《サントラを楽しむ!洋楽名曲7選:後半》
4.原題:God Help the Girl
『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』
あらすじ
スコットランド・グラスゴーのとある街で暮らす少女・イヴ(エミリー・ブラウニング)は、拒食症に悩まされ、長らく心療科病棟に入院していました。
そんなイヴの楽しみは、病院を抜け出してライブハウスに行くこと!
ある晩のライブハウスでギタリストのジェームズ(オリー・アレクサンデル)と出会ったイヴ。
さらに彼女はジェームズの音楽仲間・キャシー(ハンナ・マリー)を紹介され、2人の少女と1人の少年は共にセッションを楽しむようになります。
音楽を通じて絆を深めていく3人は、友情に恋愛と、等身大の青春を謳歌するのです。
ギターポップバンドのフロントマンが贈る、音楽が主役の映画♬
本作の脚本・監督を務めたのは、グラスゴー出身の人気インディー・ギターポップバンド「ベル・アンド・セバスチャン」のフロントマンとして知られる※スチュアート・マードック。
スチュアートは映画の製作より以前に、同名のソロアルバムを発表しています。
劇中では途切れることがないほど随所に音楽が散りばめられ、まさに「音楽が主役」と言えるでしょう。
そのどれもがギターポップの魅力が感じられる曲ばかりで、感傷的なメロディやアコースティック・サウンドが心に沁み入ります。
音楽だけを唯一の救いとして生きるイヴが、音楽を通して運命的にジェームズやキャシーと出会い、リスナーからプレイヤーへと変貌していく……。
イヴたちが青春を謳歌する姿に心躍らずにはいられません。
音楽だけでなく、レトロで可愛いファッションや小物にも注目です。
■※スチュアート・マードックと作品情報【管理人・選】
※日本でも絶大な人気を誇る、グラスゴー出身のベルセバことベル&セバスチャンのフロントマン、スチュアート・マードックのソロ・プロジェクトがついに始動!この”ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール”というプロジェクトは、音楽のみならず映画(ミュージカル)、と2つのプロジェクトを表しており、ベルセバとのツアー中に曲を書き溜めていたが、それらの曲がベルセバではなく女性ヴォーカルこそ相応しいと思いついたことから始まった。【引用:Amazon】
5.原題:(500) Days of Summer
『(500)日のサマー』
あらすじ
運命の恋を夢見る男・トム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)。
真実の愛なんて信じない女・サマー(ゾーイ・デシャネル)。
そんな2人はともに働くグリーティングカード会社で出会い、トムがサマーに一目ぼれしてしまいます。
好きな音楽について話したことをきっかけに良いムードになる2人。
しかしこの出会いは、最低で最高の500日の始まりで……。
キュートで小悪魔的なサマーに翻弄されながら、自身の恋愛観を見つめていくトム。
すれ違う男女2人の行き着く先とは?
音楽を通じた出会いから、ほろ苦い恋愛が展開♬
There Is A Light That Never Goes Out
音楽は時に、恋をした時のもどかしい気持ちや甘酸っぱい思い出に引き戻してくれることがありますよね。
本作ではまさに恋の気分を表すようにシーンに合わせた曲が流れます。
サマーに一目ぼれしたものの、なかなか彼女にアタックできないトムの姿が描かれるシーンでは、ザ・スミスの『 Please, Please, Please, Let Me Get What I Want』。
サマーがカラオケで歌い、その可愛さを振り撒くシーンでは『Sugar Town』。
「恋」というテーマをめぐる男女の心情が現れた選曲で。思わず胸キュンしてしまう人も多いはず。
トムとサマーが距離を縮めるきっかけとなるのも音楽。
トムのヘッドフォンから漏れる曲をサマーが聴いて、会話が発展していくのです。
音楽に合わせて展開していくちょっとビターな恋愛模様は、酸いも甘いも噛み分けた大人にこそおすすめしたい内容になっています。
6.原題:Juno
『JUNO/ジュノ』
あらすじ
16歳のジュノ(エレン・ペイジ)は、パンクとホラーが大好きな女子高生。
ある日友達のブリーカー(マイケル・セラ)と興味本位でセックスをしたことから妊娠してしまいます。
生まれてくる赤ちゃんに素敵な両親を見つけたいジュノは、友だちのリア(オリヴィア・サールビー)の協力を得て養子を希望する夫婦探しをするのですが……。
予定外の妊娠を経験し、成長していくジュノの姿がコミカルに描かれていきます。
インディーシーン好きにはたまらない、味わい深い選曲♬
単館規模からロードショーがスタートし、瞬く間に全米2,000館で上映されるほどの現象を起こした本作。
