現在、映画宣伝会社に勤めながら、映画ライターとしても活動するanzu流の映画の探し方や洋画の楽しみ方を徹底解説。
ここ数年で、NetflixやAmazonPrime、Disney +と言ったサブスクリプションが充実している中、SNSなどで流行の作品は分かるものの、膨大な作品数から自分の“好きな作品”に出会うのはなかなか難しい時代です。
しかし、一方で映画が今まで以上に身近な存在になっているのも事実です。
これまで約1400本以上の映画を鑑賞してきた筆者が、自分の好きな映画と出会う方法や洋画の楽しみ方を解説してみたいと思います。
この機会を持って、映画ライターanzuの頭の中の一部をお見せしたいと思います。
《目次:anzu流の「好きな映画」》
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1.流行に流されない自分の“好きな映画”の探し方
●映画は監督で選ぶと面白い〜初級編〜
一番初めに伝えたかったことは、本を作者で選ぶように、映画を監督で選べるようになると自分好みの映画が見つかるということ。
皆さんは観る映画を決める時、どのようなきっかけが多いですか?
予測するに、世間が注目しているから、予告編が面白そうだったから、人から勧められたから、SNSで流行っているからなど、受動的に選ぶことが多いのではないかと考えます。
能動的に探すとしたら、好きな俳優さんが出演していることがきっかけになることが多いかもしれません。
筆者も例にあげたような方法で映画を観ることも多いですが、“必ず”監督は調べています。
何故なら、その一歩を踏み込むだけで、映画の面白さが何倍も広がるんです。
監督まで意識していなかった高校生の頃、好きな俳優さんが出演している映画を片っ端から鑑賞している時期もありました。
しかし、意外と自分が好きな作品には出会えず、歯痒い思いをしていたのを覚えています。
もし同じような思いをしている方がいたら、一つ好きな映画を思い浮かべてみてください。
そして、その監督の映画作品から“自分で選んで”鑑賞してみてほしいです。
きっと好きな作品との共通点が見つかり、自分好みの映画を探せる第一歩になるはずです。
●たまには、検索方法を少し変えてみる〜上級編〜
映画好きの方からしたら、監督で選ぶなんて当たり前だと思っている方もいるかもしれません。
そういった方にオススメしたいのは、検索方法をいつもと少し変えるということ。
私が大学生の頃にハマっていたのは、“国で映画作品を選ぶ”という方法です。
日本では、映画といえばアメリカ、つまりハリウッド映画が主流です。
しかし、エネルギッシュなスペイン映画や静謐な北欧映画など、世界中には素晴らしい映画が次々と生まれています。
国で選ぶにしても作品数は多いので、その国の代表作を検索して観てみるのも良いと思います。
あとは、Filmarksというアプリだと、国の映画作品を一覧で観ることができます。
是非自分の感性と合う国を見つけてみてください。
映画ライターanzuのオススメな異国映画も厳選して紹介します。
■オススメ映画■
・『海辺のポーリーヌ』(フランス)
・『バーフバリ』(インド)
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2.映画ライターanzu流の映画の楽しみ方
●映画は3つのジャンルに分けて観る
私の頭の中を分析してみると、映画のジャンルは「娯楽、教養、芸術」の3つに分けています。
中学生の頃までは、「映画=娯楽」としてしか考えていませんでした。
しかし、映画は本と同じように「教養」を身に付けられるし、美術館のように「芸術」を楽しむことも出来ると気が付いてから世界が広がりました。
【教養としての映画】
例えば、「教養」でいうと『ロミオとジュリエット』(68)や『十二夜』(96)、『真夏の夜の夢』(99)など、シェイクスピアの作品をいくつか鑑賞すると、今まで名前だけ知っているような存在だったシェイクスピアについて少し語れるようになります。
私の場合は、「華麗なるギャツビー」や「高慢と偏見」など、映画から文学を知りました。
それをきっかけに本を読んだり、調べたりすることは「教養」に繋がるのではないかと考えています。
華麗なるギャツビー (角川文庫) (フィツジェラルド) 高慢と偏見 (中公文庫)(ジェイン・オースティン)
【芸術としての映画】
元々写真家だったショーン・エリス監督の『フローズン・タイム』(06)は、私の中では「芸術」にジャンル分けされます。
スチールカメラマンとしてキャリアを積んできた監督の映画は一味違っていて、どの描写を切り取ってもファッション雑誌のように映ります。
他にも歴史的に名を残す天才バイオリニスト『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』(13)では、現在注目されているバイオリニストのデイヴィッド・ギャレットが主演を演じていて、彼の演奏を存分に楽しむことが出来ます。
無彩色な世界でシュールな作品を撮るロイ・アンダーソン監督や、華やかな原色で描くペドロ・アルモドバル監督の映像も「芸術」にジャンル分けすると、世界の美術館に飛び立ったような気分になれます。
「教養」や「芸術」以外にも、自分好みのジャンルを見つけてみると映画の幅が広がるかもしれません。
●同じ題材の作品を比較して観る
映画ライターanzuの楽しみ方の一つとして、同じ題材の作品があったら立て続けに観ること。
何故ならば、比較することで作品の奥深さや新たな発見があることが多いからです。
例えば、ベトナム戦争を題材にした映画も比較して鑑賞すると興味深かったです。
『ディア・ハンター』(78)や『フルメタル・ジャケット』(87)といった名作から、最近上映した『ラスト・フル・メジャー』(19)など、戦争の惨さを訴えかけていますが、全て違った視点から描かれています。
ディア・ハンター(予告編) フルメタル・ジャケット(予告編) ラスト・フル・メジャー(予告編)
他にも、スタンリー・キューブリック監督の「ロリータ」(62)とエイドリアン・ライン監督の「ロリータ」(97)だと、妖艶な少女ロリータの描き方が全く違います。
好きな作品に出会ったら、過去に同じ題材の作品がないか探してみると面白いかもしれません。
まとめ
映画ライターanzu流の映画の選び方や方法をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
映画を好きになった当初の私に伝えたいことは何かなと考えて書かせて頂きました。
普段何気なく頭で考えていることを言葉にしただけなのですが、一人でもこの文章を読んで自分好みの映画に出会えたら心から嬉しく思います。
《ライター紹介:anzu》
大学生時代にフランス文学を専攻していたこともあり、ヨーロッパ映画に惹かれる傾向にあります。
映像や台詞、音楽のときめき、ホラーやサスペンスのような怖さの驚き等、ドキドキする作品がたまらなく好きです。
今まで観てきた映画の数は1400本を越え、今も更新中です。
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