
今回の映画クイズは、洋画ファンなら楽しめる「洋画の原題」を当てるクイズです。
洋画につけられたいわゆる「邦題」は、一般的に日本向けになじみやすいようなタイトルがつけられています。
しかし、改めて比べてみるともともとの洋画の原題(ほとんどが英語)と意味が違ったり、ユニークなタイトルが付いていて大変面白い!
そのことで、意外な新しい発見があったり、映画の考察に役立つことがよくあります。
もしかしたら英語学習に役立つかも?というわけで、ぜひ、クイズに挑戦してみて下さい!
(トップ画像:引用https://www.hollywoodreporter.com/movies/)
4択問題が10問、映画タイトル(邦題)の原題を当てて!
▶新旧おすすめ洋画から10作品をチョイス、それぞれの正しい原題を1個当ててみて!
▶10問終わったら、最後 結果発表! をクリック!
#1. 映画『セッション』(2014)の原題は?
正解:Whiplash
怖いですね~!直訳すると、「鞭打ち」。whiplash injuryで「鞭打ち症」。単なる音楽映画ではなかったのがわかる!
(画像引用:https://www.facebook.com/WhiplashMovie/)
#2. 映画『教皇選挙』(2025)の原題は?
正解:Conclave
カタカナだと、「コンクラーベ」。世界史で習った?実話ベースの秀作です。たまたまフランシスコ教皇がなくなったタイミングでした。
https://www.facebook.com/kinofilms.kinofilms
#3. 映画『白雪姫』(2025)の原題は?
正解:Snow White
ディズニーのアニメ作品が2025年実写化に。なじみがありすぎて案外知らなかった?主演レイチェル・ゼグラーが頑張っていました。
引用:https://www.facebook.com/DisneySnowWhite/
#4. 映画『エンジェル・ウォーズ』(2011)の原題は?
正解:Sucker Punch
アニメ文化に同調したような邦題『エンジェル・ウォーズ』。でも原題は、しっかりとしたストーリーの中で「不意打ち」というタイトルが付けられていました。
画像引用:https://www.facebook.com/SuckerPunch
#5. 映画『オデッセイ』(2015)の原題は?
正解:The Martian
「Mars」は火星なので、「Martian」は火星人?ちょっとニュアンスがあって、「火星の人」が近いです。地球からの探査隊員が長期で火星に置いとけぼりに…。
https://www.facebook.com/MartianMovie
#6. 映画『ドリーム』(2016)の原題は?
正解:Hidden Figures
意味は、「隠れた(埋もれた)人たち」。邦題はなんと奇麗な「ドリーム」。この差には深い事情がありました。
引用画像:https://www.facebook.com/HiddenFigures/
#7. 映画『ゼロ・グラビティ』(2013)の原題は?
正解:Gravity
Gravityは重力。邦題と原題の意味が正反対という、有名な?作品です。結局、今作で言いたかったのは、引力のありがたさ?
引用:https://www.facebook.com/zerogravitymovie/
#8. 映画『虹蛇と眠る女』(2015)の原題は?
正解:Strangerland
オーストラリアの原住民アボリジニ伝説が背景に。邦題はそれを汲んだのですが、実際の原題は実にあっさりと、Strangerland(異郷の地)でした。
画像引用:https://www.facebook.com/StrangerlandMovie/
#9. 映画『スキャンダル』(2019)の原題は?
正解:Bombshell
こちらは、「爆弾」の意味です。アメリカのフォックス放送局で実際に起こったセクハラ訴訟事件がモデル。社長が吹っ飛んだ事件なのでまさに「爆弾!」
画像引用:https://www.facebook.com/BombshellMovie/
#10. 映画『グランド・イリュージョン』(2013)の原題は?
正解:Now You See Me
マジシャンがマジックを披露するときの決まり文句が「Now You See Me!」(「さあ、よく見てなさいよ!」)。「グランドイリュウジョン」もいいけど、洒落た原題ですね。
画像引用:https://www.facebook.com/NowYouSeeMeMovie/
結果:回答率と解説
【詳しい解説編】
➊『セッション』:まさかの原題に、コワッ!

