アンチエイジングとは、本来の意味は「老化に伴う機能の低下」(エイジング)に抵抗する(アンチ)こと。
ちょっと悲壮感が漂っていますね。
アンチエイジングとは、「おだやかにゆったりした時間を持つこと」。
そんな気持ちで、アンチエイジングに悩まず受け止めることが実は最大の心構えなのです。
今から紹介する映画、『アデライン、100年目の恋』は、そんなアンチエイジングの処方箋を教えてくれる映画なのです。
(冒頭画像:引用https://www.facebook.com/AgeOfAdaline/)
100年かけて成就した、主人公の思いとは
この映画のタイトル、なんともロマンチックなタイトルですよね。
主人公アデラインが、100年間を経てひとつの恋をを成就していくストーリーなのですが、ラブストーリーとしても期待を裏切りません。
しかし、一方で、この恋物語には「世にも恐ろしいブラックユーモア」が仕込まれていたのです。
もし「アンチエイジング」の力を得てしまったら…
主人公アデラインを演じるのは、モデル張りの容姿のブレイク・ライヴリーです。
テレビドラマ「ゴシップガール」で文字通り「ブレイク」して以降、映画でも活躍中。
今作では、モデル顔負けの彼女を使った演出が多くあり、ブレイク・ライヴリーファンには楽しめる映画です。
というのも、「100年」経過してもまったく老いることのない「アンチエイジング能力」を得てしまった主人公の話なので、登場するアデラインはその美貌をなんと100年間、流行ファッションとともに現在に蘇らせてくれるからです。
いったい、どういうことでしょうか?
(あらすじに、少しネタバレあり)
●ブレイク・ライヴリー(Blake Lively)
誕生日:1987年8月25日生まれ
星座:おとめ座
身長:178㎝
出身:アメリカ・カリフォルニア
▶おすすめの代表作品
アデライン、100年目の恋(予告編:Amazon) (楽天)
※う~ん!と、最後まで唸らせてくれるサスペンス映画です。
参考記事:『シンプル・フェイバー』意味に仕込んだ、計算づくめのミステリー!
『アデライン、100年目の恋』:あらすじ
物語は、アデラインが29歳の時に遭遇した不幸な事故から始まります。
この事故で彼女は一命をとりとめるものの、生きる人すべての憧れ「老化しない体」を得てしまったのです。
なんともおとぎ話仕立てですが、意外とこの設定が観る人を映画にしっかり引き込んでくれます。
さぞかし楽しい日々を過ごすかと思いきや、想像に反して、なんとアデラインは世間の人たちを遠ざけてしまうという憂鬱な毎日だったのです。
事故から数年経過した時、アデラインの周囲では彼女が思いもしなかったことが起こり始めるのでした。
憧れのアンチエイジングが、まさか憂鬱な日々に
ひとつは、実年齢と周囲から見た時のギャップです。
当然ですよね。
29歳で成長(老化?)の止まったままの体となり、アデラインは周囲からはうらやましくも時に嫉妬心をもって見られることに。
一見、嬉しいことでもあるようですが、アデラインが一番困ったのは、年齢を偽っているに違いないと言われ出したことです。
当局からも不審者としてマークされることにもなり、アデラインは次第に世間とのつながりを絶つことに。
そして、名前も「ジェニー」という偽名を使い一人暮らしを始めるのでした。
恋人とも、同じ時間を共有できない苦しみ
世間と付き合いのないアデラインの日々は、悲しいものでした。
友達も恋人もいません。
もちろん、美貌の彼女を周囲の男たちは放っておくわけがなく、アデラインに声をかける男性はたくさんいました。
過去には、付き合っていた男性もいたようです。
しかし、彼女と付き合いだしたが最後、自分はまったく老いないのに相手の男性はどんどん老けていくことを身に染みて知っているのです。
流れる時間を、同じように相手と共有できない苦しみは彼女が一番知っていたのです。
愛犬が必ず先に死ぬように、通り過ぎる人たち
あれから時間は流れ、彼女の年齢も100年が過ぎようとしています。
犬を飼って気分を紛らわせてきたアデラインですが、もう何匹、愛犬に先立たれてしまったことでしょう。
辛い毎日を過ごす彼女には、一人だけ不老不死の秘密を打ち明けた女性がいます。
結婚していた彼女、夫とは死別していましたが娘が一人いたのです。
しかし、相談相手の娘もすでに70歳。
老婆となった娘と抱き合い、悲しみに暮れるアデラインとのツーショットは表現のしようがありません。
■「アンチエイジング」参考本
※人生100年時代とも言われるように、人類はかつてないほど長生きするようになった。だが、より良く生きるようになったかといえば、そうとはいえない。(中略)いくつになっても、若い体や心のままで生きることができて、刻々と過ぎる時間を気に病まずに、何度でも再挑戦できるとしたら、あなたの人生はどう変わるだろうか?【引用:Amazon】
アデラインの心を、再び揺り動かしたのは?
そんなアデラインではあったのですが、再び彼女の心を揺り動かす男性が現れます。
名前は、エリス(ミキール・ハースマン)。
アデラインの秘密を知らず、猛烈にアプローチをされ、ある日エリスの両親に会うことになります。
軽い気持ちでエリスの実家を訪れたアデライン、両親には「ジェニー」として紹介。
温かく彼女を迎えてくれたのですが、父親ウィリアム(ハリソン・フォード)はジェニーを見てフッと怪訝な表情をしたのです。
初対面のはずが、息子が紹介してくれた{ジェニー」に、ウィリアムスには遠い記憶が…。
しかも、別の名前で。
「そんなハズはない!」と、必死に否定するも…
ウィリアムスの頭から離れないその名前は「アデライン」。
二人きりになった時、ウィリアムスは思い切って名前を読んでみるのでした。
いや、そんなはずはない。あれはもう何十年も昔の話のはず。
ウィリアムス以上にハッとしたのは、本名を呼ばれたアデラインの方でした。
すっかり年老いた男性でしたが、彼が何に驚いているかを察したのです。
アデラインは、思わずその場から一目散に逃げだしたのです。
まとめ~おとぎ話から目が覚めると~
これは、おとぎ話です。
でも、おとぎ話からハッと目が覚めた時、「究極のアンチエイジング」がいかに残酷かにきっと気付くことになるでしょう。
アデラインが、今後どうなっていくのか。
同時に、恋人エリスはアデラインの秘密に気付いたのでしょうか。
早く、アデラインのアンチエイジングの呪縛が解けて「普通に年を重ねる」女性に戻るといいですね!
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