数々の映画祭で主要部門を受賞し、第80回アカデミー賞では脚本賞に輝くなど、絶妙なコメディタッチで描き出される人間ドラマにたくさんの人が魅了されました。
本作で流れるのは、インディーシーンを賑わせたバンド音楽の数々。
全編を通してアンチ・フォークのモルディ・ピーチズやキミヤ・ドーソンなどの曲が流れ、映画のテーマに合わせて味わい深い歌詞の楽曲を選んでいることがわかります。
70年代のオリジナルパンクを愛するジュノに対し、里親候補になった夫婦のダメ夫マーク(ジェイソン・ベイトマン)がオルタナのソニック・ユースを勧めるシーンも印象的。
劇中では主演のエレン・ペイジとマイケル・セラが、モルディ・ピーチズのデュエット曲『Anyone Else But You』をカバーする場面も。
この2人が面白いのは、一見無責任な態度を取りながらも、実は大人たちより冷静で賢明なところ。
予定外の妊娠をとおして高校生の2人がどのような関係に落ち着いていくのかも見どころです。
7.原題:Top Gun: Maverick
『トップガン マーヴェリック』
あらすじ
伝説のパイロット・マーヴェリック(トム・クルーズ)がトップガンを去って数年。
生還不可能とされる任務にエースパイロットたちを向かわせるため、旧友アイスマンの特命を受けたマーヴェリックが教官となってトップガンに舞い戻ります。
若き訓練生たちの中には、かつてマーヴェリックの相棒であったグースの息子・ルースター(マイルズ・テラー)の姿もあって……。
型破りなやり方から訓練生たちに反発され、ルースターとも対峙してしまうマーヴェリック。
しかし彼は「ある思い」を胸に、訓練生たちとともに空を駆けることになります。
果たしてマーヴェリックは訓練生たちを導き、無事任務から帰還させることができるのでしょうか?
思わず胸アツになる音楽で、スカイアクションがヒートアップ♬
Great Balls of Fire:ジェリー・リー・ルイス(Jerry Lewis)
1986年に公開されたスカイアクション映画『トップガン』の、36年振りの続編となった本作。
さらにパワーアップした戦闘機のアクションシーンや、マーヴェリックとアイスマン(ヴァル・キルマー)の胸アツな友情、そして若きパイロットたちが挑む手に汗握るミッションと見どころ満載の1作です。
前作で印象的な挿入歌といえばやはり、ケニー・ロギンスの『Danger Zzone』でしたが、今作も選曲のカッコ良さは相変わらず!
マーヴェリックとグースが弾き歌っていた『Great Balls Of Fire』を、グースの息子・ルースターが披露するシーンも登場します。
ルースター役のマイルズ・テラーは若い頃からピアノをやっていたそうで、このシーンでも実際に演奏しているそうですよ。
その他にも、砂浜でのアメフトシーンに合わせて流れるワンリパブリックの『I Ain’t Worried』から、レディー・ガガが歌うエンディング曲『Hold My Hand』まで。
スカイアクションの熱や爽快感を感じさせるような名曲が作品を彩っています。
■サントラ:『トップガン マーヴェリック』【管理人・選】
※86年に公開され、社会現象を巻き起こした映画『トップガン』シリーズ最新作『トップガン マーヴェリック』オリジナル・サウンドトラック。 リードトラックはレディー・ガガの新曲で、壮大なロック・バラード。また前作のメインソングであったケニー・ロギンス/デンジャー・ゾーンと、今作の予告編でも使用されているトップガン・アンセムも収録。【引用:Amazon】
ワンリパブリック – ジャパン・パラダイス・ツアー・エディション
※2017年の初単独来日公演から約5年半ぶりとなる待望の来日公演を記念した、日本のファンのためだけに贈るスペシャルなベスト盤!世界的大ヒット・シングル「カウンティング・スターズ」や「アポロジャイズ」、映画『トップガン マーヴェリック』の挿入歌としてのロング・ヒット曲「アイ・エイント・ウォーリード(I Ain’t Worried)」や、初CD化となる楽曲など、豪華18曲を収録。【引用:Amazon】
まとめ
音楽は映画を印象付ける大切な要素。
劇中に流れていた音楽を聴くと、シーンが目の前によみがえるなんてこともありますよね。
紹介した作品で流れる曲を気に入ったら、ぜひサントラで映画の思い出を追体験してください!
《まとめ:サントラを楽しむ!洋楽名曲7選》
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ウェス・アンダーソン作品の世界観が大好き!ライターの「もな」です。
映画にどハマりしたのは、小学生の頃に『ロード・オブ・ザ・リング』を観てから。
それからというもの、映画は私の人生にとって欠かせないもので、大学では映画学を専攻しました。
私の書く記事が、誰かと素敵な映画との出会いの場になったら嬉しいです。
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