ろう者家族を支える少女『コーダ あいのうた』、あらすじ・キャストでたどる希望の青春映画

コーダ愛のうた
『コーダ あいのうた』主演:エミリア・ジョーンズ

2022年に公開され、現在アマゾンプライムビデオでも配信中のヒューマンドラマ映画コーダ あいのうた』(原題:CODA)』。

家族の中でたった一人だけの健聴者であり、歌うことが大好きな女子高生ルビーとその家族を描いた物語です。

観ているだけでハッピーと勇気をもらえる本作の見どころやキャストなど、本作をもっと楽しめる魅力をお届けいたします。

『コーダ あいのうた』:作品情報

映画タイトルコーダ あいのうた
原題CODA
監督シアン・ヘダー
出演エミリア・ジョーンズ、トロイ・コッツァー、マーリー・マトリン、ダニエル・デュラント、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、エウヘニオ・デルベス他
公開日2022年 【YouTube:予告編】

●シアン・ヘダー監督(Sian Heder)

シアン・ヘダー監督
https://www.vogue.co.jp/celebrity/article/

誕生日:1977年6月23日生まれ

星座:かに座

出身:アメリカ・マサチューセッツ州

▶おすめの代表作品

コーダ あいのうた(作品情報)

※第94回アカデミー賞で作品賞、助演男優賞、脚色賞を見事受賞しています。

▶Amazonプライム会員:特典(動画・ミュージック・本・ライブ・DVD他)

ろう者の家族を支える、歌が大好きな女子高生:あらすじ

コーダ,あいのうた
左から、主人公ルビー、父フランク、母ジャッキー (https://gaga.ne.jp/coda/

マサチューセッツ州の海辺の田舎町に住む、ろう者(聴覚障害者のこと)の父・母・兄の通訳係となって、漁業と学業を両立させる女子高生の主人公ルビー(エミリア・ジョーンズ)

ろう者であっても陽気な父フランクや明るく美しい母ジャッキー、仕事熱心なプレイボーイの兄レオたちは、耳が聞こえないことで周囲から奇怪な目で見られても気にせずに、力強く生きる賑やかな家族です。

家族の中で唯一健聴者であり、懸命にサポートし続けながら大好きな歌うことや音楽を生き甲斐にしていたルビーは、新学期を迎えると、密かに思いを寄せていたマイルズがいる合唱部に入ることに。

しかしルビーは、「喋り方が変」とからかわれた過去もあり、人前で歌うことや人付き合いが苦手な面もありました。

そんな中、熱いハートを持つ個性的なV先生はルビーの才能を見い出し、トラウマを払拭するために徹底的に指導を続け、ルビーとマイルズを組ませると発表会に向けての練習を開始します。

一方、漁港では政府の介入によって魚の値段が急落。

父フランキーやレオを始めとした漁師たちの不満は募る一方で、ロッシ家は自ら魚を売りさばくために新たな漁師協同組合を立ち上げます。

やがて家族をサポートするルビーの負担も大きくなり、進路への悩みにも立たされるルビーですが…。

キャストは実際のろう者を起用、リアルさを追求

コーダ あいのうた
https://twitter.com/coda202201/

漁港を舞台に、家族の中で一人だけ耳が聞こえる健聴者で、歌うことが大好きなルビーの生きる姿を描いた『コーダ あいのうた』

(『コーダ』とは、Children Of Deaf Adults聞こえない両親を持つ子供の頭文字語。)

物語は海に響き渡るルビーのみずみずしくも生き生きとした歌声で始まり、美しい港町の風景から始まります。

筆者はこのシーンだけでいきなりガッツリと心を掴まれ、一気に『コーダ』の世界観に引き込まれてしまうほどでした。

健聴者であり、家族の通訳を任されているルビーは早朝から漁業の手伝いと学業をこなす女子高生の設定なので、一見すると重苦しい家庭環境を思い浮かべますが、両親も兄もとても陽気で強気

