稼ぎである「ハンター・ウォリアー」が日々バトルを繰り広げる街だと知ります。

イドを助けに向かうアリータ。

この時、はじめて彼女は自らの持つ、恐るべきパワーに気付くのでした…。

 

見どころは「モーターボール」でのつぶし合い!

 

とにかくアリータのパワーは半端ではありません。

しかし、彼女の力は街の悪の支配者ベクター(マハーシャラ・アリ)に知られるところとなり、我がモノにしようと狙われることに。

見どころは、街の人気スポーツ「モーターボールゲーム」でのつぶし合い。

小柄で素手に近い彼女は、殺人兵器をフル装備した連中に猛然と挑みます。

 

参考:『アリータ:バトル・エンジェル』(あの映画見た?あらすじと見どころ紹介)

 

頭部に生体脳を残す実写アニメ『ゴースト・イン・ザ・シェル』

 

恩人に敬意を払い、友人とも交流のできる優しさを兼ね備えたヒューマノイド。

思い起こすのは、『ゴースト・イン・ザ・シェル』のミラ少佐(スカーレット・ヨハンソン)

頭部に、草薙素子のわずかな生体脳を残すだけで、あとはすべて義体といわれる機械の彼女。

アリータ同様、日本のアニメ「攻殻機動隊」(押井守監督)をベースにしたヒューマノイド・ストーリーです。

どちらにも共通しているのが、精巧かつ強靭な一方で、生身の人間以上の優しさを持ったヒューマノイドを作ったことです。

 

(引用:https://www.facebook.com/GhostInTheShellMovie/)

参考:『ゴースト・イン・ザ・シェル』(あの映画見た?あらすじと見どころ紹介!)

 

『エクス・マキナ』チューリングテストの結果わかった、人間を超えるヒューマノイド!

 

「アリータ」や「ミラ少佐」が十二分に発達したAI技術やテクノロジーに支えられ、バンバンに活躍する時代ですが、

SFサスペンス『エクス・マキナ』はずっと手前。

ヒューマノイドの製作に試行錯誤するという、現代にもっと近い時代かもしれません。

タイトルにあるチューリングテストとは、ヒューマノイドの試作品を、生身の人間と対峙させることで完成度をみようとするテストのこと。

映画では、女型ヒューマノイドの試作品「エヴァ」にひとりの若い男性が対面します。

 

参考:『エクス・マキナ』(あの映画見た?あらすじと見どころ紹介!)

 

キレイな女性の顔と、スケルトン仕様のヒューマノイド!

 

(引用:https://www.facebook.com/ExMachinaMovie/)

 

IT企業にプログラマーとして働くケイレブ(ドーナル・グリーソン)は、社長ネイサン(オスカー・アイザック)の研究テーマを手伝う助手に選ばれ、人里離れた研究所に赴くことに。

仕事は、秘密裡に開発したヒューマノイド「エヴァ」のチューリングテストでした。

秘密保持契約まで結ばされ、ケイレブが対面したのは顔は女性とわかるが、体はメッシュのようなスケルトン仕様。

見るからに、ロボット然としたヒューマノイドだったのです。

 

ガラス越しだが、はじめての出会いで自己紹介しあう二人(実際には一人の人間と、ヒューマノイドが一体)。

スケルトン仕様のエヴァの姿以外は、若い男女の初対面の会話となんら変わりません。

もちろん、このやりとりはネイサンが別室からモニターで観察をしています。

 

ヒューマノイドに、突如ささやかれた言葉とは?

 

次第に親しく会話しあう二人。慣れてきたケイレブは、綺麗なエヴァに女性を意識し始めるのでした。

そんなある日、突然の停電となり二人の部屋の電気が消えます!

そしてエヴァがささやいた言葉に、ケイレブは思わず耳を疑うのでした。

「彼(社長)を信用しないで。彼が言うこと、すべて!」

 

上司だと信用していたネイサンは、いったい何者なんだ?

いや、それ以上に自らを設計し生み出した製作者を否定するエヴァは人間?

ケイレブの疑問は一気に膨らむとともに、ヒューマノイドであるエヴァの考えていることを知ってしまうのでした…

 

「こころ」をもつヒューマノイド。中身の違いが鮮明に!

 

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エクス・マキナ/アリシア・ヴィキャンデル(引用:https://www.facebook.com/ExMachinaMovie/)

 

ヒューマノイドがこころを持つ?

