RBG死去!伝記映画『ビリーブ 未来への大逆転』、米女性最高裁判事の半生を描いた作品で偲ぶ!

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ルース・ベイダー・ギンズバーグ、頭文字を取り、RBGの愛称(以降、RBGおよびルースを使用)で親しまれるアメリカ最高裁判事が死去されました。

2020年9月18日。享年87歳でした。

性差別の撤廃を求め続けたリベラル派の代表的存在で、1993年に女性としては2番目の連邦最高裁判事に就任。

以降、27年間その座にありました。

ご冥福をお祈りします。

アメリカでは、特に女性や若い人にも人気があり、生存中にもかかわらず映画にもなったという存在。

邦題で『ビリーブ 未来への大逆転』、原題『On the Basis of Sex』で彼女を紹介したいと思います。

監督はミミ・レダー、主演は正義派の似合うフェリシティ・ジョーンズです。

●ミミ・レダー監督(Mimi Leder)

ミミ・レダー監督
https://variety.com/2023/tv/columns/

誕生日: 1952年1月26日生まれ

星座:みずがめ座

出身:アメリカ・ニューヨーク州

▶ミミ・レダー監督作品一覧

▶おすすめの監督作品

ディープ・インパクト(作品情報)

「性差によって差別されない社会」を目標

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Ruth Bader Ginsburg 引用:https://www.facebook.com/OnTheBasisofSex

邦題は情緒的ですが、原題『On the Basis of Sex』はしっかりとRBGの主張が映画タイトルとなっています。

直訳では「性に基づいて」ですが、実際は「not distinguished On the basis of Sex」

「性差によって差別されない」社会の実現が映画のテーマ。

今さらというのか、全然変わってないというのか是非、確認して下さい。

映画の背景は1970年頃。

わずか50年前とはいえ、最初、彼女が足を踏み入れた法曹界の現実は冒頭の画像の通りです。

「女はクレジットカードを持てない」というのが男女の性差別を象徴していた時代です。

女性というだけで、希望の弁護士職を断念

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ルースは貧しい家ながら猛勉強の結果、名門ハーバード大学の法科大学院に入学。

男性ばかりで女性はわずか数名でした。

優秀だったルースは、女性弁護士を目指しトップクラスの成績で卒業します。

しかし、いざ就職となると大学の成績は一切関係なく、そもそも女性弁護士を雇うところがありません。

彼女が仕方なく選んだのは、大学の教授職でした。

生徒に男女同権を説く一方で、法律の実務に就く夢をずっと持ち続けていました。

●フェリシティ・ジョーンズ(Felicity Jones)

誕生日:1983年10月17日生まれ

星座:てんびん座

身長:160㎝

出身:イギリス・ バーミンガム

▶フェリシティ・ジョーンズの出演映画一覧

▶おすすめの代表作品

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ビリーブ 未来への大逆転(予告編)

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー (予告編)

※「スター・ウォーズ」外伝。凛々しい真っすぐなフェリシティ・ジョーンズです。

夫の協力と理解、性差別との戦いを後押し

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ルースは大学時代に結婚、大学院に進学した頃には子供もいました。

特に長女のジェーン(ケイリー・スピーニー)は、RBGに反発する難しい年齢に。

夫マーチン(アーミー・ハマー)は法律事務所で働いていたのですが、途中でガンを患い彼女の苦労はピークに。

家庭と法律の勉強の両面で頑張っていた若い頃のRBGを見ることができます。

そんな折、最悪の危機を脱し復帰した夫から、ルースはある法的案件の相談を受けます。

もちろん、それは性差別の撤廃を大目標とするルースに大きな刺激を与えるためだったのです。

女性は家庭で介護を前提とした役割?

夫マーチンが投げた案件は、未婚の男性に母親介護のための所得控除が受けられないという事例でした。

これはまさに、当時の家庭内の女性と男性の役割を決めつけていたことが根本にあります。

つまり、身内介護の役割は仕事を持たずにいつも家にいる女性であり、男性が介護をすることを想定していなかったのです。

ルースは、すぐにこの案件に飛びつき訴訟に持ち込むことを決心します。

この訴訟をきっかけにして、男女差別が前提となる当時の多くの法律文章を徹底的に見直せると考えたのです。

男ばかりの裁判官、その中の口頭弁論

さあ、ここから映画的にはいよいよクライマックスへと。

勝負に出たRBGは、公民権運動家のドロシー・ケニヨン(キャシー・ベイツ)アメリカ自由人権協会(ACLU)の知恵と協力を得るために奔走。

その他、性差別に疑問をもつ人たちの協力を取り付け、いよいよ論争の舞台は法廷へと移ります。

根拠の組み立てを終え、いよいよRBGの出番となった時、RBGには最後の敵が待っていました。

それは、高等裁判所の男ばかりの裁判官たち。

何度となく経験してきた女性蔑視の視線と同じものを感じながら、実務経験のないRBGは口頭弁論をはじめるのでした…。

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まとめ~大統領権限と拮抗、最高裁判事~

RBGを取り上げた映画はもう一本あります。

こちらは、ドキュメンタリー映画です。こちらもぜひご覧になって下さい。

【YouTube:予告編】

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さて、2020年11月は米大統領選挙でした。

RBGは死亡する直前に、「私が最も強く願うことは、新大統領が就任するまで、後任を決めないことだ」と言い残したと言われています。

最高裁判事9人(リベラル派4人、保守派5人)のうち、RBG(リベラル派)が空席になるため最後に言い残した言葉です。

最高裁判事は大統領によって指名されるため、これまでのトランプ大統領の思想から保守派の判事を指名する公算が強いのです。

そうなるとリベラル派3人、保守派6人になり、バランスが崩れる(むしろ、アメリカの保守色が濃くなる)ことを危惧した発言と思われています。

彼女は、最後までアメリカの未来を心配していたのです。

参考:「米大統領選挙の深層(1);大統領選挙の本当の争点は最高裁の支配を巡る対立にある」

参考記事にもあるように、日本では最高裁判事の名前を知っている人は少ないですが、アメリカでは大統領権限と同様の権限と社会的影響のある「最高裁判事」なのです。

そんなRBGこと、ルース・ベイダー・ギンズバーグさん、安らかに!

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