正解:「Whiplash」
映画『セッション』は、一流ドラマーを育成する厳しい指導官(J・K・シモンズ)と生徒( マイルズ・テラー)の根性ドラマ?
と思いきや、なかなかストーリーに底が見えない作品です!
原題は直訳すると、「鞭打ち」といった意味が出てきます。
確かにこの映画は、ホラーと見間違うような「しごき」が連続します!エンディングはぜひ、ご自分の目で確かめて!
関連記事:もはやホラー?音楽狂ムービー『セッション』あらすじ・見どころ、完璧を追い求めた先にあるものとは?
➋『オデッセイ』:原題が教えてくれる、本当の意味は…

正解:「The Martian」
邦題の『オデッセイ』は、ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」からきており、「長期の放浪・冒険」を意味しています。
火星の有人探査クルーであった主人公(マット・デイモン)は、不慮の事故で火星に一人取り残されるのですが、邦題ではその状況はまさに果てしない放浪だというわけです。
一方、原題「The Martian」。
一見「火星人」とも取れますがむしろこの場合、「火星(Mars)の人」になってしまったことを言っています。
SF作品とはいえ、火星への有人探査が宇宙開発の次のターゲットになりつつある現在、主人公が火星で知恵を絞り、なんとか生き抜こうとする感動作品です!
関連記事:SF以上の映画『オデッセイ』、近未来の火星有人探査で遭難。ジャガイモ栽培をした植物学者!
➌『教皇選挙』:原題は世界史に出てきた、あの言葉!

正解:「Conclave」
「コンクラーベ」は全カトリック教会の最高司祭たるローマ教皇を選ぶ選挙で、完全密室の中で開催されます。
ルーツは古代ローマにまでさかのぼり、その都度世界史に多大なる影響を与えてきたカトリック教会なのでこの言葉はどこかで聞いたかもしれません。
一方、2025年公開の映画『教皇選挙』は、公開時に第266代フランシスコ教皇がなくなったこともあって注目されました。
「Conclave」は原題的にはひねりはありませんが、まさに実話ベースの作品として是非、知っておきたい原題です。
➍『白雪姫』:お馴染みすぎて、意外と知らない原題?

正解:「(Disney’s) Snow White」
ディズニーのアニメ映画『白雪姫』としては、日本では1950年までさかのぼり誰もが知る作品です。
その他のディズニーアニメやキャラクター作品が次々と実写化される中、2025年の実写化『白雪姫』は有名作品の中ではほぼ最後ぐらいではだいでしょうか。
歴史もなじみもあるキャラクターながら、意外と知られていないのが原題「Snow White」かもしれませんね。
なお、アニメ版は「Snow White and the Seven Dwarfs」で、「7人のこびと」が付いています。
❺『ゼロ・グラビティ』:なんと、原題は正反対に!

正解:Gravity
原題から邦題を考えるとき、担当者の「思惑」が微妙に働いた傑作のネーミングがこちら『ゼロ・グラビティ』です。
なぜなら、原題「Gravity(重力)」と、『zero gravity(無重力)』ではまったく意味するところが違いますよね。
映画の大半のシーンが宇宙空間で浮遊する宇宙飛行士たちなので、「無重力感」は確かに強く感じます。
しかし、それなら本来の製作者はなぜ、『zero gravity(無重力)』ではなく「Gravity(重力)」だったのでしょう?
重力あるいは引力が「へその緒」の比喩で、母なる愛しい地球への生還こそこの作品のテーマだったのかもしれません。
関連記事:映画『ゼロ・グラビティ』は宇宙から帰れないスペース・パニック作品、無重力空間はホラー以上の恐怖!
❻『グランド・イリュージョン』:マジック常套句が原題!

