ヒュー・ジャックマン主演で話題となった、名作ミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』。
地上最高のショーマンと謳われる実在した人物「P.T.バーナム」の半生を描いた作品です。
映画『ラ・ラ・ランド』の制作スタッフが再集結したことでも知られる本作。
キャッチコピーは、「夢が、踊り出す。」
素晴らしい音楽と共に映画の見どころを紹介します。
《目次:作品概要&キャスト&実在人物》
『グレイテスト・ショーマン』作品情報
1.作品情報
映画タイトル | 『グレイテスト・ショーマン』 |
原題 | The Greatest Showman |
監督 | マイケル・グレイシー |
出演 | ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ、ゼンデイヤ、キアラ・セトル他 |
公開日 | 2018年 【YouTube:予告編】 |
2.あらすじ
『グレイテスト・ショーマン』簡単なあらすじ
家族のために博物館をオープン
貧しい暮らしをしている仕立て屋の息子フィニアス・テイラー・バーナム(ヒュー・ジャックマン)。
服の仕立てで父親と訪れた豪邸で娘チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)と出会い、恋に落ちます。
少年時代を離れて暮らすことになりながらもお互いの気持ちは変わりません。
父の死を乗り越えながら必死で働き、チャリティと結婚。
娘2人という子宝にも恵まれますが、働いていた貿易会社は倒産。
仕事を失います。
家族を養うため、バーナムは沈没した船を担保に銀行から資金を調達し、「バーナムのアメリカ博物館」をオープン。
新しい事業で家族を養っていこうとします。
奇妙な人間を集めたショーは大成功!
オープンした博物館の興行は思わしくなく、バーナムは娘たちの助言を受け、町中のユニークな変わり者を集めます。
そしてオープンした多種多様な人間たちによるショーは大成功!
招待され、エリザベス女王の前でショーを披露、アメリカのスターオペラ歌手の出演と瞬く間にスターへの階段を登っていきます。
妻に逃げられ、劇場は焼失、栄光からの転落。
順風満帆かと思われていたショービジネスはバーナムの傲慢によって、転落していきます。
オペラ歌手とのゴシップ騒動により、妻チャリティは家出。
マンネリのショーに対し、不満を持った暴徒によって火を放たれ劇場は無くなります。
起死回生の”地上最大のショー”!
そんな失意のどん底のバーナムは、家族・劇団を取り戻せるのか?
涙なしでは見れない結末は実際に映画をご覧ください!
地上最大のショーマンの成功と転落を描いた傑作ミュージカル映画です!
『グレイテスト・ショーマン』見どころ
3.見どころ
①綺麗なストーリー構成
ただ、ストーリーに関して批評家の評価は分かれています。
●早く流れる物語の展開にキャラクターの深掘りがない。
●史実のP.T.バーナムとの乖離が激しい。
●バーナムと同じように映画の内容も詐欺だ。
といった批評が多く見られます。
目の肥えた批評家には、やはり物足りないもののようですが、筆者個人的には、若者が夢を追いかける王道ストーリーとして”あり”だと思っています。
バーナムは実際に犯罪まがいなことも行っていたようですが、その部分は本作で無害化されています。
全年代が楽しむ娯楽作品として、大衆に受け入れられ、それがいずれ「不朽の名作」と言われるのではないでしょうか。
実際に海外サイトでは、批評家ではない視聴者からの評価は非常に高いものとなっています。
4.見どころ②
高揚感あふれる楽曲
個人的見解でも全てが名曲だと思いますが、特に「This Is Me」は第75回ゴールデングローブ賞にて主題歌賞を受賞するなど、世間での評価も非常に高いです。
聴くだけでも、蔑まれている者たちの逆境と戦う闘志を感じることができる素晴らしい曲です。
私たちも負けずに闘おう!と勇気づけられた人は少なくないはず。
全英アルバムチャートでは、6週連続1位を獲得するほどの人気です。
主なキャストと実在の人物像
5.キャスト①
P.T.バーナム役/ヒュー・ジャックマン
言わずもがな名の知れた名俳優。
『X-MEN』シリーズでは、ウルヴァリン役として約17年にわたり主演を務めました。
本作では主人公、P.T.バーナムを演じます。
映画の制作を決めるプレゼンで曲を披露する日の前日、ヒュー・ジャックマンは皮膚がんの手術を受け、鼻を80針縫っていました。
医師からは歌うことを禁止されていましたが、歌が持つ情熱に突き動かされ全力で歌ってしまうのです。
その熱量もあり、この映画の制作が決定したのでしょうか。
そのプレゼン時の動画がこちらです。
ヒュー・ジャックマンの代役が最初は怪訝そうにしていながらも後半、一緒にノリノリになって歌っているところがとても微笑ましいですね!
