人気の映画ジャンルとして、SFがあります。
そんなSF映画の中でも「宇宙」を舞台にした良作が、近年のハリウッドで多数制作されています。
そこで今回は、宇宙空間を漂う「宇宙船」を舞台に、設定やシチュエーションにこだわった3つの秀作映画、
1.『パッセンジャー』2.『ライフ』3.『ヴォイジャー』を紹介したいと思います。
(冒頭画像:引用https://www.facebook.com/VoyagersFilm/)
1.『パッセンジャー』のシチュエーション
冬眠ポッドが故障した、移民宇宙船で:あらすじ
20XX年。
地球ではない別の惑星で暮らすため、5000人の移民を乗せた宇宙船アヴァロン号。
ある日、冬眠ポッドで眠る乗客のうち、ジム(クリス・プラット)とオーロラ(ジェニファー・ローレンス)の二人だけが目覚めてしまいます。
目的の惑星に到着するまで、あと90年。
ポッドを直すことも出来ず、冬眠状態に戻れない二人は宇宙船で一生を過ごすことに。
そんな絶望的な状態の中、二人は互いに愛し合います。
ところが、宇宙船が故障していると分かり……。
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「宇宙にたった二人だけ」、極限状態のラブストーリー
本作はSF映画では珍しい純愛ラブストーリーとなっています。
宇宙を舞台にした壮大な物語とは異なり、男女の心情が繊細に描かれます。
さらに、周りには何もない閉鎖された宇宙船で登場するのは、おもに主人公の二人だけです。
宇宙で孤立した男女の恋愛を演じているのは、スター俳優のジェニファー・ローレンスとクリス・プラット。
登場人物を限定した密室劇のような要素があることで、極限の状態に置かれた男女の精神を際立たせることに成功しています。
また、終盤にはSF映画らしさのある迫力満点のCGを使った場面もあり、ハリウッドの最先端の映像を観たい人の期待にも応えています。
2.『ライフ』のシチュエーション
急成長する生命体、孤立する搭乗員たち:あらすじ
国際宇宙ステーションで任務をする6人の搭乗員は、火星で未知の生命体の採取に成功します。
ところが、実験の途中で生命体が驚きの速さで成長し、知能も得ていきます。
大型になった生命体に、搭乗員は次々と襲われ、混乱に陥ります。
さらに、地球への影響を恐れた本部が搭乗員の隔離を決めたため、救援も望めない状態に。
地球へ戻るため、搭乗員は謎の生命体と戦うことを決めます。
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世界各国から集まった、多様な俳優たち!
『ライフ』というタイトルのとおり、「生命」がテーマとなっている本作。
多種多様な生命を印象付けるように、世界各国から様々な人種の有名俳優が集まり、出演しています。
ジェイク・ギレンホール、レベッカ・ファーガソン、ライアン・レイノルズなどのスター俳優に加え、日本からは真田広之が参戦しています。
あらゆる姿に成長、変幻自在な生命体
本作は孤立した宇宙船に謎の生命体が現れ、搭乗員たちを次々と襲う映画『エイリアン』と似たSFスリラーとなっています。
『エイリアン』と違うのは、生命体が変幻自在に姿を変えるという点です。
最初はアメーバのように小さな生物だったものが、どんどんと変貌を遂げるため、得たいのしれない不気味な印象を助長させています。
3.『ヴォイジャー』のシチュエーション
新惑星へ脱出、人類の生き残り計画:あらすじ
地球は温暖化によって汚染が進んだため、新たな惑星への人類派遣計画が実行されることになりました。
それは、遺伝子工学によって生まれた30人の優秀な子供を、86年もの宇宙旅行を経て地球に代わる新たな惑星へと送り出すというものでした。
子供たちは教官であるリチャード(コリン・ファレル)の管理のもと、惑星を開拓する子孫を残すために従順に成長するはずでした。
ところが、出発から10年後。
子供から成長した若者たちは、規則で支配された毎日に疑問をもちます。
そんなある日、食後に飲まされていた青い液体が、欲望を抑制させる作用があることを知ります。
薬を飲むのをやめて本能に目覚めた若者たちは、反抗的になっていきます。
さらに、ある事件によって船内は混乱に陥り、理性を忘れた若者たちは互いに攻撃を始めます…。
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注目の若手俳優が、心理的な怖さを演じる!
『レディ・プレイヤー1』に主演したタイ・シェリダンが主人公を演じるほか、リリー=ローズ・デップ、フィオン・ホワイトヘッドら注目の若手俳優がそろっています。
さらに、教官役はコリン・ファレルが務めています。
また、『ダイバージェント』のニール・バーガーがメガホンをとりました。
宇宙船に隔離された若者、暴力化する集団
SFスリラーというとUFOやエイリアンが出てくる映画を想像しますが、本作ではそのどちらも出てきません。
出てくるのは、30人の若者たちです。
彼らは宇宙船に隔離され、様々な規制のある生活を送っていました。
その鬱屈から解放された時、従順だった若者たちは欲望の赴くままに行動を始め、暴力を振るいます。
さらに、集団の中からリーダーとなる支配者が生まれ、仲間たちを洗脳。
その果てに、戦争へと発展していきます。
隔離された集団の心理的な恐さを描いたという点で、この映画は今までにないものとなっています。
まとめ
宇宙を舞台にしたSF映画というと、壮大なスケールの超大作を想像しますが、今回取り上げた3つの映画は「宇宙船」という限られた場所を舞台にしています。
登場人物や場所を限定したり、シチュエーションにこだわることで、物語の面白さを盛り上げているといえます。
今後も、ハリウッドの最先端映像と今までにない設定を合わせた「宇宙が舞台のSF映画」が登場することを期待したいと思います。
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こんにちは!ライターの「げん」と申します。
映像が好きで、テレビドラマのプロットなどを書いていました。また、恋愛小説をファッション誌で連載したこともあります。これらの経験をもとに、映画を通して恋愛を学ぶ記事などを書いています。
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