実は、アリータにもミラ少佐にも、原作者はこころを持たせていました。

人間と同じ友情や協力心、悪への反発意識など、人間が味方となる以外の何物でもない「こころ」でした。

しかし、『エクス・マキナ』のエヴァにあった「こころ」は違う種類のもの。

少なくとも人間ケイレブがヒューマノイド・エヴァに持った優しいこころとは別に、エヴァがケイレブに持ったこころ?を

映画の最後に知り、愕然とせざるを得ません。

 

『ブレードランナー 2049』あれから30年、時代を超えて改良された新型レプリカント!

 

 

2019年11月、酸性雨の降りしきるロサンゼルス。

元ブレードランナー、リック・デッカード(ハリソン・フォード)は、

人間に反乱する「レプリカント」と呼ばれるヒューマノイドを追跡するため、再び市警に呼び戻されていた…。

日付を見てびっくり!

これは1982年に公開された映画『ブレードランナー』の出だしで、描かれた世界は30年後の2019年だったのです。

今、環境汚染がそれほど進んでいないことにちょっとひと安心。

さて、続編となるこの映画『ブレードランナー 2049』。今から、さらに30年後の2049年を描いた映画です。

 

参考:『ブレードランナー 2049』(あの映画見た?あらすじと見どころ紹介!)

 

人間がヒューマノイドを増産する理由とは?

 

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ライアン・ゴスリング/ブレードランナー2049(引用:https://www.facebook.com/bladerunner2049/)

 

人間によって、ヒューマノイドであるレプリカントが製造され出した理由は、宇宙開拓最前線の労働力や、

戦闘に従事する兵力の確保のためでした。

しかし、隷属的な労働や兵役から逃れたい思う彼らは、いつしか人間社会の中に紛れ込んでしまおうと画策。

少なくとも姿、形からは見つけるのは不可能でした。

そんな連中を見つけ出す専門捜査員が、前作のデッカードであり、今作の主人公K(ライアン・ゴズリング)です。

 

新型レプリカント、ネクサス9型のミッションは?

 

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ブレードランナー/レイチェル(引用:https://www.facebook.com/bladerunner2049/)

 

Kの任務は、K自身が新型のネクサス9型レプリカントとして、旧タイプのレプリカントを一掃してしまうこと。

新型はより任務に忠実で、寡黙ではあるが本部の指示通りに仕事をこなしていきます。

ところが、ある日の任務で、抹殺した旧レプリカントの家の枯木の下から、意外なものを発見。

それは、人間?の遺骨でした。

本部に持ち帰り精検した結果、製造番号の入った旧レプリカントであることが判明。

名前は、女型ヒューマノイド「レイチェル」で、妊娠後に出産するも死亡していたことまでわかってしまったのです。

 

ヒューマノイドと人間社会が同化する未来?

 

(引用:https://www.facebook.com/bladerunner2049/)

 

本部は事の重大さに、色めき立ちます。

ヒューマノイドが出産をしたというのは事実なのか?事実とすれば、今、その子供は?

なにより、ヒューマノイドを人間に似せ過ぎた製造物とはいえ、出産するとは到底考えられない。

それは、今ある人間とレプリカントの区別する社会を全否定することになるのです。

 

本部より、事実解明の特命を受けたKは、いったい30年前に何があったのかを探ることに。

すると、ここでつながってくるのが前作との関連。

Kが行き着いた先にあったのは、なんと30年前のあのデッカードだったのです。

前作では、デッカードはレプリカントであるレイチェルを処分するどころか、こともあろうか

レイチェルに好意を寄せた後、一緒に逃避行していたのです。

 

映画では、ヒューマノイドの出産の真実が明かされます。

 

まとめ

 

ヒューマノイドは、まだまだ先?

でも、『エクス・マキナ』を見るまでもなく、今もどこかで誰かがチューリングテストをやっているかもしれません。

また、失敗とわかった試作品を廃棄処分にしているかもしれません。

さて、ヒューマノイド映画を観るといくつかの特徴的なことがわかります。

共通点は「ディストピア」。

少なくともユートピアではない、退廃している未来、あるいは退廃しつつある未来なのが残念かも。

 

1.ヒューマノイドの方が、生身の人間より「人間らしい」

2.「人間らしい」ヒューマノイドはいつしか人間を超えようとしている

3.人間とヒューマノイドを区分するのは、「脳」もしくは脳に残った電子記号としての「記憶」

4.ヒューマノイドの英雄は「女子型」が多い

 

こんなことを書くと、未来のヒューマノイドは「何いうてんねん!」と思うかも。

ぜひ、映画でお確かめください。

 参考:『モーガン』(あの映画見た?あらすじと見どころ紹介!)

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