
『HERE 時を越えて』は、2025年4月4日公開の、ロバート・ゼメキス監督の最新作。
ゼメキス監督と言えば、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズが有名ですが、今作はこれまでと全く違ったアプローチで「時」を描いているのが革新的。
ラストは心打たれること間違いなし!
最高の感動作『HERE 時を越えて』を徹底解説していきます。
(冒頭画像:https://x.com/CINRANET/)
あらすじ:「ここ」に生きる、家族の物語

ここは、地球上のとある地点。
生命が誕生して幾億年、恐竜が闊歩し、氷河期が訪れ、オークの木が育ち…
やがて人間が住まうまで、たくさんのドラマが繰り広げられてきた。
1945年、ある夫婦がこの土地の家で暮らし始め、息子のリチャード(トム・ハンクス)が生まれる。
成長するにつれ、アーティストを夢見るようになったリチャード。
高校時代に出会ったマーガレット(ロビン・ライト)と恋に落ちたその先に、思わぬ人生が待ち受けていた…。
●トム・ハンクス(Tom Hanks)
誕生日:1956年7月9日生まれ
星座:かに座
身長:183㎝
出身:アメリカ・カリフォルニア州
▶おすすめの代表作品
魅力①:ありそうでなかった、新たな映像体験!

本作についてまず特筆すべきは、「定点カメラを使って映像を見せていく」という手法でしょう。
そこまで特殊な手法かな?と思うかもしれません。
本作では、地球上を恐竜が闊歩していた時代から現代に至るまで、同じ地点に流れる「時」を縦横無尽に描いているからワクワクするのです!
固定された視点のなかで、めくるめく時の流れが展開していき、映像技術の高さに唸らされるだけでなく…
主人公・リチャードの成長を通じて、まるで一生を生きた気分になれるから不思議。
「時」を描くという意味では、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に通ずるものがありますよね。
また、定点カメラを通して「ここ」に流れる「時」を映し出す点で、本作の主人公は「土地」だと言えるかもしれません。
ゼメキス監督は、「ここ」に流れる別々の時を切り取って1画面で描くという斬新な演出もやってのけました。
視点が限られているにも関わらず、ダイナミックな映像体験ができますよ。
驚き!二人のあの名優が若返る!

家族のドラマを描くとなると、大事になるのは子役から青年役、大人役までのキャスティング。
本作では、俳優を若返らせることでその問題を一気に解決してしまいました!
どういうことかというと…
主役のトム・ハンクス、そして妻役のロビン・ライトが、10〜70代までを1人で演じたのです。

これが、見ていて全く違和感がないから驚き!
最新のVFX技術の恩恵はもちろん、俳優本人たちが「年齢に合わせた立ち振る舞い」を徹底研究したおかげでもあります。
俳優たちは何度も演技を修正しながら、年齢に合わせた理想の役作りをしていったようです。
●ロビン・ライト(Robin Wright)
誕生日:1966年4月8日生まれ
身長:168㎝
出身:アメリカ・テキサス州
▶おすすめの代表作品(管理人選)
魅力②:心に刺さる物語!ままならない人生も悪くない

本作には、幾世代もの家族が登場します。
その中でも主軸となるのが、ハンクス演じるリチャード。
彼はアーティストになることを夢見ていたのですが…
思いがけず恋に落ちたことで、夢をそっとしまい込んでしまいます。
やがて結婚、子供もでき、思い通りにならないこともたくさん。
リチャードの妻・マーガレットが50歳の誕生日を祝うシーンでは、人生に後悔を抱える人にグサッと刺さる展開も。

皆さんも、リチャードやマーガレットのように想像しなかった人生の転機に出会ったことがあるでしょう。
もしくは人生に対して、「こんなつもりじゃなかった、私にはこんな可能性だってあった」と感じることはありませんか?
しかし本作は、そんな人生のままならなさをそっと包み込んでくれます。
ラストに用意された仕掛けを目の当たりにした後は、「今、ここに生きること」の素晴らしさが分かるはずです。
まとめ:ぜひ『フォレスト・ガンプ』も!

『HERE 時を越えて』の製作陣、俳優陣を見ると、ある作品を思い出しませんか?
そう、本作は、『フォレスト・ガンプ 一期一会』のチームが再結集していているのです。
両作のテーマ性は似ているところもあり、『フォレスト・ガンプ』好きであれば、本作もきっとお気に入りの一作になるはず!
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ウェス・アンダーソン作品の世界観が大好き!ライターの「もな」です。
映画にどハマりしたのは、小学生の頃に『ロード・オブ・ザ・リング』を観てから。
それからというもの、映画は私の人生にとって欠かせないもので、大学では映画学を専攻しました。
私の書く記事が、誰かと素敵な映画との出会いの場になったら嬉しいです。
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