こんにちは!ライターのすどうゆきです。
今回は※U-NEXT独占配信のドキュメンタリー映画『COLA WARS/コカ・コーラvs.ペプシ』をご紹介します!
1980年代から1990年代、伝統とオリジナルの絶対王者コカ・コーラ社、そして新時代を切り開く挑戦者ペプシコ社というコーラ飲料の二大巨頭による、シェアトップを懸けた戦いが繰り広げられていた…
両者の広告戦略がぶつかり合うワールドワイドなバトル…マーケティングに携わる方は必見です!
(冒頭画像:引用https://www.unext.co.jp/ja/press-room/)
↑ちなみに筆者はコカ・コーラ派です。理由はロゴが好きだから。
業界首位コカ・コーラ VS ペプシの反撃作戦とは?
コカ・コーラは1886年5月8日、ジョージア州アトランタで誕生して以来、炭酸飲料シェアは常にトップクラスをキープ。
街に出ればコカ・コーラの広告はそこかしこで見つけることができる上、商品が映画やTVに映ることも多いので、その認知度は非常に高いのです。
当時業界二番手、三番手のような立ち位置にあった、ペプシコがコカ・コーラの座を狙う挑戦に名乗りをあげます。
その一騎打ちのセッティングとなった作戦、その名も「ペプシチャレンジ」!
ペプシコの消費者テスト、結果は「味ではペプシが勝る」⁉
「ペプシ・チャレンジ」は、1980年代にペプシコ社が展開した、コカ・コーラとの味の比較テストキャンペーンでした。
その内容は、消費者に名前を伏せて、ペプシコーラとコカ・コーラの味を飲み比べてもらい、好みの飲み物を選んでもらうというもの。
結果は、まさかの「味ではペプシが勝る」?!というものでした。
このような宣伝方法は、多くの消費者にとって新鮮で斬新なものであり、ペプシコーラに新たな支持層をもたらしただけでなく、ペプシコーラが勝つ結果が出ることが多かったため、ペプシコにとって大きな追い風をもたらしたのです。
また、このキャンペーンは、広告史上において、消費者の意見を直接反映する取り組みとして評価されています。
ペプシチャレンジによる戦いの狼煙を上げたペプシコ…このまま打倒コカ・コーラとなるか?
両者一歩も譲らぬ戦い、舞台はついに宇宙へと…
ペプシチャレンジの成功により、ペプシ優勢に見えた戦況でしたが、ダイエットコーラの登場等でさらにリードを拡げるコカ・コーラ。
その熾烈な争いの場はついに成層圏にまで到達します。
当時は宇宙開発絶頂期。
コカ・コーラ社が宇宙で炭酸飲料を飲めるか試験をする許可を得たという情報をキャッチしたペプシはその試験に相乗りすることに。
そして1985年、試験は実現するのですが、宇宙での戦いはドローに。
なぜかって?試験に立ち合った宇宙飛行士のコメントは「ぬるい炭酸飲料は全部まずい」。
飲み物を冷やせない宇宙空間で飲む炭酸飲料。そりゃあまずいですよね。
ペプシコの敏腕リーダー!ロジャー・エンリコの功績
その後もペプシは攻撃の手を緩めることなく、※ロジャー・エンリコ氏の社長就任後はまた一段階アクセルを踏むことになります。
手始めにCMにマイケルジャクソンらスターを起用することで、炭酸飲料業界のみならず、CM業界全体へ衝撃を与えます。
また“Generation Next”(「ペプシ・ジェネレーション」)のキャッチコピーのもと、「挑戦的」「若者向け」といった独自のブランドアイデンティティを確立。
そのことで、より若者層の支持を得ることができ、市場占有率を伸ばしていきました。
■※ロジャー・エンリコ氏が明かすマーケティングのすべて【管理人・選】
コーラ戦争に勝った!―ペプシ社長が明かすマーケティングのすべて (新潮文庫)
※1985年、コカ・コーラ社はアメリカそのものと言われた原液の調合を変更した。そして3カ月後、消費者の批難の嵐の中で、従来のものを再び市場に戻した。ビジネス史上に残るこの誤算は、ペプシが執拗に繰り拡げた挑戦がもたらしたと言われる。本書は、No.2のペプシがいかにしてNo.1になったか、消費者の心の掴み方、社員のやる気の引出し方を、ペプシ社長が詳細に明かすものである。【引用:Amazon】
※Amazon.co.jpで使えるギフトカードです。数億種の商品・サービスに利用できます。(ギフトカードなど、一部制限)ギフトボックスが付属します。有効期限は発行から10年です。
コカ・コーラの失策と、そこからの学び
その後もなんやかんやあり、コカ・コーラ社はなんとオリジナルのコーラを味を変更した、「ニュー・コーク」を発売。
甘さではペプシが勝るということで、ニューコークはペプシよりちょっと甘い味だったそうです。
しかし長年のコカ・コーラ支持者からは「味を戻せ」の反発の声が後を絶ちません。
実はコカ・コーラ支持者にとってはコーラはただのジュースではなかったのです。
彼らにとって、コーラを選ぶということは自らのアイデンティティの表現手段であり、何なら味が問題なのではなかったです。
当時コーラファンが共和党支持の州に多かったという地理的な側面を見ても、「伝統」「歴史」を重んじてきたコーラが突然路線変更、というのは彼らにとって拠り所を失うような感覚だったのではと推測できます。
コカ・コーラ社はニューコークの不振によって、自分たちが売り出す商品の本質的な価値に気づかされ、その後オリジナルの味を売り場に戻す選択をしたのでした。
まとめ:成功と失敗の背後
モノそのものではなく、それに結びつくイメージを業界でいち早く売り込もうとしたペプシコ。
そのイメージの価値に、皮肉にも失敗によって気づかされたコカ・コーラ。
イメージを重視して商品を選ぶというのは、現代の消費行動とも結びつく点ですが、実はコーラ戦争によって世界に広まったとは驚きでした。
コカ・コーラとペプシコの成功と失敗の背後にある事実から、市場競争の本質を浮き彫りする本作。
気になりましたら鑑賞してみてください。
■※配信は「U-NEXT」【管理人・選】
U-NEXTギフトコード 30日間見放題+1,200ポイント
※【U-NEXTの特長】作品ジャンル:[ビデオ]:洋画 | 邦画 | 海外ドラマ | 韓流・アジアドラマ | 国内ドラマ | アニメ | キッズ | ドキュメンタリー | 音楽・アイドル | バラエティ | その他♥[ブック]:雑誌 | マンガ | ラノベ | 書籍
【新作が豊富】話題の映画をブルーレイやDVDの発売と同時、あるいは先行配信にてお楽しみいただけます。また、テレビ放送中のドラマやアニメの見逃し配信など、新しい作品も豊富に取りそろえています。
《ライター:すどうゆき》 担当記事一覧はこちらへ→
●洋画好きのすどうです。英語が飛び交う環境で働くペーペー社会人。
映画鑑賞で英語上達を画策中。
※世界で最も影響力のある経営学者クレイトン・クリステンセンが、人がモノを買う行為そのもののメカニズムを解き明かす、予測可能で優れたイノベーションの創り方。【引用:Amazon】
記事へのご感想・関連情報・続報コメントお待ちしています!