両親は今現在もラブラブで、兄もプレイボーイ。

自分の意見ははっきりと言うし、ろう者だからと邪険に扱う周囲にも決して屈しません。

そのおかげか、見ているこちらとしては気楽に受け取ることが出来て、むしろ普通の家族よりも賑やかでその姿には勇気すら貰えるほど。

こんな家族がいたらお友達になりたい!と思わされるくらい魅力的な家族です。

コーダ あいのうた
兄レオ(ダニエル・デュラント)https://twitter.com/coda202201

そんな魅力溢れるロッシ家のろう者である父役がトロイ・コッツァー、母役をマーリー・マトリン、兄役をダニエル・デュラントが演じています。

この3名の役者は実際にろう者であり、監督の「耳の聞こえるスターではなく、真実味のある役者を雇いたかった。」というこだわりのもとにキャスティングされました。

本編を観れば間違いなくそのリアリティさや真実味が画面を通してこちらに伝わり、監督の言葉の意味を強烈に理解出来るかと思います。

父役のトロイ・コッツァーはこの作品でろう者俳優としてはアカデミー史上初めての助演男優賞を獲得し、その演技力や存在感が絶賛されました。

ルビーの進路選択、クライマックスに心震える

コーダ あいのうた
https://twitter.com/coda202201/

合唱部に入部し、のちに名門音楽大学への進学という選択肢を勧められることになるルビー。

進学するということは、ろう者の家族の元から離れるという現実を選ぶことになり、ルビーはその現実に苦悩してしまいます。

ここからが『コーダ』の最大の魅力溢れるシーンが続々登場し、夢を選ぶか家族を選ぶか、という苦境から感動のクライマックスとへ突入します。

ネタバレになるためここからの物語については触れませんが、合唱部のコンサートシーンは筆者的にとても注目してほしいポイント。

耳の聞こえない者の世界聞こえる者の世界がハッキリと描かれており、ろう者の「世界」が演出として表現されているのです。

ルビーの家族はルビーの歌が上手なのかも下手なのかも分かりません。

コンサートを見に来ている周りの客の反応を見て、ようやく両親はルビーの歌声がどのようなものかを知ることになります。

この映画だからこそ表現出来るコンサートシーンを観る時は、をすませながら観てみてください。

また、ラストではルビーがとある手話でとある言葉を表現するのですが、このシーンも非常にインパクト大!

意味が分かればさらに感動すること間違いなしなので、映画が終わったら調べてみるとより一層『コーダ』の世界の虜になるはずです。

ルビー役「エミリア・ジョーンズ」の魅力

エミリア・ジョーンズ
https://twitter.com/coda202201/ 【YouTube:予告編】

健聴者のルビーを演じたエミリア・ジョーンズは、映画『ブリムストーン』やNetflixドラマ『ロック&キー』などに出演している今をときめく若手女優。

この映画に出演するまで手話に触れたことがなかったというエミリアですが、9ヶ月をかけて手話を取得

撮影地でも特訓に特訓を重ねて撮影に挑んだとのことで、とても大変だったと語っています。

しかし、手話はエモーショナルで美しいと感じており、簡単なコミュニケーションを取れるまでにマスターした様子。

撮影を開始した時点でキャストともすぐに打ち解けることが出来たのだとか。

さらに驚かされるのはその歌唱力

エミリア演じるルビーの歌声で物語が幕開けし、劇中でも数々の歌を美しく伸びやかな歌声と共に披露しました。

エミリア名義のアルバムを出してほしい!と思わず願った方も多いのではないでしょうか。

『コーダ あいのうた』は、劇中での楽曲を楽しめるサウンドトラックも発売されています。

是非とも映画と共にサントラもチェックしてみると楽しさが広がるかもしれません。

(ちなみに筆者のオススメ曲は『Beyond The Shore』です。)

『コーダ あいのうた』オリジナル・サウンドトラック 

●エミリア・ジョーンズ(Emilia Jones)

誕生日:2002年2月23日生まれ

星座:うお座

身長:168cm

出身:イギリス・イングランド・ ロンドン

▶おすめの代表作品

コーダ あいのうた(作品情報)

プリムストーン(作品情報) 

▶Amazonプライム会員:特典(動画・ミュージック・本・ライブ・DVD他)

まとめ

コーダ,エミリア・ジョンソン
https://www.facebook.com/appletv/

ろう者の家族と彼らをサポートする女子高生を明るく描き、希望と勇気を与えてくれる『コーダ あいのうた』

主人公のルビーはもちろん、家族や彼女の周囲のひとりひとりもとても個性豊かで魅力的

これまで通訳者として、そして自分自身を抑えて大人のように生きていたルビーがどんな人生を選ぶのか、是非注目してみてください!

■こな本も読んでみたい【管理人・選】

「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」

※「誰もが生きやすい世界は、いろんな境界線が混ざり合った世界だと思う」耳の聴こえない両親から生まれた子供=「CODA」の著者が書く感涙の実録ノンフィクション!

※…けれど、忘れないでほしい。障害者は別世界の人間ではない。ぼくら健常者と同じ世界に生き、同じように笑い、怒り、哀しむ、ぼくらの隣人なのだ。ただし、ぼく自身がそう考えられるようになったのは、大人になってからだった。幼少期の頃のぼくは、障害者、特にろう者のことを嫌っていた…【引用:Amazon】

著者:五十嵐 大

※1983年、宮城県出身。高校卒業後、飲食店スタッフや販売員のアルバイトを経て、編集・ライター業界へ。2015年よりフリーライターに。自らの生い立ちを活かし、社会的マイノリティに焦点を当てた取材、インタビューを中心に活動する。

《ライター:Yuuri》

エマ・ストーン,ラ・ラ・ランド,映画の風道
https://www.facebook.com/LaLaLand

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アクション映画を好み、エマ・ストーンとクリステン・スチュワートをこよなく推してます。

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