正解:Now You See Me
『グランド・イリュージョン』(大いなる幻影)も、天才的マジックを繰り出すスーパー・マジック集団を描いた本作の邦題としてピッタリ!
原題をそのまま使った?と思いたいのですが、実際の原題はもっとおしゃれな「Now You See Me」でした。
これは、マジシャンが手品で観客を引き付けるときの常套フレーズ、「さあ、私をよく見て!」を原題にしています。
ちなみに、人気のこの作品は続編『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(16)を経て、続々編が2025年に公開へ!
➐『スキャンダル』:原題はもっと過激で、+スラングも!

正解:Bombshell
邦題の『スキャンダル』は、内容的jにもぴったりで十分インパクトがありました。
しかし、原題はもっと過激で「Bombshell」、爆弾や砲弾と表すことばだったのです。
今作は実話作品で、砲弾を受けた実在のアメリカ・ニュース専門放送局「フォックス社」のCEOは、この「セクハラ・スキャンダル」でぶっ飛んでしまいます。
マスコミの「〇〇砲」という言い方にも通じますよね。ただ、原題の「Bombshell」には魅力的な女性を指す俗語もあって、さらに意味深です。
関連記事:映画『スキャンダル』は、内部告発による実話セクハラ訴訟。20億円払った話題の真実とは?
❽『ドリーム』:原題で、イメージが一気に変わるとき

正解:Hidden Figures
『ドリーム』は1960年代初頭、あからさまな黒人差別が歴然と残る時代に、NASA(米航空宇宙局)で働いていた黒人女性を描いた作品です。
仕事は当時のマーキュリー計画とアポロ計画のロケット弾道計算に従事しており、旧ソ連を追い越し当時のアメリカ宇宙開発の「壮大な夢」に貢献すること。
その意味では、タイトルイメージは邦題通り『ドリーム』かもしれません。
しかし、映画が訴えたのは、能力がありながら差別という劣悪な環境の中で、Hidden Figures(「知られざる人物」)になりかねない黒人女性たちのこと。
それと「Figures」のもうひとつの意味は数字で、計画実現のためにはじき出す彼女たちの数字は天才的でそれが計画を推進することに…。
関連記事:黒人差別の歴史がわかるおすすめ映画3選。BLM運動に繋げ、過去を生かせない人種差別
❾『虹蛇と眠る女』:単純な原題、攻めた邦題の勝ち!

正解:Strangerland
もともと海外で製作された洋画を日本に紹介しようという時、邦題は内容をなんとか説明しようとします。
しかし、もともとの洋画の原題は、どちらかと言えば単純なタイトルが多いのも特徴です。
『虹蛇と眠る女』はニコール・キッドマンが出身のオーストラリアに里帰りして撮った作品と話題になりました。
オーストラリアの辺境地が舞台で、原住民アボリジニに伝わる伝説がベースにあるとのこと。
その内容まで邦題には確かに詰め込んだのですが、原題「Strangerland」(見知らぬ土地、異郷など)は意外と単純でした!
関連記事:オーストラリア出身のニコール・キッドマン、里帰り作品『虹蛇と眠る女』のスピリチュアル伝説とは?
❿『エンジェル・ウォーズ』:原題、そうだったんだ~…

正解:Sucker Punch
『エンジェル・ウォーズ』は、現実離れしたヴィジュアルで後に数々のヒット作を製作したザック・スナイダー監督の初期作品です。
メイン・キャストもあとあと有名になった女優が多く、作品自体のファンも多くいます。
ただ、邦題はちょっとアニメ文化に擦り寄り、受け狙いのタイトルになってしまった感があります。
原題Sucker Punch(不意打ち、突然の攻撃など)」の意味を知ると、もう一度見たい気になる不思議な作品です。
関連記事:『エンジェル ウォーズ』を時代背景より考察、解説。「アニメ文化」の影響漂う美少女のバトル!?
まとめ:名作『The Shawshank Redemption』

洋画の原題当てクイズ、いかがでしたでしょうか?
洋画ファンであまり原題を気にしない方はぜひ、これを機会に原題の意味に触れてみてはいかがでしょうか?
きっと好きな洋画の見方が変わるかもしれません。
【ラストの画像は、名作と言われる『ショーシャンクの空に』。ぜひ、原題にある「redemption」を調べてみては?】
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