実話映画大好きなライターsanaが今回ご紹介するのは、ジョニー・デップ完全復帰作ともいわれる2024年公開の映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』(原題:Jeanne du Barry)。
18世紀のフランスを舞台に、59年にわたって在位した国王ルイ15世の最後の愛人デュ・バリー夫人こと「ジャンヌ・デュ・バリー」の生涯を描いた作品です。
本国フランスでは大ヒットを記録し、第76回カンヌ国際映画祭ではオープニング作品として上映されました。
労働者階級の庶民が国王の愛人になることがタブーとされていたこの時代、ルイ15世を虜にしたジャンヌ・デュ・バリーとはどのような人物だったのか・・・。
作品紹介に加え、デュ・バリー夫人を演じた主演のマイウェンについてもご紹介します。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
(冒頭画像:引用https://twitter.com/dubarry_j/)
『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』:あらすじ
貧しい家庭の私生児として生まれたジャンヌ(マイウェン)は、たぐいまれな美しさと知性で貴族の男たちを魅了し、やがて社交界で注目を浴びるようになります。
一方、その頃のルイ15世は生きる活力を失っていました。
ベルサイユ宮殿でジャンヌを紹介されたルイ15世は、彼女が希望の光となり公妾(愛人)の座に就かせます。
しかし、労働者階級の庶民が国王の愛人になることはご法度。さらにマナーやルールを守らないジャンヌは宮廷内で嫌われものになっていきます。
王太子妃マリー・アントワネットも、そんな彼女に対して不快な気持ちを抱いていました・・・。
ジャンヌ・デュ・バリーとは?ルイ15世との出会いまで
本名マリ=ジャンヌ・べキュー(1743年8月19日-1793年12月8日)は、フランス・シャンパーニュ地方の貧しい家庭の私生児として誕生。
母は弟が幼い頃に駆け落ちし、ジャンヌは母が再婚する7歳まで祖母に育てられました。
その後、金融家だった継父のおかげで教育を受けられたジャンヌは、15歳で修道院の教育を終えると侍女となります。
しかし、素行上の問題で解雇され、娼婦同然の生活を送るように・・・。
そんな中、洋裁店のお針子として働き始めたジャンヌは、デュ・バリー子爵に囲われるようになります。
子爵が連れて来た貴族や学者を相手にベッドを共にしていくなかで社交界でも通用するほどの話術を身につけたジャンヌ。
1769年、運命的な出会いとなる国王ルイ15世を紹介されます。
「ジャンヌの虜になった」マイウェン監督の想いとは?
実はマイウェン監督には、ジャンヌに対して17年越しの想いがありました。
なぜ、デュ・バリー夫人を主人公に描いたのか、その理由は、ソフィア・コッポラ監督作の映画『マリー・アントワネット』がきっかけだったとインタビューで語られています。
スクリーンに映し出されたジャンヌに魅了され、強いつながりを感じたマイウェンは、瞬く間に虜になったといいます。
また、自身の人生と似ていることや自分の生き方を貫く姿、そしてこの時代に生きた彼女に恋をし、映画を撮りたいと思ったそうです。
監督・脚本、主演:マイウェンのプロフィール
1976年生まれ、フランス・パリ近郊レ・リラ出身の女優・映画監督・脚本家。2002年まで、マイウェン・ル・ベルコ名義で活動。
女優イジルド・ル・ベルコは妹にあたる。母は俳優のカトリーヌ・ベルコジャ。
1981年、5歳で映画デビュー。1991年、映画監督のリュック・ベッソンと出会い、活動を休業。
1993年、リュック・ベッソンとの間に娘が誕生。1994年、リュック・ベッソン監督作『レオン』にウィンウィン名で出演。
1997年、同監督作『フィフス・エレメント』では異星人のオペラ歌手役を演じた。
その後、リュック・ベッソンと破局、フランスに戻り女優業を再開、映画監督、制作も行うようになる。
2011年、監督・脚本を務めた『パリ警視庁:未成年保護部隊』が第64回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞。第37回セザール賞では、作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞にノミネートされる。
その後、2013年『愛の犯罪者 L’Amour est un crime parfait 』(別題『ラヴ・イズ・パーフェクト・クライム』)、2015年に『モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由 Mon Roi 』を発表している。
まとめ:本格復帰のジョニー・デップにも注目!
いかがでしたでしょうか。
撮影は、実際にジャンヌと国王ルイ15世が出会ったヴェルサイユ宮殿で行われ、衣装はシャネル(CHANEL)がデザインを担当し、見事にフランス宮廷を再現した本作。
18世紀最大のスキャンダラスな愛の行方はもちろん、元妻との裁判が2022年に終結し、本格復帰となったジョニー・デップ演じるルイ15世役にも注目したいですね。
《ライター:sanae》
毎週金曜日は映画館に出没する某新聞社エンタメニュースライター。
子供の頃から観た映画は数知れず、気になった作品はジャンル問わず鑑賞。
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