【YouTube:ドクターストップを無視したヒュー・ジャックマンの心意気】
●ヒュー・ジャックマン(Hugh Jackman)
誕生日:1968年10月12日生まれ
星座:てんびん座
身長:190㎝
出身:オーストラリア・シドニー
▶おすすめの代表作品
グレイテスト・ショーマン (予告編:Amazon) (サントラ:楽天)
※勇気の出るミュージカルです。とにかく出場者が多彩で個性的なとっても楽しい映画です。
ウルヴァリン: SAMURAI (予告編:Amazon) (映画ポスター:楽天)
※ヒュー・ジャックマンといえば、切り離せないのがこの役「ウルヴァリオン」!
ー実際のP.Tバーナムー
映画では仕立て屋でしたが、実際は宿屋兼商店の家に生まれます。
ショービジネスをする前に宝くじ店、新聞社設立といった事業を自ら起こしています。
しかし、いずれの事業もうまくいかず、倒産に名誉毀損で収監されるなど順風満帆ではありませんでした。
そこで当時161歳と噂されていた黒人奴隷の女性(実際は推定80歳)を買い取り、脚色を加え見せ物にすることで興行を起こし、成功します。
【YouTube:The most famous American of the 19th century? | The Circus】
これがP.T.バーナムのショービジネスの始まりです。
稼いだ資金を元に映画でもあった「バーナムのアメリカ博物館」をオープン。
当時差別社会だったアメリカで特徴的な人たちを集めたショーを行い、映画のような成功を収めます。
しかし、表に出す演者の事実を捏造し、見せ物にしていたことから世間では詐欺師とも言われています。
実際のP.T.バーナムの顔は、ペテン師でもあり、実に有能な実業家であったそうです。
6.キャスト②
フィリップ・カーライル役/ザック・エフロン
二枚目俳優ザックエフロン。
過去には『ハイスクールミュージカル』シリーズなど歌唱力も申し分ない俳優です。
本作では、上流階級の生まれでバーナムの相棒としてショーを支える人物であるフィリップ・カーライルを演じます。
●ザック・エフロン(Zac Efron)
誕生日:1987年10月18日生まれ
星座:てんびん座
身長:173cm
出身:アメリカ・カリフォルニア州
▶おすすめの代表作品
ー実際のフィリップ・カーライルー
劇中に登場したフィリップ・カーライルは、本作のオリジナルキャラクターです。
モデルはビジネスパートナーであったジェームズ・アンソニー・ベイリーではないかと言われています。
ジェームズはもともと「クーパー&ベイリーサーカス」というバーナムのサーカスの主な競合相手でした。
その後、バーナムから合併をもちかけられジェームズは合意、「バーナム&ベイリーサーカス」を設立します。
このあたり、映画のようにウィスキーを飲みながら話し合いをしていたと考えるとワクワクしますね。
バーナムがサーカスの顔となり、ジェームズはあえて舞台裏で支える縁の下の力持ちであったそう。
バーナムの死後もジェームズは亡くなるまでサーカスを続けます。
ジェームズの死後も形を変え、サーカスは2017年まで続いていました。
この人物こそ、フィリップカーライルのモデルにふさわしいと言えるでしょう。
バーナム&ベイリーチャールズセントサーカス(金属板ブリキ看板)
7.キャスト③
チャリティ・バーナム役/ミシェル・ウィリアムズ
ライアン・ゴズリングとの共演作『ブルーバレンタイン』では、アカデミー賞主演女優賞を受賞したミシェル・ウィリアムズ。
マーベル作品『ヴェノム』ではヒロイン役を演じています。
本作ではバーナムの妻、チャリティ・バーナムを演じます。
●ミシェル・ウィリアムズ(Michelle Williams)
誕生日:1980年9月9日生まれ
星座:おとめ座
身長:163㎝ 出身:アメリカ・モンタナ州
▶おすすめの代表作品
ー実際のチャリティ・バーナムー
幼馴染から妻になり、バーナムを支えたチャリティは実在の人物です。
実際もバーナムと同じアメリカ、コネチカット州べセルで生まれた幼馴染で、バーナム19歳、チャリティ21歳の若さで結婚をしています。
映画では子供は2人姉妹でしたが、実際には4人姉妹でした。
(1人は2歳の前に亡くなっています)
