2022年だけでも『カモン・カモン』『LAMB/ラム』『X エックス』など、話題作を製作し続けるA24。
2022年10月公開の『アフター・ヤン』もそんなA24最新作のひとつです。
近未来を舞台に人間とAIロボットの異なる視線からAIロボットの隠された秘密を探っていく本作は、
SFが好きな方が好きな方にはもちろん、ヒューマンドラマが好きな方にもオススメできる作品なのではないでしょうか!
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コゴナダ監督×坂本龍一×Aska Matsumiyaの融合作品
監督・脚本を務めるのは初の長編作品『コロンバス』で一躍有名になったコゴナダ監督です。
『コロンバス』は小津安二郎へのオマージュを込めたことでも話題になりましたが、今回の『アフター・ヤン』ではオリジナルテーマを坂本龍一が手掛けます。
「初めてRyuichiの音楽を映像と合わせて聴いた時、とても感動しました」と音楽を担当したAska Matsumiyaもコメントをしています。
コゴナダ監督が仕掛ける映像美×日本の音楽家たちの融合がとても楽しみな作品です!
『アフター・ヤン』(2022年) あらすじ
登場人物は、画像左から、ジェイク(コリン・ファレル) とその妻キーラ(ジョディ・ターナー=スミス)。
2人の養女である娘のミカ(マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ)。
そして、人型AIロボットのヤン(ジャスティン・H・ミン)。
本作は人間の家族と一緒に暮らしていたAIロボットのヤンが、ある日突然故障してしまうところから始まります。
ヤンを治すことは絶望的と思われましたが、父親であるジェイクはヤンの体内にあるものを発見します。
それはロボットAIに備え付けられた動画が撮影できる特殊なパーツでした。
手がかりを探そうとヤンが撮影していた動画を見ると・・・。
そこには家族の誰も知らなかったヤンの記憶(メモリー)と、謎の女性エイダ(ヘイリー・ルー・リチャードソン)の姿が記録されているのでした。
ロボットが人間と過ごした温かい日々の記憶を辿る、切なくも愛おしいヒューマンドラマです。
コリン・ファレル出演!個性派揃いのキャスト紹介
ジェイク(コリン・ファレル)
茶葉を売る古風なビジネスを生業とし、家族と暮らすジェイク役はコリン・ファレル。
数々のヒット作に相次いで出演し、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(22)ではバッドマンの敵”ペンギン役”を演じ、その別人のようなビジュアルも話題になりました。
●コリン・ファレル(Colin Farrell)
誕生日:1976年5月31日生まれ
星座:ふたご座
身長:178㎝
出身:アイルランド
▶おすすめの代表作品
※1990年のリメイク版だが、新たなキャストで新鮮な伝説のSF映画です。
キーラ(ジョディ・ターナー=スミス)
ジェイクの妻。
モデルやMV出演をメインに活動しつつ、エル・ファニング主演の『ネオン・デーモン』(16)などに出演。
映画出演数はまだ少ない女優さんなので、その演技にも注目です。
ヤン(ジャスティン・H・ミン)
物語の要とも言える人型のAIロボット。
演じるのは元ジャーナリスト、写真家としての活動経験もある韓国系アメリカ人2世のジャスティン・H・ミン。
ミカ(マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ)
ジェイクとキーラの娘(養女)。
歌手活動もしており、L.A.ギャラクシーの試合における国歌斉唱の動画で注目をされました。
語学堪能でピアノ、バイオリン、ギター、ウクレレを演奏する多才な少女だそう。
エイダ(ヘイリー・ルー・リチャードソン)
ヤンが出会う謎の女性。
コゴナダ監督の前作『コロンバス』(17)で主演を努めたヘイリー・ルー・リチャードソンが再び起用されています。
ヤンの記憶に残されていた秘密の重要なカギを握る女性を演じています。
●ヘイリー・ルー・リチャードソン(Haley Lu Richardson)
誕生日:1995年3月7日生まれ
星座:うお座
身長:157㎝
出身:アメリカ・アリゾナ州
▶おすすめの代表作品
AIロボットが残した、愛おしい秘密とは
家族写真の撮影中に、突如動かなくなってしまうAIロボットのヤン。
そんなヤンの何とも言えない表情から予告が始まり、家族4人(ヤンを含む)と、謎の女性エイダがメインで登場します。
娘のミカがシリアルを作るシーンではヤン目線からのアングルと思われるものも含まれていて、自分がロボットになったかのような気持ちになります。笑
日常の風景や人物の撮り方がとても美しく、それでいてリアルさも感じられる映像はコゴナダ監督ワールド炸裂!という感じです!
公式サイトで日本版のポスタービジュアルも解禁!
公式サイトでは場面写真なども見ることができます。
ポスタービジュアルの「ありがとう、お兄ちゃん」というキャッチコピーは、ヤンが本当に家族の一員として過ごしていたことを示唆している気がしますよね。
また映画名である「アフター・ヤン」を直訳すると、 “ヤンの終了後”と訳せます。
(After~は、~の後で、~の終了後でという使い方ができます)
この映画タイトルがストーリーとどう繋がってくるのかも個人的には気になるところです!
まとめ
「ロボットに感情は宿るのか」
「人間とロボットの間に絆はできるのか」
そんな永遠のSFテーマをダイレクトに考えさせられる本作。
もしかしたらこの映画でその答えが見つかるかもしれないので、公開日に観に行きたいと思っています!
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《ライター:ほのか》
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