結婚生活は44年で、チャリティは65歳で亡くなるまで、バーナムの夫であり続けました。
(バーナムはチャリティの死後、再婚しています)
壮絶なバーナムの人生に最も長く寄り添っていた人物でしょう。
チャリティの存在は映画でも忠実に再現されているようですね。
8.キャスト④
ジェニー・リンド役/レベッカ・ファーガソン
スウェーデンの女優、レベッカ・ファーガソン。
『ミッション・インポッシブル』や『DUNE/デューン 砂の惑星』など話題作にも出演している人気女優。
本作ではオペラ歌手、ジェニー・リンドを演じます。
●レベッカ・ファーガソン(Rebecca Ferguson)
誕生日:1983年10月19日生まれ
身長:165㎝
出身:スウェーデン・ストックフホルム
▶おすすめの代表作品
ー実際のジェニー・リンドー
ジェニー・リンドも実在する人物です。
女優のレベッカ・ファーガソンと同じスウェーデン出身です。
ヨーロッパで有名なオペラ歌手であり、バーナムと一緒にアメリカツアーに行っているということも事実です。
バーナムとのアメリカツアーを途中で辞めているというのも劇中と同じで事実。
ただ、途中でバーナムとの契約を破棄し、残りのツアーは1人で回っていたそうです。
契約の解消はバーナムの容赦ないツアー運営が原因とされています。
ジェニー・リンドも割と事実と忠実に映画で描かれていたようですね。
9.キャスト⑤
レティ・ルッソ役/キアラ・セトル
ブロードウェイで『ヘア・スプレー』、『レ・ミゼラブル』などの舞台で演じており、2017年『グレイテスト・ショーマン』でレティ役に抜擢。
「This Is Me」がゴールデングローブ賞主題歌賞を受賞するなど活躍をしました。
ー実際のレティ・ルッソー
レティ・ルッソという名の女性のひげを生やしたシンガーはいなかったものの、アニー・ジョーンズ・エリオットがモデルだったと言われています。
アニーは生まれつき、毛量が多かったことからバーナムにスカウトされ、生後9ヶ月でショーに出演することとなり、37歳で亡くなるまで演者として活躍していました。
ステージネームは、旧約聖書に登場する毛深い赤ちゃんから「エサウ・チャイルド」、
成長すると「エサウ・レディ」と呼ばれていました。
ショーの最初は見世物として単に見つめられるだけでしたが、徐々に音楽や、ウケる振る舞いを身につけ、人気を博します。
レティについても経歴に若干の差異はあるものの、音楽に優れた、髭を携える女性という観点では史実と近いですね。
10.キャスト⑥
“将軍”トム・サム役/サム・ハンフリー
小人症の青年トムを演じたサム・ハンフリーは、ニュージーランド生まれでアジア系ハーフの俳優です。
サムは骨格形成異常という先天性疾患を抱え、クローン病という腸の炎症を引き起こす病気も患っており、人生の多くを病院で過ごしたそうです。
家族の支えもあり、本作で夢であった映画俳優デビューを果たしました。
ー実際の”将軍”トム・サムー
子供の見た目の将軍は実在する人物です。
本名、チャールズ・シャーウッド・ストラットン。
アメリカコネチカット州で生まれます。
生後6ヶ月で成長が急激に遅くなり、1年に1cm程度しか身長が伸びなくなりました。
5歳で66cm、21歳で86cm、亡くなる45歳時でようやく102cmでした。
102cmは日本のだいたい4,5歳児の身長の平均です。
一方で、体は機能的で問題はなかったそうです。
バーナムに声をかけられ、出演したショーでも劇中のような活躍で、スターの1人だったそうです。
まとめ
11.まとめ
評論家からは史実と異なる点が指摘され、低評価がちらほらありますが、一般評価は高い素晴らしい作品だと思います。
もちろん脚色され、美化した部分は多いかもしれませんが、その分見やすく、後味すっきりの作品に仕上がってより見やすいのではないでしょうか。
みなさんは本作を観て、どのように感じましたか?
実際の人物との照らし合わせについても面白いな、もっと詳しく知りたいなと思ってもらえたら嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
《目次:作品概要&キャスト&実在人物》
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